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3連覇のためにACLでの躍進は必須。カギは新ブラジル人選手【J1戦力分析/川崎F編】

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    ❏期待度(A・B・Cの3段階評価)

    ■シーズンの期待度:A
    メンバーや戦術も成熟し、3連覇に向けて機運は高まっている

    ■戦力の期待度:A
    補強は的確で各ポジションに穴のない陣容が整った

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  • 2019-02-12-kawasaki-leandro damiao©Getty Images

    ❏新加入選手

    藤嶋 栄介(1月7日)
    [ ←山口/期限付き移籍 ]

    マギーニョ(12月31日)
    [ ←ヴィラ・ノヴァFC(ブラジル)/完全移籍]

    ジェジエウ(12月31日)
    [←パラナ・クルーベ(ブラジル)/期限付き]

    山村和也(12月18日)
    [←C大阪/完全移籍]

    馬渡和彰(2月18日)
    [←広島/完全移籍]

    レアンドロ・ダルミアン(12月14日)
    [←インテルナシオナル(ブラジル)/完全移籍]

    原田虹輝(10月6日)
    [←昌平高/新加入]

  • 2019-02-12-kawasaki-oshima©J.LEAGUE

    ❏ポジション別キーマン

    ■GK
    1 チョン ・ソンリョン

    韓国代表として過去に2度のW杯出場を誇るGK。今季は加入4年目となるが、J1初優勝を成し遂げた2017年も、連覇を達成した昨季も30試合以上でゴールマウスを守った。温厚な人柄が示すように、ピッチ上で吠えるタイプではないが、的確な指示と抜群のシュートセーブでピンチを防ぐ。他GK陣の経験が浅いことを考えると、彼がフル稼働することが3連覇のポイントとなる。

    DF
    3 奈良竜樹

    J1連覇を達成した昨季、小林悠やチョン ソンリョンといった主力たちが、こぞって成長した選手として名前を挙げたのが奈良竜樹だった。その理由は、ファイターを連想させるアグレッシブな守備はもちろん、安定したパフォーマンスにあった。かつては試合毎にムラがあったが、昨季は大幅に改善。ひと回りもふた回りも成長した奈良が、昨季に続き、堅守・川崎のカギを掛ける。

    MF
    10 大島僚太

    ゴールに直結する縦パス、相手のスキを見逃さない戦術眼。もはや、その才能は国内に留めておくのがもったいない領域に達している。加えて昨季は、ボール奪取力にも磨きが掛かり、守備でも大きく貢献した。懸念されるのは、本人も自覚しているようにケガが多いこと。超・攻撃的な川崎においても、唯一無二の存在感を発揮する大島が、シーズンを通して活躍できるかがチームの課題でもある。

    FW
    9 レアンドロ ・ダミアン NEW

    圧倒的な攻撃力で相手を押し込む川崎において、唯一、足りないところを挙げれば、高さであり、強引な決定力だった。新戦力のレアンドロ ダミアンは、ブラジル代表17試合出場の実績もさることながら、最大の魅力は187cmを誇る長身にある。彼の加入により、川崎は昨季とは異なる得点パターンを得る。苦しい状況で投入される彼の高さは、新たなる活路を切り開くはずだ。

  • 2019-02-12-kawasaki-eleven©Goal

    ❏予想布陣/戦術を読み解く

    ボールを保持して相手陣内に押し込み、多彩なパスワークからゴールを奪う。ベースとなるサッカーは、昨季までと変わらない。唯一無二とも言えるそのスタイルを体現する中村憲剛、家長昭博、大島僚太、さらには得点源の小林悠といった面子は健在で、戦術面における成熟度もかなり高い。守備にしても、谷口彰悟、奈良竜樹のCBコンビを中心に安定しており、昨季はルーキーながら大活躍した守田英正のボール奪取力も秀でている。エウシーニョが移籍した右SBにも、同様の攻撃力が期待できるマギーニョを加え、見劣りしないサイドアタックが期待できそうだ。

    引いた相手をいかに崩すかという問題についても、すでに昨季経験済み。焦ることなく相手の体力を奪い、後半に仕留めるという自信も積んでいる。さらに今季は、レアンドロ・ダミアンという長身ストライカーを得たことで、試合終盤の選択肢にも幅が出る。セットプレーによる得点が増えれば、さらなる勝ち点の上積みもできそうだ。

    肝となるのは、レアンドロ・ダミアンをはじめとする新戦力たちによる前線からの守備であろう。川崎の守備は前線から始まるだけに、ここが機能しなければ、高い位置で奪ってからの攻撃は迫力減となる。前線からの守備と、その連動性こそがポイントになりそうだ。

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    ❏3つのポイント/その1:複数タイトル、特にACLの戦い

