NXGN:Kobbie Mainoo -Arda Güler-Lamine Yamal-Jobe Bellinghamgoal

【NXGN 2024】サッカー若手選手TOP50|世界最高のヤングスター・逸材は?

毎年恒例のNXGNリストが2024年も帰ってきた。男女のサッカー界で将来を担うティーンエイジャーたちを『GOAL』がランキング形式で紹介する企画で、これまでジュード・ベリンガムやロドリゴ、ジェイドン・サンチョ、レナ・オーバードルフといった若き才能が受賞してきた。今年も地球上でもっとも才能ある若手選手に輝ける栄冠を授ける。

全五大陸、17の異なる国々の選手によって彩られた「2024 NXGN」リストは、まさに世界規模のもの。すでに若くして代表チームに名を連ね、チャンピオンタイトルを手にしているビッグネームが並んでおり、彼らは今夏から始まる主要リーグの新シーズンでスターダムに駆け上ることが予想される。

さて、前置きはここまでとして、2005年1月1日以降に生まれた、未来を担う50人の若き才能を並べた2024 NXGNリストを紹介しよう。

  • Jobe Bellingham NXGN 2024GOAL

    50ジョーブ・ベリンガム(サンダーランド)

    圧倒的なプレッシャーの中、ジョーブ・ベリンガムはレアル・マドリーのスターである兄ジュードの足跡を追い始めた。この18歳が将来、イングランド代表に上り詰めた兄と同等のレベルに到達すると信じるファンもいる。

    ジュードと同様、ジョーブも16歳でバーミンガム・シティでプロデビューを飾った。しかし驚くべきことに、彼は2023年の夏、故郷のクラブを離れサンダーランドへと移籍したのだ。セントラルストライカーの役割も、ボックス・トゥ・ボックスのミッドフィルダーの役割も果たせるジョーブは、スタジアム・オブ・ライト(サンダーランドの本拠地)への移籍後、チャンピオンシップで30度以上スターティングメンバー入りを果たした。ゴール数では世界が驚くほどの成果を果たしていないが、ヨーロッパのビッグクラブたちが関心を寄せている。

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  • Nestory Irankunda NXGN 2024GOAL

    49ネストリ・イランクンダ(アデレード・ユナイテッド)

    ティム・ケーヒルが引退して以来、オーストラリアのサッカーファンが誇れる世界クラスのスターが現れていなかったが、ネストリー・イランクンダの台頭で風向きが変わろうとしている。イランクンダは既にバイエルン・ミュンヘンと2024年夏の移籍契約を締結している。移籍金は、Aリーグのクラブによる過去最高記録に2倍にも及ぶ巨額だった。バイエルンが彼を獲得したがった理由は明らかだ。

    イランクンダは、左足の一撃で18歳の誕生日前に1部リーグで2桁ゴールを達成し、2023年にオーストラリア代表に初めて招集された。どちらのサイドでもプレーでき、特にセットプレーでの能力が際立つイランクンダに、バイエルンが獲得に動く前からチェルシーを含むいくつかのクラブが関心を示していた。

  • Benjamin Cremaschi NXGN 2024GOAL

    48ベンジャミン・クレマスキ(インテル・マイアミ)

    リオネル・メッシと毎日共にトレーニングできる若手選手はめったにいない。そんな中、ベンジャミン・クレマスキは、同僚としてメッシをマイアミに迎え、その現実に驚愕したに違いない。

    19歳だったクレマスキはその時すでにマイアミの中盤で名をはせていたが、2023年MLSシーズン後半、ピッチ上でメッシとの関係が深まるにつれて彼のプレーは新たなレベルへと昇華した。代表チームでの将来はまだ定まっていないが、アルゼンチンを選択する資格がありつつも昨年末アメリカ代表への招集を受けたことで、誕生国を選ぶ可能性が見え始めた。

  • Sverre Nypan NXGN 2024GOAL

    47スヴェレ・ニーパン(ローゼンボリ)

    かつて欧州コンペティションで目立つ存在だったノルウェーのローゼンボリは近年困難な時を過ごしているが、スヴェレ・ニーパンは注目すべき才能を持つ選手だ。

    17歳のミッドフィルダーは両利きでパスの幅広さが特徴で、地元では同郷のマルティン・ウーデゴールと比較されることも。2022年には史上最年少でクラブデビューを果たし、今ではローゼンボリのファーストチームで主力選手となっている。マンチェスター・ユナイテッドを含むクラブは彼の成長を密かに追いかけており、ニーパンは既に次なるステップの交渉をスーパーエージェント、ラファエラ・ピメントに任せている。

  • Agustin Ruberto NXGN 2024GOAL

    46アグスティン・ルベルト(リーベルプレート)

    リーベルプレートとアルゼンチンの若き才能たちの中で、マンチェスター・シティ移籍が決まっているクラウディオ・エチェベリが「バットマン」ならば、アグスティン・ルベルトは「ロビン」の立ち位置だ。技術派のエチェベリに劣るところはあるが、ルベルトは得点力に特化した才能を持ち、多くのヨーロッパのクラブが動向を注視している。

    18歳のルベルトは、アルゼンチンが準決勝に進出した2023年のU-17W杯で8得点を挙げ、得点王に輝いた。インドネシアで行われたこの大会でのパフォーマンスが評価され、リバープレートでのシニアキャリアの扉を開けることに成功。2024年を通じてプレータイムは着実に増えていくと考えられる。このまま印象を高めることができれば、3000万ユーロの移籍金が近いうちに支払われることになるだろう。

  • Julian Rijkhoff NXGN 2024GOAL

    45ジュリアン・ライコフ(アヤックス)

    アヤックスは技術に富んだミッドフィルダーやサイドアタッカーの育成で名高いが、本格派ストライカーをあまり生み出すことはできていない。しかし、ボルシア・ドルトムントの助けを借り、ライコフがアムステルダムで流れを変えようとしている。

    ライコフは、自分よりも数歳年上のカテゴリでプレイしながらディフェンスを打ち破ってきたが、2021年1月にアヤックスを離れてドルトムントに加わった。ドイツでも得点を量産し、ユースチームでは79試合で65ゴールを記録したが、トップチームに食い込むことはできなかった。2024年初めにアヤックスに復帰しており、これはすでに成果を上げている。19歳のライコフは、幼少期を過ごしたクラブでファーストチームの機会をより多く得ることができるようになっている。

  • Assane Diao NXGN 2024GOAL

    44アサネ・ディアオ(レアル・ベティス)

