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積極補強でより攻撃的スタイルに進化。ミシャサッカーの真髄を示すとき【J1戦力分析/札幌編】

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    ❏期待度(A・B・Cの3段階評価)

    ■シーズンの期待度:A
    昨季の4位を上回る順位をチームは目指している。

    ■戦力の期待度:B
    A評価でもいいところだが、他チームとの相対的な観点からBに。主軸の移籍もあったが、積極補強で補った。
    敢えて言えば、DFの即戦力補強がないところがどう出るか。

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    ❏新加入選手

    ルーカス・フェルナンデス(12月30日)
    [←ヴィトーリア(ブラジル)/期限付き]

    中原彰吾(12月29日)
    [←長崎/復帰]

    アンデルソン・ロペス(12月28日)
    [←FCソウル(韓国)/完全移籍]

    中野嘉大(12月28日)
    [←仙台/完全移籍]

    鈴木武蔵(12月28日)
    [←長崎/完全移籍]

    駒井善成(12月24日)
    [←浦和/完全移籍]

    岩崎悠人(12月23日)
    [←京都/完全移籍]

    中村桐耶(10月17日)
    [←札幌 U-18/新加入]

    檀崎竜孔(9月18日)
    [←青森山田高/新加入]

    チャナティップ(7月13日)
    [←ムアントン・ユナイテッド(タイ)/完全移籍]

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    ❏ポジション別キーマン

    ■GK
    25 ク・ソンユン

    いまやリーグを代表するGKの一人とも評せる韓国出身の守護神。登録では身長195センチだが、さらに伸びているとの情報も。武器はもちろんその長身と跳躍力を生かしてのシュートストップではあるが、ペトロヴィッチ監督が就任した昨季からは足元でのボールコントロール向上にも力を入れており、今季はビルドアップでも存在感を示してみせる。

    ■DF
    10 宮澤裕樹

    昨季終盤戦からディフェンスライン中央のポジションで起用されるようになり、高い予測力を生かしたプレーでチームの守備を安定させてみせた。ただし、プロ入り当初はFWで、その後はボランチに転向するなど、もともとは前目のポジションの選手。パス配給力にも秀でたものがあり、最終ラインからの攻撃構築で違いを見せることもできる。

    ■MF
    14 駒井善成

    昨季はペトロヴィッチ監督の就任に合わせるように浦和レッズから期限付き移籍で加入。指揮官の目指すサッカーを熟知しており、持ち前のドリブル突破で活躍するにとどまらず、戦術を浸透させる役目も果たしてチームの躍進に貢献した。今季からは完全移籍となっただけでなく、ボランチも主戦場になる見通し。突破力だけでなく展開力でも実力を示したい。

    ■FW
    9 鈴木武蔵 NEW

    昨季は長崎で11得点を挙げたストライカーが完全移籍で加入。パワフルかつハイスピードな突破で好機を作り出すプレーをすでにプレシーズンマッチで披露しており、周囲とのフィットも順調に進んでいる印象。ペトロヴィッチ監督のもとで「引いた相手からも得点を奪いきる力を身に着けたい」と意気込んでおり、新天地でさらなる成長を目指す。

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    ❏予想布陣/戦術を読み解く

    一昨季までは堅守速攻を武器にJ1残留を目指してきたが、ペトロヴィッチ監督が就任した昨季は一転して攻撃的なスタイルを打ち出し、それが奏功して躍進に成功。クラブ史上最高位となる4位でフィニッシュした。

    昨季の戦術は後方からのボール保持を重視し、マイボール時にはボランチ2枚を最終ラインに下げてCBの選手を押し出す形で前傾姿勢を作り出した。そしてそこから一気にスピードアップをし、都倉賢(→C大阪)、ジェイという高さのある選手のパワーを生かしてフィニッシュまで持ち込むという、リスクと手堅さをうまくミックスさせた戦術が機能していた。

    そうしたなかで昨季12得点の長身FW都倉が抜けたわけだが、鈴木武蔵(←長崎)、アンデルソン・ロペス(←FCソウル)、岩崎悠人(←京都)などトップと1.5列目を兼務でき、ラストパスの出しと受けの両方をこなせるアタッカーを複数迎え入れたことで、昨季よりも地上戦で相手守備を崩しにかかる回数がグッと増えそうな印象だ。

    両翼にもルーカス(←フルミネンセ)、中野嘉大(←仙台)といったドリブルで内側に入り込める選手が加わっており、サイドからもクロスだけでなく、地上戦という選択肢をチラつかせながらパスワークで相手守備を揺さぶることができる。昨季よりも一歩進んだミシャサッカーが披露されそうだ。

