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転換期を迎えたセレッソ。目標はACL圏内、スペインの風は浸透するか【J1戦力分析/C大阪編】

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    ❏期待度(A・B・Cの3段階評価)

    ■シーズンの期待度:B
    昨季から戦術が変わり、浸透に時間を要する可能性もあるが、期待度は高い

    ■戦力の期待度:B
    昨季の主力が移籍も、抜けたポジションを的確に補強

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    ❏新加入選手

    ブルーノ・メンデス(1月10日)
    [←デポルティーボ マルドナド(ウルグアイ)/期限付き]

    レアンドロ・デサバト(1月10日)
    [←CRヴァスコ ダ ガマ(ブラジル)/完全移籍]

    藤田直之(1月7日)
    [←神戸/完全移籍]

    奥埜博亮(1月4日)
    [←仙台/完全移籍]

    圍謙太朗(12月30日)
    [←福岡/復帰]

    都倉賢(12月20日)
    [←札幌/完全移籍]

    丸岡満(12月19日)
    [←山口/復帰]

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    ❏ポジション別キーマン

    ■GK
    21 キム・ジンヒョン

    昨季、J1で全試合フル出場を果たした不動の守護神。在籍11年目を迎える今季も不測の事態がない限り、この男が桜のゴールマウスを守るだろう。シュートストップ、192センチの身長を生かしたハイボールへの対応に加え、足元の技術の高さ、キックの精度といった点でも他のGKと差を付けている。今シーズンは副キャプテンも務める。

    DF
    3 木本恭生

    昨季の主力が揃って残留したディフェンスラインに大きな変化はないだろう。中でも、今季から背番号3を付ける木本恭生は足元の技術に長け、今シーズンのコンセプトを体現する上でも大きな存在だ。また、左SBでプレーするプロ3年目の舩木翔もキャンプからアピールを続けており、ロティーナ監督の評価も高い。J1での出場機会も増えそうだ。

    MF
    10 清武弘嗣

    しっかりとボールをつないで相手を崩していくサッカーを体現する上で、国内屈指のプレーメーカーである彼は、チームのクオリティーを一段上げる特別な存在。近年は慢性的なケガに悩まされている点が唯一の不安材料だ。昨季の主力が抜けたボランチには、レアンドロ・デサバト、藤田直之、奥埜博亮が加わった。いずれも足元の技術と展開力に長けており、先発争いはし烈を極める。

    FW
    8 柿谷曜一朗

    昨季までエースストライカーとして活躍した杉本健勇が抜けたFWには、札幌から都倉賢を迎え入れた。32歳にして今なお成長を続ける新たな背番号9に期待が懸かると同時に、桜の象徴・背番号8を背負う柿谷曜一朗の復活もチームの躍進には不可欠だ。他にも、新外国籍選手のブルーノ・メンデス、2年目のヤン・ドンヒョンといった選手も牙を研ぐ。

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    ❏予想布陣/戦術を読み解く

    昨季まで東京Vを率いて2年連続J1昇格プレーオフ圏内に導いたロティーナ監督を新たに招聘した今季、チームの戦い方は大きく変わりそうだ。一言で言えば、リアクションサッカーからアクションサッカーへの転換だ。

    堅守をベースに攻守の切り替えを重視し、奪ったボールは手数をかけずに前へ運ぶことを目指していた尹晶煥前監督に対し、ロティーナ新監督はビルドアップを重視。ボールをつなぎ、動かしながら相手の穴を突いていくことを求めている。

    その前提にあるのが、ポジショニングだ。相手を見て、いいポジションを取った上で、数的優位を作りながらボールを動かして相手ゴールに迫るのが今季のやり方だ。もっとも、新たなチャレンジをしている段階とあって、宮崎キャンプで行われた練習試合では、つなぎのパスを奪われてピンチを招くシーンも見られたが、選手たちが果敢にトライしている姿が印象的だった。

    また、ポゼッションスタイルを目指すと言っても一朝一夕に身に付けることは難しく、相手との力関係でボールを握られる展開になったとき、昨季のような粘り強い守備を発揮することも勝つためには必要だ。相手を細かく分析して策を授けるロティーナ監督とイバンコーチの元、システムは1つに縛られず、シーズンを通して複数の形が用いられる見込み。選手たちには、より高度な戦術理解も求められるだろう。