    セネガルで生まれ、スペインで育ったディアオは、ふたつの環境の特徴をサッカーに反映させている。ベティスでウインガーとしてプレーするディアオは、パワフルでエネルギッシュに走り回りながらも、ボール保持時の卓越した技術も身につけている。

    かつてセントラルミッドフィルダーだった18歳のディアオは、2023-24シーズン初頭に、ファーストチームで初めてスターティングメンバーに選ばれてからの2試合それぞれでゴールを決め、攻撃センスの新たな一面を示した。その活躍は、ブレントフォードをはじめとするプレミアリーグのクラブの注目を集めたが、過去にはレアル・マドリーも興味を示しており、彼の契約に含まれる3000万ユーロの解除条項は魅力的に映る。

  • Archie Gray NXGN 2024GOAL

    43アーチー・グレイ(リーズ・ユナイテッド)

    サッカー愛好家の一家から、誰か一人でもプロ選手を輩出するだけでも幸運というべきだが、グレイにとってリーズ・ユナイテッドでプレーすることは、家業を継ぐことの一部に過ぎない。彼の父親、祖父、大叔父は全員がリーズを代表する選手だったが、18歳のグレイは彼らの成果を上回る可能性すらある。

    15歳でリーズのベンチに初めて名を連ね、今シーズン開幕時にはスターティングラインアップ入りを果たした。ダニエル・ファルケ監督のもと、ほぼ毎試合出場している。シーズン開始時は中央ミッドフィールダーとして出場していたが右サイドバックへコンバートされ、ユーティリティ性を見せつけている。イングランドユース代表のキャプテンとしてもグレイは高いパフォーマンスを見せており、リヴァプールやマンチェスター・ユナイテッドといったクラブとの関連が噂されている。エランド・ロードから彼を引き抜くには最大で4000万ポンドのオファーが必要だろう。

  • Julien Duranville NXGN 2024GOAL

    42ジュリアン・デュランビル(ボルシア・ドルトムント)

    ヴァンサン・コンパニは2022年、キリアン・エンバペやアーリング・ハーランド以外で将来バロンドールを争える選手として考えている若手を尋ねられた。するとコンパニは、バルセロナの新星ガビと、当時それほど知られていなかったアンデルレヒトのデュランビルの2人の名を挙げた。これ以上の推薦はないだろう。

    アンデルレヒトを率いた最後の試合で、コンパニはデュランビルにトップチームデビューの機会を与えた。そして、この俊敏なフォワードはロメル・ルカクに次ぐ、クラブ史上2番目の最年少得点記録を樹立した。ドルトムントは2023年1月、17歳にして高い潜在能力を秘めたデュランビルを850万ユーロで獲得。ディランビルはシーズン終盤までにトップチームに定着してしまった。怪我によって今シーズンの成長は限られているが、デュランビルは依然としてベルギーの次世代を牽引する存在として期待されている。

  • Ethan Nwaneri NXGN 2024GOAL

    41イーサン・ヌワネリ(アーセナル)

    プレミアリーグ史上最年少プレーヤーになったとしても、必ずしも高いレベルでの成功が約束されているわけではない。だが、現在の記録保持者であるヌワネリはすでにシニアキャリアに足を踏み入れており、クイズの答え以上の存在となる資格を十分に持っている。

    2022年9月にアーセナル - ブレントフォード戦で交代出場し、16歳の誕生日を迎える前にプレミアリーグに出場した史上初のプレーヤーとなった。ヌワネリは、エミレーツスタジアムで常に出場し続けるために必要な様々な才能を兼ね備えたフォワードだ。現在16歳のヌワネリはミケル・アルテタのスカッドに名を連ねる頻度を上げている。アーセナルは昨夏、チェルシーやマンチェスター・シティからの強い関心を退けヌワネリの流出を防いでいる。

  • Paris Brunner NXGN 2024GOAL

    40パリス・ブルナー(ボルシア・ドルトムント)

    ユスファ・ムココはユースで見せた爆発的な得点力を背景に、多くの期待を背負ってボルシア・ドルトムントのトップチームへと駆け上がった。ムココはまだ世間を驚かせるまでには至っていないが、ジグナル・イドゥナ・パルクでは「次世代のムココ」と評されるパリス・ブルナーが、トップ昇格後もその得点記録を塗り替えられると期待されている。

    18歳のこのフォワードは2023年、見事ドイツ代表としてU17W杯とU17EUROを制覇し、両大会で最優秀選手賞を獲得。ドルトムントのトップチームでの出場機会を待つブルナーには欧州のトップクラブが目を光らせているが、本領を発揮するためには、2023-24シーズンを悩ませている規律の問題を一掃する必要がある。

  • Ben Doak NXGN 2024GOAL

    39ベン・ドーク(リヴァプール)

    12月に受傷し、手術が必要となった膝の怪我がなければ、リヴァプールのサポーターは今季、クロップ体制最後の年に怪我人の問題を抱えたスカッドにおいて、ベン・ドークのプレーを目にすることが多かっただろう。しかし、2022年にセルティックから加入して以来、アンフィールドの観客はドークという特別な才能を十分認識している。

    18歳のドークはプレミアリーグ史上最年少出場を果たしたスコットランド人選手となった。直線的でフィジカルにものを言わせたドリブルがウェイン・ルーニーを彷彿とさせる。モハメド・サラーが近い将来リヴァプールを去ることは避けられないが、その後釜を担えると信じる人も少なくない。

  • Franco Mastantuono NXGN 2024GOAL

    38フランコ・マスタントゥオーノ(リーベルプレート)

    フリアン・アルバレスからエンソ・フェルナンデス、クラウディオ・エチェベリと、近年リーベルプレートのアカデミーが輩出した才能は非常に強い印象を残している。そしてフランコ・マスタントゥオーノがその系譜に続くと見られている。

    マスタントゥオーノはアカデミーへのスカウトを最初は断り、テニス選手としての将来を模索していた。テニスでは同年代のアルゼンチン国内トップ10に名を連ねていたが、最終的にサッカーの道を選んだ。今ではそれが正解だったことは間違いない。この多才なミッドフィルダーは、わずか16歳でリーベルプレート史上最年少得点記録を打ち立てた。バルセロナやマンチェスター・ユナイテッドが近い将来の獲得に興味を示していると言われている。

  • Marc Guiu NXGN 2024GOAL

    37マルク・ギウ(バルセロナ)

    わずか数時間でインスタグラムのフォロワーを50万人も増やすにはどうしたらいいだろうか? マルク・ギウの答えはこうだ。「2023年10月、アスレティック・ビルバオ戦でバルセロナ一軍デビュー戦の最初のタッチで終盤の決勝点となるゴールを決め、一晩にしてスペイン国内で話題の人となればよい」。