    リーグ戦3連覇はもちろん、AFCチャンピオンズリーグを含めて複数タイトルの獲得を目標としているだけに、過密日程であり、ターンオーバーといった戦力のやり繰りもポイントになる。昨季はACLで3分3敗と未勝利に終わり、グループステージ敗退。ただ、中村憲剛曰く「(2017年に)初めてリーグ優勝して、チームとして複数タイトルを狙う経験に慣れていなかった」と、明確に分析できている。

    昨季、連覇を達成したことで、選手だけでなくチームとしても経験を積んだ。シーズン開幕と同時に連戦が続くが、昨季の苦い経験を活かして、スタートダッシュに成功すれば、間違いなく勢いに乗れるはず。ただ、再びACLで躓くようなことがあれば、連戦だけに建て直すのは容易ではない。それだけにシーズン序盤からいかに勝負にこだわることができるか。3連覇を達成するためにも、ACLでの躍進は必須となる。

  • 2019-02-12-yamamura©J.LEAGUE

    ❏3つのポイント/その2:ターンオーバー

    J1連覇を達成した川崎Fのスタメンを挙げれば、やはりメンバーは固定されていた。初優勝した2017年と比べても、変わったのはボランチの守田英正くらい。その中で、中村憲剛は38歳、MVPを獲得した家長昭博も32歳、得点源の小林悠も31歳と、軒並み30歳を過ぎている。それだけに、ACLも含めた複数タイトルを獲得するためには、ある程度のターンオーバー、すなわち新戦力の融合が欠かせない。

    それを見越してチームは、FWにレアンドロ ダミアン、トップ下での起用が濃厚なMF山村和也らを獲得。彼らが、特殊と言われる川崎Fのサッカーに馴染み、フィットすることが求められる。ただ、ここでも昨季の経験は活きている。選手たちはメンバーが変われば、サッカーが変わることも熟知。試合によって異なるメンバーで、いかに勝利の方程式を導き出すか。選手たちの戦術眼と状況判断が問われることになる。

  • 2019-02-12-kawasaki-leandro©Getty Images

    ❏3つのポイント/その3:新ブラジル人選手

    ブラジル代表経験のあるFWレアンドロ ダミアンを筆頭に、清水エスパルスに移籍したエウシーニョの代わりを担う右SBのマギーニョ、さらにはCBとして期待されるジェジエウといったブラジル人選手たちが、早急にフィットできるかも連覇へのポイントとなる。

    特に右SBを任されるであろうマギーニョに掛かる負担と期待は大きい。昨季まで右SBを務めていたエウシーニョの攻撃力は、川崎Fにおいて攻撃の生命線だった。なぜなら、彼の突破であり、攻撃参加から、多くのチャンスと得点が生まれていたからだ。そこが機能しなければ、相手にとっては怖さも半減する。それだけに新戦力となるマギーニョが、遜色なく、勇気を持って攻撃参加できるか。そのタイミングとポジショニングもカギを握っている。

  • 川崎フロンターレ

    ❏川崎Fの開幕3試合日程

    【第1節】
    2/23(土)
    14:00 川崎F vs FC東京(等々力)

    【第2節】
    3/1(金)
    19:00 川崎F vs 鹿島(等々力)

    【第3節】
    3/10(日)
    14:00 横浜FM vs 川崎F(日産ス)

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    ❏J1戦力分析 全18クラブをチェック

    北海道コンサドーレ札幌札幌
    2/12掲載!
    昨季:4位
    ベガルタ仙台仙台
    2/19掲載!
    昨季:11位
    鹿島アントラーズ鹿島
    2/13掲載!
    昨季:3位
    浦和レッズ浦和
    2/12掲載!
    昨季:5位
    FC東京FC東京
    2/19掲載!
    昨季:6位
    川崎フロンターレ川崎F
    2/13掲載!
    昨季:1位
    横浜F・マリノス横浜FM
    2/18掲載!
    昨季:12位
    湘南ベルマーレ湘南
    2/15掲載!
    昨季:13位
    松本山雅FC松本
    2/18掲載!
    昨季:J2 1位
    清水エスパルス清水
    2/20掲載!
    昨季:8位
    ジュビロ磐田磐田
    2/19掲載!
    昨季:16位
    名古屋グランパス名古屋
    2/12掲載!
    昨季:15位
    ガンバ大阪G大阪
    2/20掲載!
    昨季:9位
    セレッソ大阪C大阪
    2/14掲載!
    昨季:7位
    ヴィッセル神戸神戸
    2/14掲載!
    昨季:10位
    サンフレッチェ広島広島
    2/20掲載!
    昨季:2位
    サガン鳥栖鳥栖
    2/15掲載!
    昨季:14位
    大分トリニータ大分
    2/15掲載!
    昨季:J2 2位
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