2019-02-17-yokohama.jpg(C) Masahiko Fujii

アタッキングフットボール2年目。成績浮沈のカギを握るのは新攻撃陣【J1戦力分析/横浜FM編】

  • yokohama.jpg©J.LEAGUE

    ❏期待度(A・B・Cの3段階評価)

    ■シーズンの期待度:B
    アタッキングフットボール2年目の上積み

    ■戦力の期待度:B
    主力放出は痛いが、及第点の補強

  • 広告
  • thai.jpg©J.LEAGUE

    ❏新加入選手

    ティーラトン(1月16日)
    [←ムアントンユナイテッド(タイ)/期限付き]

    エジガル・ジュニオ(1月16日)
    [←ECバイア(ブラジル)/期限付き]

    高野遼(1月7日)
    [←甲府/復帰]

    マルコス・ジュニオール(1月4日)
    [←フルミネンセ (ブラジル)/完全移籍]

    三好康児(12月28日)
    [←川崎F/期限付き]

    李忠成(12月27日)
    [←浦和/完全移籍]

    朴一圭(12月18日)
    [←琉球/完全移籍]

    広瀬陸斗(12月6日)
    [←徳島/完全移籍]

    山谷侑士 (10月2日)
    [←横浜FMユース/新加入]

    椿直起(10月2日)
    [←横浜FMユース/新加入]

  • 2019-02-17-miyoshi.jpg©J.LEAGUE

    ❏ポジション別キーマン

    ■GK
    21 飯倉大樹

    最後尾から丁寧にボールをつないでいくスタイルにおいて、GKのビルドアップ能力は必要不可欠。昨季、チームで唯一フルタイム出場を達成した飯倉大樹は技術と経験値で他の追随を許さない。それに続くのが琉球から加入したパク・イルギュだ。的確なコーチングで存在感を発揮し、杉本大地や原田岳との2番手争いを一歩リードしている。

    DF
    13 チアゴ・マルチンス

    長らくチームを支えた中澤佑二が昨季限りで現役引退を発表した。代わって最終ラインの中心となるのは昨夏に加入したチアゴ・マルチンスだろう。圧倒的なスプリント能力を武器に、同じく昨夏に加入したドゥシャンとともにゴール前に防壁を築く。右SBは松原健と広瀬陸斗が、山中亮輔が抜けた左SBは高野遼とティーラトンが激しく争う。

    MF
    41 三好康児 NEW

    天野純や扇原貴宏といった昨季の主力を中心に構成していく中盤のトライアングルだが、新加入の三好康児に注目したい。確かなポジショニングで後方からボールを引き出し、流れるようなドリブルでアタッキングエリアへ。さらにゴール前では精度の高い左足で違いを作れる。攻撃にアクセントをつける存在として、横浜FMにプラスαをもたらす。

    FW
    23 仲川輝人

    加入4年目の昨季、大学時代から高く評価されていたポテンシャルをついに開花させた。優れた得点感覚でゴールを量産して欠かせない存在となり、今季はチームの攻撃をけん引する選手として大きな期待がかかる。その他では新加入のマルコス・ジュニオールやエジガル・ジュニオ、そして実績ある李忠成らの活躍が成績浮沈のカギを握る。

  • 2019-02-17-yokohamaFM.jpg(C) Goal

    ❏予想布陣/戦術を読み解く

    2年目の指揮を託されたアンジェ・ポステコグルー監督は力強く言い切った。「自分たちがやることは今年も変わらない。ただ進化は必要だ」。

    GKと最終ラインからショートパスをつなぐビルドアップが攻撃の第一歩となる。両SBがまるでボランチのようにインサイド寄りのポジションを取り、中盤のトライアングルとともに攻撃をスピードアップさせていく。アタッキングエリアに侵入してボールを受けた両ウイングがさらに攻撃を加速させ、相手の守備陣形が整わないうちにフィニッシュへ持ち込む。

    昨季の主力選手はすでに戦術を理解しており、石垣島での一次キャンプと宮崎での二次キャンプを通して新加入選手との融合もスムーズに進んでいる。選手間のローテーションが流動性を増したことで、対戦相手をさらなる混乱に誘えるだろう。課題のフィニッシュ精度がさらに上がれば、攻撃的なスタイルでリーグを席巻する可能性を秘めている。

    キャンプ中はセットプレー練習にも時間を割いているように、攻守両面で課題とされていたリスタートの強化は結果を大きく左右する。相手を押し込めるからこそ増えるセットプレーを得点に結びつけることができれば、流れの中で打開し切れない相手との試合も優位に運べる。

  • 2019-02-17-Edigar Junio.jpg(C) Getty Images

    ❏3つのポイント/その1:新たな得点源の確保

    昨季、リーグ2位タイの56得点を誇ったチームから、13得点のウーゴ・ヴィエイラと8得点の伊藤翔が去った。前者は2年連続チーム得点王のゴールゲッターで、後者は14年の加入以降、常にFW陣の中心を任されていた。

