World Cup 2026 Power Rankings November GFXGOAL

W杯2026パワーランキング:トップ3にイングランド、アルゼンチン、スペイン! ハーランド擁するノルウェーも上位に名乗り

2026年北中米ワールドカップ(W杯)まで約7カ月となるなか、48カ国の出場枠はとうとう42枠が埋まり、残るは6枠のみに。今大会の優勝候補国がどこで、まだ課題が残る国はどこか。『GOAL』は最新のFIFAランキングに基づいて格付けする。

※更新日:11/19

  • New Zealand v Australia - International FriendlyGetty Images Sport

    42ニュージーランド ⬇️

    2010年大会以来のW杯出場を決めたニュージーランドだが、FIFAがオセアニアにも出場枠を設けた今ではもはや通過点といえる。オセアニアではライバルと呼べるほどの国が皆無で、今後の焦点は来夏の本大会でインパクトを残せるかどうか。グループステージの対戦相手次第だが、10月のノルウェー戦での引き分けは明るい材料といえる。とはいえ、直近7試合で未勝利が続き、FIFAランキングを85位まで落としたチームを明るく展望するのは難しい。トップクラスの選手と呼べる選手もノッティンガム・フォレストFWクリス・ウッドのみだ。

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  • FBL-WC-2026-ASIA-QUALIFIERS-QAT-UAEAFP

    41カタール ⬇️

    2022年W杯の開催国として期待を裏切ったカタールはその4年後となる今大会の出場権を自力で掴んだのを機によりポジティブな印象を残そうと意気込んでいるはず。アジア4次予選では自国開催に物議を醸したが、見事に勝ち抜いた。かつてレアル・マドリーやスペイン代表を率いたフレン・ロペテギ監督は5月の就任から最終予選で10試合24失点という守備の脆弱さに着手。攻撃面ではストライカーのアルモエズ・アリがアジア勢最多の予選12得点でチームをリードした。だが、11月の代表戦ではジンバブエに1-2で敗戦しており、W杯のグループステージ突破は容易ではなさそうだ。

  • FBL-WC-2026-AFC-KSA-JORAFP

    40ヨルダン ⬇️

    ヨルダンは6月5日、史上初のW杯出場権を掴み、首都アンマンをはじめ全国で熱狂的な祝賀シーンが巻き起こった。だが、来年の本大会で大きな期待を寄せるわけにはいかない。ジャマル・セラミ監督率いるチームの選手は大半が国内組で、スターのムーサ・タマリぐらい。とはいえ、FIFAランキング64位のヨルダンはここ数年で着実に力をつけてもいて、準優勝の2023年アジアカップで韓国を破る番狂わせも演じている。

  • Curacao(C)AFP

    39キュラソー 🆕

    ここ10年で急速な成長を遂げ、FIFAランキングでも150位から82位へと躍進したキュラソーだが、本大会出場はそれでもなおサプライズと言っていい。ジャマイカ戦では不運もあったが、粘り強く戦い、今回のW杯に最小規模の国として参戦する。元マンチェスター・ユナイテッドのタヒス・チョン以外でこれといった選手がいないチームであり、本大会でインパクトを残すとは考えにくいが、本大会行きが意義深く、すでに歴史を作った。

  • FBL-WC-2026-QUALIFIER-CONCACAF-HON-HAIAFP

    38ハイチ 🆕

    ハイチが52年ぶり2度目のW杯出場を果たしたのはミラクルと言っていい。本大会の開催国であるアメリカ、メキシコ、カナダの不参加がプラスに働いたが、コスタリカやホンジュラスと同じグループを首位で突破するなど誰も想像していなかったはず。さらに、ホーム戦のすべてがキュラソーだったにもかかわらずだ。スカッドに特段強力な選手がいるわけではないが、ウォルバーハンプトンのジャン=リクネル・ベルガルドを口説き落とし、サンダーランドのウィルソン・イシドールも続くかとの噂もある。それが叶えば、W杯での番狂わせに期待が高まるだろう。

  • FBL-WC-2026-QUALIFIER-CONCACAF-PAN-SLVAFP

    37パナマ 🆕

    2018年のロシア大会で世界中のファンを魅了したパナマが来夏の北中米大会で再び脚光を浴びるか。チームは予選にてギリギリで出場権を確保。チームの戦力を考慮すると、グループステージ突破は容易ではないかもしれないが、アニバル・ゴドイが中盤でアダルベルト・カラスキージャとコンビを組み、ベテランのホセ・ファハルドとセシリオ・ウォーターマンも堅実な得点力を発揮している。ロシア大会では勝ち点0に終わったが、来たる北中米大会で本大会初勝利を目指す。