    12月にはチャンピオンズリーグで初ゴールを記録するなど、18歳のストライカーはそれ以降も活躍を続けている。空中戦とペナルティエリア内でのプレーに優れ、身体能力の高い9番をラ・マシアが育成することは非常に珍しいが、バルサのアカデミーはギウを強力なセンターフォワードに育て上げてきた。高額な移籍金で加入したヴィトール・ロッキとプレータイムを競い合っており、今後12か月から18か月の間にさらなる飛躍が期待される。

  • George Ilenikhena NXGN 2024GOAL

    36ジョージ・イレニケナ(ロイヤル・アントワープ)

    ベルギー国内で「ニュー・ルカク」との呼び声が高いロイヤル・アントワープのストライカー、ジョージ・イレニケナは、ナイジェリアからヨーロッパに移住し、フランスでサッカーの基礎を学んだ。今シーズンはその経験を活かして印象に残るプレーを見せている。

    2023年夏にアミアンから600万ユーロの移籍金でベルギーリーグ王者に加わったイレニケナは、ジュピラー・リーグで輝かしい成果を収め、全コンペティション合計20得点に迫る活躍を見せている。17歳のイレニケナは、いつの日かマンチェスター・ユナイテッドのユニフォームを着ることを夢見ている。チャンピオンズリーグ、グループステージのバルセロナ戦で試合終了間際に決めた劇的勝利ゴールがすでに自身の経歴に加わっている。

  • Paul Wanner NXGN 2024GOAL

    35パウル・ヴァナー(バイエルン・ミュンヘン - エルフェアスベルクにローン)

    「並外れた才能」とパウル・ヴァナーを評価したのは、元バイエルン・ミュンヘン監督のユリアン・ナーゲルスマンだった。2022年1月、このティーンエイジャーをクラブ史上最年少選手としてデビューさせて以来、多くがその見方に同意する。

    長身でありながら優雅なプレースタイルで10番の役割を果たすヴァナーは現在、ドイツ2部エルフェアスベルクでのレンタル生活をフィジカル面強化の貴重な機会として活かしており、今後数シーズンでアリアンツ・アレーナでレギュラー選手となることを目指す。18歳の若さで既にドイツサッカーの将来のスターと目される存在だが、一方オーストリア代表監督ラルフ・ラングニックも、Euro 2024に向けてヴァナーの心を動かそうと腐心している。

  • Isaac Babadi NXGN 2024GOAL

    34イサーク・ババディ(PSV)

    ピッチ上では無敗のシーズンを送るPSVだが、2024年に達成した最も重要な成果は、契約が満了していたアイザック・ババディとの新契約締結だった。ACミランやアトレティコ・マドリーが注目する中、10代のスター選手を守り抜くことに成功した。

    抜群のドリブルスキルで相手陣を切り裂くババディは、真のボックス・トゥ・ボックスのミッドフィルダーであり、オランダのユース代表でキャプテンを務めた経験からリーダーシップについても高い評価を受けている。

  • Eliesse Ben Seghir NXGN 2024GOAL

    33エリース・ベン・セギル(モナコ)

    最近までインスタグラムの自己紹介欄で「アーティスト」を自称していたモナコの攻撃的ミッドフィルダー、エリース・ベン・セギルは、ボールを保持し華麗にピッチを舞うその動きから、その自称が実に的確なものであると思わせる。怪我がなければ、彼の創る「アート」はさらに注目されていたことだろう。

    19歳でリーグ・アンデビュー戦となったオセール戦で鮮烈な2ゴールを記録したセギルは、以降も数々の得点とアシストでチームに貢献してきた。怪我により2023-24シーズンは活躍にブレーキがかかったが、ひとたびピッチに立てばフランスサッカーの筆頭有望株の一人たる実力を見せつけている。

  • Simone Pafundi NXGN 2024GOAL

    32シモーネ・パフンディ(ウディネーゼ - ローザンヌにローン)

    2022年11月、シモーネ・パフンディの素質はイタリア代表監督ロベルト・マンチーニをも納得させ、史上最年少プレーヤーとしてアッズーリに名を連ねることになったほどだ。このフォワードの潜在能力は依然として高いが、トップチームで本格的に飛躍するために故郷を後にする決断をした。

    ここ12カ月間、ウディネーゼで出番を掴むのが難しくなり、INEOSグループ傘下のローザンヌに2023年1月にレンタル移籍を決断した。10番のポジションや逆足の右フォワードとして起用され、魔法のような左足を武器にするパフンディは、スイスの新天地で好スタートを切った。最近シニア初ゴールを決め、欧州トップクラスの才能としての地位を確立しようとしている。

  • Jack Hinshelwood NXGN 2024GOAL

    31ジャック・ヒンシェルウッド(ブライトン)

    プレーヤーの発掘と育成で手腕を発揮し、高額の利益を上げ欧州随一のスマートな経営を見せてきたブライトンだが、2023-24シーズンに脚光を浴びているのは地元出身のヒーロー、ジャック・ヒンシェルウッドだ。

    18歳でサッカー一家に生まれたヒンシェルウッドは、ロベルト・デ・ゼルビ率いるチームの中盤でプレミアリーグを駆け巡る。また、時折右サイドバックとしてもプレーしており、その万能ぶりを見せつけている。大事なゴールを決めることができる、チームにとってありがたいセンスも持ち合わせており、このまま成長を続ければイングランド代表への道が拓けるだろう。

  • Eli Junior Kroupi NXGN 2024GOAL

    30エリ・ジュニア・クルピ(ロリアン)

    モナコでキリアン・エンバペの隆盛を肌で感じたティエムエ・バカヨコは、逸材を見極める力を持っている。彼がロリアンのチームメイト、エリ・ジュニア・クルピを「次世代のエンバペ」と評するその言葉には重みがある。

    17歳のクルピは、そうした大胆な評価にかなり近づきつつある。ロリアン史上最年少選手、そして最年少得点記録保持者となったクルピは、チームが降格をかけた試合で奮闘する中、今シーズンのリーグ・アンで2桁に迫る得点関与数を誇っている。バルセロナとレアル・マドリーがこの多才なフォワードに目を光らせているという話は驚くに値しない。

  • Dea Huijsen NXGN 2024GOAL

    29ディーン・ハイセン(ユヴェントス - ローマにローン)

    「ディーン・ハイセンはどこまで行けるのか。限界はないだろう。一定レベルの知識や、トップチームの選手であっても教えるのが難しい試合の読みやプレーが身についているからだ。30歳のベテランのようだ」。これは、スタディオ・オリンピコで指揮を執るようになって以降、ハイセンの虜になったローマの監督ダニエレ・デ・ロッシの言葉だ。

