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新布陣で臨む城福体制2年目。テーマはポゼッションの向上と世代交代【J1戦力分析/広島編】

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    ❏期待度(A・B・Cの3段階評価)

    ■シーズンの期待度:B
    過渡期における不安定さもはらむ

    ■戦力の期待度:B
    若手の台頭が大きなテーマに

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    ❏新加入選手

    パトリック(1月9日)
    [←サルグエイロAC(ブラジル)/完全移籍]

    エミル・サロモンソン(12月31日)
    [←IFKヨーテボリ(スウェーデン)/完全移籍]

    ドウグラス・ヴィエイラ(12月30日)
    [←東京V/完全移籍]

    清水航平(12月28日)
    [←清水/期限付き]

    井林章(12月27日)
    [←東京V/完全移籍]

    皆川佑介(12月21日)
    [←熊本/復帰]

    野津田岳人(12月20日)
    [←仙台/復帰]

    松本大弥(9月2日)
    [←広島ユース/新加入]

    東俊希(9月2日)
    [←広島ユース/新加入]

    荒木隼人(7月26日)
    [←関西大/新加入]

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    ❏ポジション別キーマン

    ■GK
    38 大迫敬介

    守護神の林卓人が故障で出遅れたなか、残り3人のGK陣は横一線の争いとなっている。ACLのプレーオフでスタメンに抜擢されたのは19歳の大迫。アカデミー育ちの逸材が、プロ3年目にしてようやく公式戦のピッチに立った。PK戦での勝利に貢献し、開幕戦でもピッチに立つ可能性が高い。足元の技術に定評のある廣永遼太郎、昨季の第2GK中林洋次にもチャンスはあるかもしれない。

    DF
    19 佐々木翔

    日本代表で経験を積んだ佐々木が、最終ラインを支える。昨季は左SBを務めたが、3バックに変更となった今季は左CBが主戦場に。本来はこの役割を得意としているだけに、持ち前の守備力がより生かさせることになるだろう。中央を務めるのはビルドアップ能力に優れる吉野恭平。右CBは野上結貴と大卒ルーキーの荒木隼人が争う構図となっている。

    MF
    7 野津田岳人 NEW

    仙台から復帰したレフティが、攻撃のキーマンに。豊富な運動量と質の高いパスワークを備え、強烈な左足ミドルも備える。3年間の武者修行生活を経て、逞しさを増した姿を示せるか。復帰2年目の川辺は、昨季はサイドでのプレーを強いられ本領を発揮できなかった。得意とする中央でのプレーが濃厚の今季は、ブレイクの予感が漂う。

    FW
    10 パトリック

    調整遅れでACLのプレーオフは途中出場となったが、圧巻の決定力を備える強靭なストライカーが、今季も前線の軸を担うだろう。ポストワークには難があるものの、高さと強さは他のFW陣の追随を許さない。ポストを求めるなら熊本から復帰した皆川佑介、万能性ならベサルト・ベリーシャ、さらには東京Vから加入したドウグラス・ヴィエイラも候補者となる。

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    ❏予想布陣/戦術を読み解く

    4-4-2を主戦とした昨季から、3-4-2-1へとシステムを変えた。城福浩監督はその狙いについて「ポゼッションの向上」をキーワードに挙げる。昨季の広島は強度の高い守備とパトリックの決定力を生かし、シーズン前半こそ快進撃を続けたが、相手に対策を講じられた夏場以降に、突如結果を出せなくなった。

    なかでも攻撃パターンのバリエーションの少なさは失速の最大の原因であり、新たな形の構築は今季の最重要テーマとなる。「ボールをコントロールしながら、ゲームをコントロールする。チームとして前進したい」という城福監督の言葉からも、前向きな改革であることは確かだろう。

    3-4-2-1は、かつて広島が三度の優勝を果たした時に採用されていた布陣であり、監督も選手も当時とは変わっているとはいえ、馴染みのあるシステムと言えるだろう。

    もちろん重視されるのは、昨季前半戦の快進撃を支えた守備にあることに変わりはない。求められる上積みは、最終ラインから丁寧にボールをつなぐポゼッションスタイルの構築。ボールを持つ時間を増やし、複数が連動して相手ゴールに迫る。個に依存した昨季の戦いからの脱却を狙う。

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    ❏3つのポイント/その1:青山の穴をどう埋めるか?