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    ❏3つのポイント/その1:ハードワーク

    昨季は攻撃的なスタイルを新たに打ち出して躍進を果たした。堅守速攻をベースとしたチームがマイボールを大事にする戦術への変貌を計りながらも、しっかりと結果を出してみせた。ただし、戦術以前の問題として躍進の土台にあったのは豊富な運動量によるハードワークだったことは間違いない。相手ボール保持者を素早く囲いこみ、ボールを奪うと最終ラインの選手も含めて一気に敵陣へと走り込む。

    昨季はW杯による中断期間があり、それ故の過密スケジュールもあったが、運動量とハードワークでそれを乗り切り、勝点奪取と順位上昇へとつなげていた。今季も新加入選手はすべて25歳以下の選手であり、今後の伸びシロはもちろんだが、現時点での運動量も重視した補強であることは間違いない。

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    ❏3つのポイント/その2:今季はタイで始動

    近年では国内でチーム作りを開始していたが、今季はクラブとして初めてタイのチェンマイでキャンプをスタートさせた。温暖な気候の同地で体つくりを行ったこともあってか、例年よりもフィジカル面の調整がハイペースで進んでいるようにも見受けられる。

    実際に1月末にタイのバンコクで行われたJリーグアジアチャレンジでは、バンコク・ユナイテッド(タイ)と対戦(◯5-1)。ACLプレーオフに出場するチームに対して立ち上がりからハードワークと連動性で上回り、攻守両面で終始圧倒した。

    タイキャンプを行った成果が存分に発揮されたと言っていいだろう。目立った長期離脱者も発生しておらず、昨季の公式戦は序盤がスロースタートとなってしまっただけに、今季はギアを上げた状態で2月23日の開幕戦(vs湘南/アウェイ)に挑みそうな気配も感じる。

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    ❏3つのポイント/その3:攻撃的姿勢がうかがえる補強

    鈴木やA・ロペス、岩崎、ルーカス、中野といったアタッカーが複数加わったことは記述の通りだが、今オフの選手補強全体を見まわすと、DFは札幌U-18からトップ昇格を果たした中村桐耶のただ一人。もちろんこの中村も昨季すでに二種登録選手として公式戦出場を果たしている期待の選手ではあるのだが、実績のある即戦力DFを獲得しておらず、こうした編成からも昨季標榜した攻撃的なチーム作りのスタイルがうかがえる。

    ただし、表現を変えれば課題とも言える。現有の主力DF陣は専門のセンターバックタイプではなく、攻撃力を買われている選手たち。昨季最終節に2点差を追いつかれてACL行きを逃しているだけに守備力アップは必須だったはず。ここについては連係面の向上とボール支配率のアップで補おうという算段なのかもしれない。

  • 北海道コンサドーレ札幌

    ❏札幌の開幕3試合日程

    【第1節】
    2/23(土)
    16:00 湘南 vs 札幌(BMWス)

    【第2節】
    3/2(土)
    16:00 浦和 vs 札幌(埼玉)

    【第3節】
    3/9(土)
    14:00 札幌 vs 清水(札幌ド)

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    ❏J1戦力分析 全18クラブをチェック

    北海道コンサドーレ札幌札幌
    2/12掲載!
    昨季:4位
    ベガルタ仙台仙台
    2/19掲載!
    昨季:11位
    鹿島アントラーズ鹿島
    2/13掲載!
    昨季:3位
    浦和レッズ浦和
    2/12掲載!
    昨季:5位
    FC東京FC東京
    2/19掲載!
    昨季:6位
    川崎フロンターレ川崎F
    2/13掲載!
    昨季:1位
    横浜F・マリノス横浜FM
    2/18掲載!
    昨季:12位
    湘南ベルマーレ湘南
    2/15掲載!
    昨季:13位
    松本山雅FC松本
    2/18掲載!
    昨季:J2 1位
    清水エスパルス清水
    2/20掲載!
    昨季:8位
    ジュビロ磐田磐田
    2/19掲載!
    昨季:16位
    名古屋グランパス名古屋
    2/12掲載!
    昨季:15位
    ガンバ大阪G大阪
    2/20掲載!
    昨季:9位
    セレッソ大阪C大阪
    2/14掲載!
    昨季:7位
    ヴィッセル神戸神戸
    2/14掲載!
    昨季:10位
    サンフレッチェ広島広島
    2/20掲載!
    昨季:2位
    サガン鳥栖鳥栖
    2/15掲載!
    昨季:14位
    大分トリニータ大分
    2/15掲載!
    昨季:J2 2位
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