    将来ユーヴェの守備の要になると目される18歳のハイセンは、1月にローマへレンタル移籍を果たして以来、セリエAでレギュラー選手としてプレーする能力があることを示し続ける。中盤にボールを運び、攻撃に寄与する能力を披露しており、その準備はできている。また、最近、自身の出生国オランダではなく、幼少時代の多くを過ごしたスペインを代表する決断を下したことで注目を集めている。

  • Francesco Camarda NXGN 2024GOAL

    28フランチェスコ・カマルダ(ACミラン)

    よほど特別な才能がなければ、ACミランの史上最年少出場記録を持つパオロ・マルディーニの名前を塗り替えることはできない。しかし、フランチェスコ・カマルダは2023年11月、フィオレンティーナ戦でロッソネリ初出場を飾りその記録を更新した。また、同時にセリエA史上最年少選手の記録も更新しており、サン・シーロでスターが誕生すると長らく期待されていた。

    ユースレベルでは得点を量産してきた。常に自分より年上のカテゴリーでプレーを続けながら、ミランのアカデミーで500回以上もネットを揺らした。ロナウドやマルコ・ファン・バステンを敬愛し、ミランを心から愛するが、自身初のプロ契約でクラブとの条件が折り合わなければ移籍する可能性が取りざたされている。交渉が決裂した場合に備えてPSGとアーセナルが虎視眈々と狙っている。

  • Gianluca Prestianni NXGN 2024GOAL

    27ジャンルカ・プレスティアーニ(ベンフィカ)

    アルゼンチンでは「プルガ」(ノミ)というニックネームには特別な意味が込められる。この名が若かりし頃のリオネル・メッシにも与えられていたため、ジャンルカ・プレスティアーニは今後数年間で重大な期待に応えなければならない。だが、プレスティアーニからは有望な兆しが見えている。

    ヴェレス・サルスフィールドで神がかった活躍を見せていたプレスティアーニは、恐れ知らずのドリブルと的確なボールコントロールで注目を集めた。その才能から、レアル・マドリーが獲得に強い興味を示したが、1月にベンフィカが900万ユーロを支払い18歳のウインガーを欧州へと招いた。リスボンでの彼の成長をこれからも注視したい。

  • Valentin Carboni NXGN 2024GOAL

    26バレンティン・カルボーニ(インテル - モンツァへローン)

    2023年6月、夏の移籍ウィンドウ開幕を祝う催しで、インテルのCEOベッペ・マロッタは出席した報道陣に向けて「今季のファンタジーフットボールでバレンティン・カルボーニを取ることを勧める」と発言した。インテルの攻撃的ミッドフィルダーであるカルボーニは、モンツァでのローン期間中、ファンタジーマネージャーが望むような成績を残すには至らなかったが、トップレベルで勝負できることを示してきた。

    19歳のカルボーニはすぐにセリエAで重要な存在となり、10番のポジションやワイドフォワード、場合によっては偽9番としてもプレーできるユーティリティを披露している。ユースではイタリア代表としてプレーしていたが、その後アルゼンチンを選択し、2022年のワールドカップ優勝以降はアルビセレステのスカッドに定着している。

    クラブでの活躍を見据えれば、ジュード・ベリンガム、ヴィニシウス・ジュニオール、そして将来的にはキリアン・エンバペとの連携は何とも言えない魅力に満ちている。エンドリッキのような若き才能はそう頻繁には登場しない。マドリーは彼が真の「ギャラクティコ」に成長するため申し分のない環境を提供するだろう。

  • Amara Diouf NXGN 2024GOAL

    25アマラ・ディウフ(ジェネレーション・フット)

    セネガルの神童アマラ・ディウフは、わずか15歳でフル代表デビューを飾り、セネガル史上最年少出場記録を塗り替えた。2023年のU17アフリカネイションズカップでヴィクター・オシムヘンの大会最多得点記録を破る活躍を見せたディウフはナポリのスーパースターと同じ軌跡を辿り、頂点への道を突き進んでいる。

    ディウフは現在、セネガルの名門ジェネレーション・フットのアカデミーで才能を磨いている。ワイドでもセンターフォワードとしてもプレーでき、スピード、正確なシュート、そしてスピードを活かしたドリブルが持ち味とするディウフは同クラブOBのサディオ・マネと比較されている。そのマネの後を追うように2026年にメスへと移籍することになっており、クラブはレアル・マドリーやバルセロナ、マンチェスター・シティ、アーセナルといったビッグクラブを退けてディウフの獲得に成功している。

  • Assan Ouedraogo NXGN 2024GOAL

    24アサン・ウエドラオゴ(シャルケ)

    シャルケでは近年喜びの声を上げる機会は少なかったが、アサン・ウエドラオゴの出現はゲルゼンキルヒェンのファンに笑顔をもたらしている。身長191cmの長身ミッドフィルダーは、若さを感じさせない身体能力を持ち合わせており、自身の才能を活かせることをすでに実戦で示してきた。

    17歳のウエドラオゴはボックス・トゥ・ボックスのミッドフィルダーとして、ドイツ2部リーグでは対応不可能なレベルにいることをシーズン序盤に見せつけた。足首の怪我で4カ月間の戦線離脱を余儀なくされたが、終盤戦に向けて復帰できそうだ。リヴァプール、バイエルン・ミュンヘン、RBライプツィヒを含むヨーロッパのクラブが獲得に興味を示している。

  • Lucas Bergvall NXGN 2024GOAL

    23ルーカス・ベルグヴァル(ユールゴーデン)

    スウェーデンサッカーはユーロ2024予選で失敗するなど現在低迷期にあるが、新世代がその地位を取り戻す希望の星となりそうだ。特に18歳のルーカス・ベルグヴァルがその中心人物となり得ると目されている。

    2020年初旬にマンチェスター・ユナイテッドでのトライアルを経験したベルグヴァルは、ブロマポイカルナでスウェーデン2部リーグデビューを果たすとユールゴーデンに移籍。トップリーグで印象的な活躍を残すと850万ポンドでトッテナムに新戦力として迎えられた。この間なんと2年弱だ。バルセロナからの誘いを断ったベルグヴァルは今夏ノースロンドンに移住することになる。ディフェンスから攻勢に転じる能力を持つセントラルミッドフィルダーとして、アンジェ・ポステコグルーの高速なスタイルに合致する逸材となるだろう。

  • Desire Doue NXGN 2024GOAL

    22デジレ・ドゥエ(レンヌ)