    アジアカップで負傷した青山は、開幕に間に合いそうもない。復帰時期も不透明な状況で、しばらくはその姿をピッチで見ることはできないかもしれない。精神的支柱であり、ポゼッションの核となり得るこの大黒柱の不在は、チームにとって小さくない痛手であることは間違いない。

    代わってボランチのポジションを務めるのが、3年目の松本泰志だ。東京五輪世代の逸材は、青山と同じく高精度のキックを備える司令塔タイプである。ACLのプレーオフでもボランチの位置に入り、質の高いフィードでサイド攻撃を促すなど、堂々としたプレーを披露。“ポスト青山”の一番手として存在感を高めている。守備面に課題を残すも、青山不在のなかで実戦経験を積んでいけば、大化けする可能性もある。

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    ❏3つのポイント/その2:世代交代を推し進められるか

    今季の広島に課せられるのは世代交代という大テーマだ。クラブの象徴だった森﨑和幸が引退し、ベテランの千葉和彦も名古屋に新天地を求めた。離脱中の青山、林の不在も考えれば、昨季からチームは大幅に若返っている。ACLのプレーオフでは松本泰、大迫と2人の東京五輪世代がスタメンに名を連ね、野津田、川辺駿といった20代前半の選手が主軸を担っている。

    ほかにも大卒ルーキーの荒木もスタメン起用され、ユースから昇格した東俊希と松本大弥も途中出場を果たした。ACL本戦出場を懸けた重要な一戦で、若手がチャンスをつかみ、結果を手にしたのは、収穫と言える。

    若手が殻を破り、主力の立場を確立していく。その流れは着実に生まれており、広島が新たな時代の扉を開く重要な1年となるかもしれない。

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    ❏3つのポイント/その3:パトリック依存からの脱却

    パトリック頼みのサッカーからの脱却も、今季の注目ポイントのひとつだ。昨季20ゴールを挙げたこのストライカーが、今季も攻撃のキープレーヤーであることは間違いないが、昨季の失速を踏まえれば、個人に依存する戦いが得策ではないことは痛いほど理解しているはず。

    昨季、パトリックに次ぐ6得点を記録したティーラシンも退団したなか、いかに得点パターンを増やしていくか。前線が2トップから1トップ2シャドーに変わったため、1トップのパトリックをサポートする2シャドーの存在がクローズアップされるだろう。

    現状は野津田を軸に、柴崎晃誠、ドウグラス・ヴィエイラ、渡大生、東らがシャドーでの起用が見込まれるが、チャンスメイクのみならず、得点意識の向上が、このポジションには求められてくるはずだ。

  • サンフレッチェ広島

    ❏広島の開幕3試合日程

    【第1節】
    2/23(土)
    14:00 広島 vs 清水(Eスタ)

    【第2節】
    3/1(金)
    19:00 広島 vs 磐田(Eスタ)

    【第3節】
    3/9(土)
    16:00 C大阪 vs 広島(ヤンマー)

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    ❏J1戦力分析 全18クラブをチェック

    北海道コンサドーレ札幌札幌
    2/12掲載!
    昨季:4位
    ベガルタ仙台仙台
    2/19掲載!
    昨季:11位
    鹿島アントラーズ鹿島
    2/13掲載!
    昨季:3位
    浦和レッズ浦和
    2/12掲載!
    昨季:5位
    FC東京FC東京
    2/19掲載!
    昨季:6位
    川崎フロンターレ川崎F
    2/13掲載!
    昨季:1位
    横浜F・マリノス横浜FM
    2/18掲載!
    昨季:12位
    湘南ベルマーレ湘南
    2/15掲載!
    昨季:13位
    松本山雅FC松本
    2/18掲載!
    昨季:J2 1位
    清水エスパルス清水
    2/20掲載!
    昨季:8位
    ジュビロ磐田磐田
    2/19掲載!
    昨季:16位
    名古屋グランパス名古屋
    2/12掲載!
    昨季:15位
    ガンバ大阪G大阪
    2/20掲載!
    昨季:9位
    セレッソ大阪C大阪
    2/14掲載!
    昨季:7位
    ヴィッセル神戸神戸
    2/14掲載!
    昨季:10位
    サンフレッチェ広島広島
    2/20掲載!
    昨季:2位
    サガン鳥栖鳥栖
    2/15掲載!
    昨季:14位
    大分トリニータ大分
    2/15掲載!
    昨季:J2 2位
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    ❏Jリーグ開幕特集

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