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    ❏3つのポイント/その1:新体制

    今季から指揮を執るロティーナ監督は、かつてセルタを率いて欧州CLベスト16進出を果たすなど母国スペインでも確かな実績を持つ智将。「ポジショニングや判断のアイディアを提示して、ピッチでプレーする選手たちのサポートをしたい」と話すように、始動から一貫して、戦術的なトレーニングに時間を割いている。

    また、ロティーナ監督の腹心と言える存在がイバンコーチだ。攻撃やビルドアップの局面では、彼が先頭に立って指揮を執っている。ロティーナ監督、イバンコーチと選手たちが密にコミュニケーションを取っている姿も多く見られ、チームは活性化されている。“チーム・ロティーナ”が吹かせるスペインの風がどこまで浸透するかが、今季のC大阪の注目点となる。

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    ❏3つのポイント/その2:新加入選手

    山口蛍に杉本健勇、山村和也といった主力がこぞって抜けた今季。新たに加わった選手たちの貢献度は、チームが躍進する上でカギを握る要素の一つとなる。昨季、札幌で自身初のJ1二桁得点を達成した都倉は、「20点を目指す」と語る。

    レアンドロ・デサバト、奥埜博亮、藤田直之といった中盤に加わった選手たちは、ロティーナ監督が目指すボールをしっかりと握るサッカーに適しており、中盤の層の厚みは増した感もある。実力が未知数なのがブルーノ・メンデスだが、プレシーズンにおけるトレーニングマッチでは得点も重ねており、今後の伸びにも期待が懸かる。また、昨季途中にトップチーム登録されたアカデミー出身の瀬古歩夢も、これからのC大阪を背負って立つ逸材だ。

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    ❏3つのポイント/その3:チームの目標

    今季の始動日、森島寛晃新社長は選手たちへのミーティングの中で、「常にタイトルを獲り、ACLに出場できるように、みんなでいいクラブを作っていこう」と述べた。二冠を獲得し、無冠から脱却した一昨季から一転、昨季はタイトルには手が届かなかったが、今季は再びカップ戦を含めたタイトルを狙いつつ、リーグ戦ではACL圏内である3位以内を目指す。

    クラブ創設25周年を迎える今季、ピッチ内外で「ワクワク感のあるチーム作り」を目指すことも森島社長は明言。「試合日にスタジアムまで歩く道中、試合が始まって選手たちが見せるプレー、いろいろなところでワクワクして欲しい」。クラブスローガンは、「SAKURA SPECTACLE(サクラスペクタクル)」だ。

  • セレッソ大阪

    ❏C大阪の開幕3試合日程

    【第1節】
    2/22(金)
    19:30 C大阪 vs 神戸(ヤンマー)

    【第2節】
    3/2(土)
    14:00 名古屋 vs C大阪(パロ瑞穂)

    【第3節】
    3/9(土)
    16:00 C大阪 vs 広島(ヤンマー)

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    ❏J1戦力分析 全18クラブをチェック

    北海道コンサドーレ札幌札幌
    2/12掲載!
    昨季:4位
    ベガルタ仙台仙台
    2/19掲載!
    昨季:11位
    鹿島アントラーズ鹿島
    2/13掲載!
    昨季:3位
    浦和レッズ浦和
    2/12掲載!
    昨季:5位
    FC東京FC東京
    2/19掲載!
    昨季:6位
    川崎フロンターレ川崎F
    2/13掲載!
    昨季:1位
    横浜F・マリノス横浜FM
    2/18掲載!
    昨季:12位
    湘南ベルマーレ湘南
    2/15掲載!
    昨季:13位
    松本山雅FC松本
    2/18掲載!
    昨季:J2 1位
    清水エスパルス清水
    2/20掲載!
    昨季:8位
    ジュビロ磐田磐田
    2/19掲載!
    昨季:16位
    名古屋グランパス名古屋
    2/12掲載!
    昨季:15位
    ガンバ大阪G大阪
    2/20掲載!
    昨季:9位
    セレッソ大阪C大阪
    2/14掲載!
    昨季:7位
    ヴィッセル神戸神戸
    2/14掲載!
    昨季:10位
    サンフレッチェ広島広島
    2/20掲載!
    昨季:2位
    サガン鳥栖鳥栖
    2/15掲載!
    昨季:14位
    大分トリニータ大分
    2/15掲載!
    昨季:J2 2位
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