    ウスマン・デンベレ、エドゥアルド・カマヴィンガ、マティス・テルとアカデミー出身の逸材を次々と輩出してきたレンヌだが、デジレ・ドゥエはロアゾン・パークで迎えたシニアチーム2シーズン目にして既に、クラブの新たなサクセスストーリーを築き上げようとしている。

    両足を使いこなし、攻撃的なプレーを得意とする18歳のドゥエは、既にレンヌで約70試合に出場しており、昨夏にはバルセロナやPSGから関心が寄せられた。今年1月に2000万ユーロのオファーを提示したレヴァークーゼンからの誘いを断っている。しかし、今夏には移籍する可能性が高く、ボルシア・ドルトムントやニューカッスルも動向を注視している。

  • Estevao Willian NXGN 2024GOAL

    21エステバン・ウィリアン(パルメイラス)

    ブラジル人フォワードがアルゼンチンの魔術師を彷彿とさせるというのは珍しい話だが、パルメイラスの神童エステバン・ウィリアン、通称メッシーニョは例外だ。

    16歳のウィリアンは小柄だが信じられないほどの敏捷性とオープンフィールドで見せる驚異のスピードを兼ね備えている。本人はリオネル・メッシと比較されることを避けたいと願っているが、その動きは間違いなく小柄なアルゼンチンのレジェンドにそっくりだ。10歳でナイキと契約して以来ブラジルのファンにはすでに有名な存在だが、欧州トップクラブと契約一歩手前にあり、やがて世界中のファンがその名前を知ることになるだろう。現在バルセロナとチェルシーが獲得に向けて先頭を走っている。

  • Luis Guilherme NXGN 2024GOAL

    20ルイス・ギリェルメ(パルメイラス)

    レアル・マドリーへの移籍が確定したエンドリッキがパルメイラスで脚光を浴びているが、彼と肩を並べてきたもう一人のアカデミー出身選手も欧州サッカーの最先端を切り拓く逸材として注目されている。

    試合中に時速36kmをマークしたことのある快速ウインガー、ルイス・ギリェルメは右サイドでのプレーを得意とし、切れ味鋭い左足でカットインする姿がトレードマークだ。センターでもその才能を発揮する18歳は、自国内でリバウドと比較されるほどの評価を受け、リヴァプールへの移籍が度々噂されている。また、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、レアル・マドリーが興味を示しているという報道もある。

  • Lewis Miley NXGN 2024GOAL

    19ルイス・マイリー(ニューカッスル)

    これまでニューカッスルのユースチームに注目してきた人々は長くマイリーの将来を予測していたが、それでも17歳が今シーズン、トップチームで抜群のインパクトを放つとは予想していなかった。

    11月からスターティングメンバーとしてほぼ欠かさずプレミアリーグで出場しているマイリーは、エディ・ハウ監督から「抜群の頭脳」と称賛される。特にパルク・デ・プランスでパリ・サンジェルマンと引き分けに持ち込んだ一戦など、チャンピオンズリーグのグループステージで目覚ましい活躍を見せた。ニューカッスル歴代最年少リーグ得点記録を破ったマイリーは1月に新たな長期契約にサインをしており、今後数年間でチームのキーマンとなること間違いない。

  • Arthur Vermeeren NXGN 2024GOAL

    18アルトゥール・フェルメーレン(アトレティコ・マドリー)

    「黄金世代」と呼ばれたベルギーのピークはもう過ぎ去ったが、とはいえレッドデビルズが衰えて国際舞台で目立たない存在になるということはない。近年になって新世代の若き才能が現れており、黄金世代の穴を埋めている。中でも特に注目の存在はアルトゥール・フェルメーレンだ。アトレティコ・マドリーが1月に1800万ユーロを投じ、マンチェスター・ユナイテッドやバルセロナを抑えて獲得に成功したことからも、この19歳のポテンシャルは証明済みだ。

    2022-23シーズンにベルギーリーグとカップの2冠を達成したロイヤル・アントワープでの活躍ぶりを見てアトレティコはフェルメーレンの才能を確信。フェルメーレンは11月にファン・ボメルのチームでブレイクスルーを果たして以降、プレータイムをほとんど逃さずに獲得してきた。身体を張ったプレーも厭わない、攻撃的なプレーメーカーとして2023年10月にベルギー代表デビューを飾っており、スペインで完全に順応すればディエゴ・シメオネのスカッドで重要なメンバーとなることは間違いない。

  • Pau Cubarsi NXGN 2024GOAL

    17パウ・クバルシ(バルセロナ)

    2月、ヘタフェ戦でパウ・クバルシが輝きを放つと、チームメイトのジョアン・カンセロがその成熟したパフォーマンスに感銘を受け、自身のInstagramに「フランツ・ベッケンバウアー・クバルシ」と書き記した。事実、最近では彼のプレーに感動する者はカンセロだけではなくなった。

    クバルシは、ラ・マシアで輝かしい活躍を見せてからバルサのラインアップに馴染み始めた。ロナルド・アラウホは彼をジェラール・ピケに例え、チャビ監督も「パスを決して失敗しない」と語っている。ただ、バルサは今後クラブの若きカタランを繋ぎとめるために手を尽くす必要がある。マンチェスター・シティとチェルシーは、チャンスがあれば獲得したいと公言している。

  • Gabriel Moscardo NXGN 2024GOAL

    16ガブリエウ・モスカルド(パリ・サンジェルマン - コリンチャンスにローン)

    エリート級の守備的ミッドフィルダーの重要性が、シーズンが進むごとにますます明らかになっている。そこでPSGは洗練された6番をチームに加えたいと切望し、ガブリエウ・モスカルドをわずか2000万ユーロで手に入れることに成功した。

    足の手術のため全シーズンを欠場することが決まっていたにも関わらず、フランス王者がこの移籍を推し進めたことは、その才能への信頼の証だ。コリンチャンスでブレイクスルーを果たしたシーズンを経てデクラン・ライスにたとえられるようになったモスカルドは、手術からの回復中に再度コリンチャンスへローンで移籍することとなった。シニアでの出場はわずか25回ながらも、ブラジルのファンは、モスカルドがいずれセレソンでカゼミーロの後継者としての地位を築くと確信している。

  • Guillaume Restes NXGN 2024GOAL

    15ギヨーム・レステ(トゥールーズ)

    フランスU21歳代表の新たな守護神、ギヨーム・レステについての見解を求められた際、ティエリ・アンリ監督の評価は相当高いものだった。「彼を見ると、もうリーグ・アンで200試合もこなしているような感じがする」。トゥールーズのゴールキーパーに対し、アーセナルの伝説は評している。「若い頃のファビアン・バルテズを思い出させる」。