    3トップ中央を交互に担ったストライカー2人が抜けたため、新たな得点源の確保が急務となっている。変幻自在のポジショニングからのサイドアタックでチャンスを作れることは実証されているからこそ、相手ゴール前で仕上げ役を担う選手のクオリティが問われる。

    効果的なフィニッシュが実現できなければ、今度はカウンターから失点を食らうリスクも高まるだけに、果たすべき役割は重要となる。最低でも二桁得点できる選手が複数ほしいところだ。

  • 2019-01-21-amano.jpg©J.LEAGUE

    ❏3つのポイント/その2:チームリーダー不在

    登録されている26選手中20選手が最近3年以内にトリコロールのユニホームに袖を通した選手たちだ。近年、世代交代や選手の入れ替えが激しく、横浜FMは新たに生まれ変わった。

    そして今オフ、中澤佑二が現役引退を発表し、中町公祐はアフリカの地への挑戦を決意。伊藤翔や下平匠といった実績ある選手もチームを離れた。在籍18年目を迎える最年長35歳の栗原勇蔵や同じく育成組織出身の32歳・飯倉大樹は健在とはいえ、次代を担うチームリーダーが必要な時期に差し掛かっている。

    今季から背番号10を背負うことになった天野純や人望の厚い喜田拓也がその候補で、チーム状態が悪い時にも縁の下の力持ちとして支えられるパーソナリティを持った選手が必要だろう。

  • 2019-02-17-yokohamaFM-manager.jpg©J.LEAGUE

    ❏3つのポイント/その3:指揮官の采配に進化はあるのか

    いかなるシチュエーションにおいても攻撃的サッカーを貫くアンジェ・ポステコグルー監督。キックオフ直後から試合終了間際まで守勢に回ることなく相手ゴールを目指すのだから清々しい。

    しかしながら勝利と結果を求めるという意味でのマイナーチェンジはあって然るべきだ。一貫したスタイルは一本調子という欠点を抱え、対策を講じてきた相手には攻守両面で後手を踏む試合が目立った。就任2年目の今季はその傾向がさらに強くなることが予想されるため、試合展開や状況によって柔軟なマネジメントが求められる。

    選手たちは口々に「今年は結果が求められるシーズンになる」と語気を強める。理想と現実のバランスを考えた上での指揮官の進化に期待したい。

  • 横浜F・マリノス

    ❏横浜FMの開幕3試合日程

    【第1節】
    2/23(土)
    15:00 G大阪 vs 横浜FM(パナスタ)

    【第2節】
    3/2(土)
    13:00 横浜FM vs 仙台(日産ス)

    【第3節】
    3/10(日)
    14:00 横浜FM vs 川崎F(日産ス)

  • jleague-kaimaku.jpg©J.LEAGUE

    ❏J1戦力分析 全18クラブをチェック

    北海道コンサドーレ札幌札幌
    2/12掲載!
    昨季:4位
    ベガルタ仙台仙台
    2/19掲載!
    昨季:11位
    鹿島アントラーズ鹿島
    2/13掲載!
    昨季:3位
    浦和レッズ浦和
    2/12掲載!
    昨季:5位
    FC東京FC東京
    2/19掲載!
    昨季:6位
    川崎フロンターレ川崎F
    2/13掲載!
    昨季:1位
    横浜F・マリノス横浜FM
    2/18掲載!
    昨季:12位
    湘南ベルマーレ湘南
    2/15掲載!
    昨季:13位
    松本山雅FC松本
    2/18掲載!
    昨季:J2 1位
    清水エスパルス清水
    2/20掲載!
    昨季:8位
    ジュビロ磐田磐田
    2/19掲載!
    昨季:16位
    名古屋グランパス名古屋
    2/12掲載!
    昨季:15位
    ガンバ大阪G大阪
    2/20掲載!
    昨季:9位
    セレッソ大阪C大阪
    2/14掲載!
    昨季:7位
    ヴィッセル神戸神戸
    2/14掲載!
    昨季:10位
    サンフレッチェ広島広島
    2/20掲載!
    昨季:2位
    サガン鳥栖鳥栖
    2/15掲載!
    昨季:14位
    大分トリニータ大分
    2/15掲載!
    昨季:J2 2位
  • 2019-02-16-miyoshi©DAZN

    ❏横浜FM関連トピックス

  • Goal_Article-banner_2019J.jpg©Goal

    ❏Jリーグ開幕特集

    試合日程、戦力分析など新シーズンに向けたコンテンツを随時更新!

    新時代の幕開けだ!2019 Jリーグ開幕特集

  • daznlogo

    ❏DAZN関連記事