    19歳のレステがシニアキャリアで好スタートを切ったことを考えると、フランス代表で守護神になるということは決して遠い目標ではない。レステは現代に求められるゴールキーパー像を体現しており、自陣ゴール前でのアジリティも、ボールを足元で扱う際の落ち着きも持ち合わせている。リーグ・アントップクラスのキーパーとしてすでに認められており、彼の名前がヨーロッパ中に知れ渡る日はそう遠くない。

  • Kendry Paez NXGN 2024GOAL

    14ケンドリー・パエス(インデペンディエンテ・デル・バジェ)

    チェルシーは次世代のスーパースターを獲得するために多額の投資を厭わない。クラブがケンドリー・パエスを獲得したところを見ると、まさに原石を手にしたようだ。16歳のパエスは、チェルシーがインデペンディエンテ・デル・バジェに1700万ポンドを支払い、才能溢れるプレーメーカーをスタンフォード・ブリッジへと連れてくる契約を結んだ。パエスは2025年夏にチームに合流する。

    パエスは、エクアドルサッカーから世界へと羽ばたく最初のスーパースターと長年評価されてきたが、その期待に応えうる兆しが見え始めた。すでに代表での経験を持ち、W杯南米予選史上最年少得点記録を保持するパエスは、今夏のコパ・アメリカで重要な役割を果たすだろう。

  • Roony Bardghji NXGN 2024GOAL

    13ルーニー・バルドグジ(FCコペンハーゲン)

    18歳の誕生日を迎える前に「チャンピオンズリーグでマンチェスター・ユナイテッドを相手に決勝ゴールを決める」という経歴を持てる選手はほとんどいないが、ルーニー・バルドグジはその快挙を成し遂げた。11月に行われたグループステージの一戦で、終盤にバルドグジがゴールを奪いレッドデビルズを撃破したのだ。

    このゴールを挙げたことで多くのサッカーファンに自身をアピールするに至ったが、コペンハーゲンの華麗なフォワードは、既にデンマークと祖国スウェーデンのファンからは注目されていた。2021年にはデンマーク・スーペルリーガ史上最年少得点者の記録を更新し、今シーズンにはキャリア初の2桁得点に到達した18歳と、ユナイテッド、チェルシーなどが契約したがるのも無理からぬことだ。夏の移籍はほぼ間違いないだろう。

  • Jorrel Hato NXGN 2024GOAL

    12ヨレル・ハト(アヤックス)

    若手選手の育成を得意とし、長い歴史を持つアヤックスにおいてさえも、今シーズン17歳の選手が欧州コンペティションで登場したのはまさに目を見張る光景だった。それがヨレル・ハトが成熟していることを示す証拠だ。

    現在18歳のハトは、クラブが厳しいシーズンを送る中でもわずかな光明となっている。このディフェンダーはスターティングメンバーに自身の名を連ねながら、オランダ代表デビューも果たしている。フィジカルが圧倒的に高いわけではないが、試合を読む力が高く自信を持ってボールを扱うことができるため、センターバックとして快適にプレーできる上に左サイドバックもこなすことができる。そのユーティリティ性を含めて多くの資質を持ち合わせており、アーセナルはノースロンドンにハトを迎えることに非常に熱心だ。

  • Antonio Nusa NXGN 2024GOAL

    11アントニオ・ヌサ(クルブ・ブルッヘ)

    「ノルウェーのネイマール」という肩書きは大きなプレッシャーだが、アントニオ・ヌサはアーリング・ハーランドやマルティン・ウーデゴールの足跡を追い、ノルウェーを背負うサッカー界の顔になることができそうだ。このウインガーの評価は過去6ヶ月で大きく上昇しており、クルブ・ブルッヘはシーズン末にヌサを高値で売りに出すことがほぼ確実だ。

    トリックのバリエーションを豊富に持つ18歳のウインガーは左サイドからのカットインを得意とし、ベルギーでプレーしている間や、そして少年時代の所属クラブであるスターベクで見所ある瞬間を数多く演出してきた。また、国際舞台にも華々しく登場した。9月のフル代表デビューで得点とアシストを記録し、次の2試合でさらに3つのアシストを提供した。トッテナムは1月に2500万ポンドで獲得寸前までこぎつけたが、夏には他のクラブも興味を持つことだろう。

  • Leny Yoro NXGN 2024GOAL

    10レニー・ヨロ(リール)

    「レニー・ヨロは驚異的だ。これまでのキャリアでこんなに成熟した若者を見たことがない」。欧州に留まらず世界のトップディフェンダー候補の育成を指導してきたリールの指揮官、パウロ・フォンセカの言葉だ。ヨロはすでに夏の移籍市場で争奪戦になるほどのパフォーマンスを見せている。

    18歳のヨロはリーグ・アンで頭角を現して以来、ラファエル・ヴァランやウィリアム・サリバに例えられ、控えめな体格の中にセンターバックとして卓越したドリブル能力を秘めている。ヨロはリールで常にバックラインから攻撃をスタートさせる引き金となっており、セットプレー攻撃時には時おり得点も挙げる。

    レアル・マドリー、PSG、リヴァプール、マンチェスター・ユナイテッドが興味を示しており、移籍市場が開くと5000万ユーロ以上の価値がつくと見込まれている。このレースを制するチームは、スカッドにエリートディフェンダーを加えることになる。

  • Claudio Echeverri NXGN 2024GOAL

    9クラウディオ・エチェベリ(マンチェスター・シティ - リーベルプレートへローン)

    多くの若きアルゼンチン人が「次のメッシ」の期待に添えず脱落していったが、クラウディオ・エチェベリにはそれを担うだけの才能とキャラクターが備わっているようだ。多くの欧州のビッグクラブが争奪戦に加わる中、結局マンチェスター・シティが勝利を手にした。

    シティはバルセロナやPSG、レアル・マドリー、ユヴェントスという強豪クラブを退け、1250万ポンドで18歳のエチェベリをエティハド・スタジアムに迎え入れた。エチェベリは2024シーズン終了までリーベルプレートにローンで加わっており、「エル・ディアブリート(小さな悪魔)」は今後9カ月間、南米で活躍することが期待される。

    10番や両ウイングで活躍でき、敏捷性とダイレクトなドリブルで守備陣に脅威を与える。2023年U17W杯のブラジル戦ではハットトリックを決めるなど、得点感覚も際立っている。そのパフォーマンスの背景には、トーナメント前にメッシを始めとするアルゼンチン代表とのトレーニングがあった。このまま進歩し続ければ、リオネル・スカローニが早晩エチェベリに再び注目することは間違いない。

  • Kenan Yildiz NXGN 2024GOAL

    8ケナン・ユルディズ(ユヴェントス)

    試合が終わるたびにアレッサンドロ・デル・ピエロの電話を受ける10代もそうはいないが、ケナン・ユルディズは普通の少年ではない。年初にユヴェントスのトップチームに登場して以来このフォワードは評価に見合う能力を示し続けており、デル・ピエロのように次の10年でビアンコネリの支柱になるだろう。

    敵の守備を意のままに切り裂く攻撃的ミッドフィルダーは、確かにデル・ピエロのスタイルを色濃く受け継いでいる。2023年12月にシニア初ゴールを記録した時も、このレジェンドの象徴的なセレブレーションを披露した。フロジノーネ戦で初めてスターティングメンバーとしてリーグ戦に出場し、わずか12分で見せた素晴らしいソロゴールだった。

    それ以降、ユルディズはマッシミリアーノ・アッレグリのラインナップからほぼ外れることはない。2022年にバイエルン・ミュンヘンを離れるようこのティーンエイジャーを説得し、バルセロナを退けてユヴェントスを選択させた功績が実を結びつつある。ユーロ2024でも彼を見逃さずにいた方がよい。ユルディズは11月にトルコ代表初ゴールを記録しており、ドイツ相手に勝利をもたらしている。

  • Kobbie Mainoo NXGN 2024GOAL

    7コビー・メイヌー(マンチェスター・ユナイテッド)

    信頼に足るセントラルミッドフィルダーを見つけることは、ここ10年のマンチェスター・ユナイテッドの多くの課題の一つだったが、コビー・メイヌーの存在により、ついにトップレベルで試合をコントロールできる選手を輩出したようだ。2023年後半にエリック・テン・ハーグのチームでデビューして以降のパフォーマンスは、輝かしい未来を予感させるものだ。

    ユナイテッドの名門アカデミー育ちのメイヌーは、シーズン開幕からテン・ハーグのチームでポジションを得ると予想されていたが、プレシーズンに負傷を負ったことで3カ月の戦列離脱を強いられた。しかし復帰後の18歳はプレミアリーグに見事に適応した。中盤の中心で自信あるプレーを見せ、経験豊かなチームメイトたちの中でも際立つパフォーマンスを披露している。

    ボールを持った際の落ち着きはメイヌーのひときわ際立つ能力だが、パスとシュートも注目に値する。2月のウルブス戦で試合終了間際に決めた驚異のゴールは、今シーズンのユナイテッドにとって記憶に残る瞬間だった。最近の活躍によって英国代表に選出すべきとの声が高まっている。ユーロ2024には出場しないかもしれないが、スリー・ライオンズが彼を招集する日はすぐやってきそうだ。

  • Vitor Roque NXGN 2024GOAL

    6ヴィトール・ロッキ(バルセロナ)

    ロナウドの引退以来、ブラジルは頼れる9番を探し続けているが、ヴィトール・ロッキの登場により、ようやく「イル・フェノメノ」の後継者が現れたという期待がある。スタイルやキャリアパスが似ていることも影響しているが、19歳の彼にはエリートレベルのキャリアを築く全てが備わっているのも事実だ。

    ロナウドと同じくクルゼイロのアカデミー出身のヴィトールは、2部リーグでトップチームに登場してから間もなく、1部リーグで自分を試すためアトレチコ・パラナエンセに移籍した。その賭けは大成功だった。2023年には全コンペティション合計21ゴールを挙げる活躍を見せると、昨夏にはバルセロナが3500万ユーロを投じて獲得に動き、今年1月にカタルーニャに迎え入れた。

    スピードとダイレクトなプレースタイルを持つストライカーは確かにロナウドと似た能力を持っており、バルサで出場し始めた時からゴールハンターとしての本能を見せつけている。すでにブラジルのフル代表でキャップをマークしており、ロベルト・レヴァンドフスキが年齢を重ねる中、近い将来後継者となることが期待されている。

  • Arda Guler NXGN 2024GOAL

    5アルダ・ギュレル(レアル・マドリー)

    若手の才能を引き出すという点では、現在のレアル・マドリーの右に出るクラブは少ない。だからこそ、同クラブがトルコの新星アルダ・ギュレルとの契約を2023年夏に勝ち取ったことに驚く者はいないはずだ。プレーメーカーとして中盤での活躍が期待されるギュレルは、直近18カ月間でほぼ全てのトップヨーロッパクラブから興味を持っていたとされているが、確かにその人気ぶりは理にかなっている。

    2021年にフェネルバフチェのアカデミーから頭角を現すと、同クラブ史上最年少で得点を記録するなど突出した才能を見せ、チームメイトのメスト・エジルと比較されるようになる。彼のドリブルスキルとタイトなスペースでもパスを通す巧さから、「トルコのメッシ」と呼ばれることすらあった。

    フェネルバフチェではレギュラーにはなれなかったものの、ギュレルはファーストチームで2シーズンにわたり9得点12アシストを記録し、ピッチに上がれば91分に1度のペースでゴールに絡む影響力を見せつけた。このパフォーマンスにマドリーは納得し、サンティアゴ・ベルナベウへの移籍のために当初2000万ユーロを投じた。

    マドリディスタたちは、19歳の彼のポテンシャルを垣間見るにとどまっているが、それは怪我により加入後6カ月を棒に振ったためだ。今彼が調子を取り戻したことで、カルロ・アンチェロッティはシーズンのクライマックスに向けて試合を変える選手として期待を寄せるだろう。代表チームではすでに2年近くシニアスカッドの一員として活動しているため、EURO 2024においてもトルコ代表のキープレーヤーとなるだろう。

  • Mathys Tel NXGN 2024GOAL

    4マティス・テル(バイエルン・ミュンヘン)

    言うまでもなく、バイエルン・ミュンヘンの2023-24シーズンは計画通りには運ばなかった。だが、アリアンツ・アレーナでの今シーズンを振り返ると、マティス・テルの進化は大きな収穫だ。スターティングメンバーとして出場できることを辛抱強く待ちながらも、試合を決定づける貢献をし続けているからだ。

    レンヌのアカデミーでは最初はセンターハーフとしてプレーしていたが、10代半ばに前線にコンバートされたテルは、それ以来前進を続けている。16歳でエドゥアルド・カマヴィンガの記録を破り、クラブ史上最年少出場選手となると、出場僅か7試合でバイエルンが納得するほどのプレーを見せた。2022年夏、バイエルンは2000万ユーロでテルをドイツへ連れてきた。

    ミュンヘンでの最初の2シーズンはほとんどがサブとして出場していたが、ピッチに立った際に与えられたチャンスを生かしきった。18歳の彼は出場すれば平均90分に1回得点に貢献している。レンタルで出す選択肢もあっただろうが、バイエルンがトゥヘルの後任の下で再建しようとしている現在、テルが中核選手となることに疑いはない。

    ワイドのアタッカーまたはセンターフォワードとしてのプレーが可能。スピードとドリブル能力はキリアン・エンバペと比較され、正確なフィニッシュ能力はカリム・ベンゼマとは別の一面を持つと評される。すでに2022年にフランスをU17ユーロで優勝に導き、数年後エンバペと並び立ってフランス代表の前線を形成することになれば、世界中のディフェンダーたちの脅威となるだろう。

  • Warren Zaire-Emery NXGN 2024GOAL

    3ウォーレン・ザイール=エメリ(パリ・サンジェルマン)

    キリアン・エンバペがパリ・サンジェルマンを去る日はもうそこまで来ており、フランス王者は新しい時代の扉を開く才能をパルク・デ・プランスで求めるようになる。ウォーレン・ザイール=エメリには、PSGが望むのならば次の10年でクラブの顔になる実力がすでに備わっている。

    フランス王者は地元育ちの選手にシニアレベルでチャンスをあまり与えてこなかったが、ザイール=エメリが15歳で2021年のUEFAユースリーグを賑わすやいなや、速やかにファーストチームに抜擢された。パリ・サンジェルマン史上最年少でピッチを踏み、さらに史上最年少得点者となったザイール=エメリは、2023-24シーズンにはルイス・エンリケの下で絶え間ない存在感を放っており、ムバッペが去った後のパリにおいて最重要人物になると目されている。

    ザイール=エメリが今季のチャンピオンズリーグで見せたパフォーマンスは、経験不足を感じさせないものだった。18歳にして同大会で得点を決めた最年少のフランス人選手に。欧州コンペティションでの活躍によってディディエ・デシャンはフル代表でデビューさせることを決断。ザイール=エメリは国際試合初ゴールでその信頼に応えた。

    名目上は守備的ミッドフィルダーではあるが、ゲームを深い位置からコントロールし、攻撃に参加する意欲を示し続けており、すでにヨーロッパの中でも一流のパス能力を誇っている。ペップ・グアルディオラも彼を熱望し、過去にマンチェスター・シティにザイール=エメリを迎え入れようとした。もしPSGがエンバペのいない時代にかつての高みに達せない場合、シティを始めとする多くのクラブからザイール=エメリへの注目が集まるだろう。数年後に世界最高のミッドフィルダーになっている可能性が十分にある。

  • Endrick NXGN 2024GOAL

    2エンドリッキ(パルメイラス)

    ネイマールがサントスで躍進したとき以来、エンドリッキほど期待と興奮を巻き起こしたブラジル人はいない。フォワードとしての頭角を現したことでここ2年間で「間もなくスーパースターになる」と評価されている。この評価はレアル・マドリーも認めるところだ。そうでなければ彼らが彼の契約に含まれる解除条項に相当する6000万ユーロを払うことには同意していないだろう。

    17歳のエンドリッキがサンティアゴ・ベルナベウへの移籍を完了するのは2024年夏だが、その期待はすでにマドリディスタの間で高まっている。なにより彼がパルメイラスをブラジルリーグのタイトル獲得に導いたことで、興奮に拍車をかけている。シーズン序盤の難局を乗り越えて尻上がりに調子を上げ、11得点でシーズンを締めくくった。

    パルメイラスからクラブ史上最年少でプロデビューし、短い期間ながらすでに多くの守備陣を翻弄してきた。易々と対戦相手をかわし、その正確なシュートでセントラルストライカーとして長くキャリアを築くことが予想されている。華麗なゴールを挙げるセンスも持ち合わせており、ペナルティエリア外からオーバーヘッドキックでゴールを決めたプレーはすでにサッカー界の話題の中心となっている。

    ブラジル代表としてすでに2度のキャップを獲得しており、初招集の際にはロナウド以来代表最年少出場記録を塗り替えた。多才なプレースタイルは代表でキャリアを重ねる中で大きな利点となるだろう。エリート級の攻撃陣に恵まれる5度のW杯優勝国にとって、必要なポジションでエンドリッキをうまく起用することができれば将来のコーチにとっても助けとなる。

    クラブでは、ジュード・ベリンガム、ヴィニシウス・ジュニオール、そして将来的にはキリアン・エンバペと組む姿が期待される。エンドリッキのような若手選手が簡単に出てくるわけではない。そしてマドリーは彼が真の「ガラクティコ」に成長していくために完璧な環境を提供することができる。

  • Lamine Yamal NXGN 2024GOAL

    1ラミン・ヤマル(バルセロナ)

    ラミン・ヤマルはまだ16歳だが、ラ・マシアの内部ではすでにその名が知られている。バルセロナの誉高いアカデミーがリオネル・メッシの後継者と呼ぶに相応しい選手を生み出したとの話題が既に聞こえてくる。

    ヤマルがW杯優勝を経験したメッシと同じ道を歩むとするのは誇張に聞こえるかもしれないし、そう考える人々は正しいかもしれない。しかしながら、バルセロナがスペインのサッカー界だけでなく、グローバルな舞台で時代を代表する可能性のある選手を手にしたのは確かだ。

    ヤマルが既に樹立した記録は見事そのものだ。バルセロナ、そしてラ・リーガ史上最年少スターティングメンバーであり、最年少得点者であり、チャンピオンズリーグでは最年少スターティングメンバー、スペイン代表としても最年少出場と得点を記録している。

    右サイドを主戦場として左足でカットインするプレースタイルは、メッシを彷彿とさせる。低い重心でディフェンダーをかわし、パスやシュートを繰り出すセンスはアルゼンチン人のそれに酷似している。3月初旬のマジョルカ戦で見せた劇的勝ち越しゴールも、メッシがキャリアを通じて記録してきた数々のゴールを思わせるものだった。バルサの新たな成功を築くことができると信じる人は増え続けている。

    もちろん、ブラウグラナはヤマルのコンディションに気をつける必要がある。ここ数年、クラブが10代の才能に信頼を置きすぎるあまり、若手選手が怪我に苦しむことがある。しかし、ヤマルを上手く育てることができれば、これ以上の潜在能力を秘めたティーンエイジャーはめったに出てこない。ヤマルはまさに特別な才能だ。NXGN 2024受賞にふさわしい。