  • Australia(C)Getty Images

    36オーストラリア ⬇️

    オーストラリアは6月10日、アウェイでのサウジアラビア戦で勝利を収め、2026年W杯出場が決定。だが、実質的な出場権確保はその5日前に日本を1-0で下した試合で決定済みだったと言っていいだろう。そんなチームだが、6大会連続の本大会が迫るなか、戦力値として2006年や2022年のベスト16進出を果たしたときほどではなく、厳しい戦いが予想される。トニー・ポポヴィッチ監督のもとで内容が改善傾向で、モハメド・トゥーレら有望株も台頭しているが、苦戦しそうだ。

  • FBL-WC-2026-ASIA-QUALIFIERS-KSA-IRQAFP

    35サウジアラビア 🆕

    1994年のアメリカW杯初出場以来、8度目の本大会出場となるサウジアラビアは予選突破まで紆余曲折の道のり。最終的に2024年10月にようやく出場権を手にするまで決して順風満帆とは言えなかった。ロベルト・マンチーニ氏の後任として前任のエルヴェ・ルナール監督が再就任した後もパフォーマンスが安定しなかったものの、チームはプレーオフの末に12月の本大会抽選会へと駒を進めている。だが、サウジ・プロ・リーグに外国籍のスターであふれかえる状況が代表チームに悪影響を及ぼし、直近ではアルジェリアに敗戦。2022年大会でアルゼンチンを破った衝撃の再現は現時点でかなり難しそうだ。

  • FBL-WC-2026-ASIA-QUALIFIERS-IRN-UZBAFP

    34イラン ⬇️

    イランは3月にグループ2以内を確定させ、本大会行きが決定。特に選手層が厚いわけではないが、経験不足というわけでもない。現在、FIFAランキング21位のこのチームは侮れずだ。イランは4大会連続の出場となり、抽選結果次第で7回目の挑戦にして初めてグループステージを突破する可能性がある。だが、米国のドナルド・トランプ大統領が最近、イランを含む複数の国に新たな入国禁止令を発令したため、サポーターなしでの戦いになる恐れも。選手、スタッフ、およびその家族は例外として扱われるが、一般サポーターは対象外であり、イランの戦いにかなりの影を落としている。

  • Cape Verde World Cup Getty

    33カーボベルデ ⬆️

    カーボベルデは人口規模において、次のW杯出場国として3番目に小さなチームとなる。大西洋に浮かぶこの小さな群島国家は当初の不本意なスタートから立ち直って予選5連勝。最終的に7勝2分け1敗という成績でアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国共催で行われる本大会出場を確実なものとした。この成績は2025年のアフリカ・ネイションズカップ出場を逃した事実とは対照的な結果といえる。決してスター選手揃いのチームではないが、2023年のアフリカ・ネイションズカップで準々決勝進出を果たした以来、新たな選手が次々と台頭している。今月はイラン、エジプトとそれぞれ引き分け。抽選結果がよければ、最低でも1勝できるかもしれない。

  • Mexico v Paraguay - International FriendlyGetty Images Sport

    32メキシコ ⬇️

    ハイメ・ロサーノ監督は2023年にメキシコをゴールドカップ優勝に導いたが、昨年のコパ・アメリカでジャマイカ、ベネズエラ、エクアドルという予想以上に厳しいグループステージを突破できずに惨敗し、解任の憂き目に。そして、ハビエル・アギーレ氏が指揮官に復帰し、レジェンドのラファエル・マルケス氏がアシスタントコーチを務める。アギーレ監督の3度目となる指揮官就任は波乱の幕開けだったが、3月のネイションズリーグを制覇。さらに6月のゴールドカップで再びトロフィーを手にした。だが、それ以来、1勝もできておらず、1986年以来となる初の準々決勝進出に疑問符がつき始めている。

  • TOPSHOT-FBL-WC-2026-ASIA-QUALIFIER-UAE-UZBAFP

    31ウズベキスタン ⬆️

    幾度もの僅差の敗退と数多くの心痛を経て、ウズベキスタンがついに来夏の本大会で初出場を果たす。予選は決して順風満帆ではなく、1月にスレチコ・カタネッツ監督が体調不良で退任したが、元MFのティムル・カパーゼ氏が後任として指揮を執り、6月にグループAで2位以内を確定させるという重要な仕事を成し遂げた。ただ、この功績だけでは正式監督の座を掴み取れず、イタリアのレジェンドであるファビオ・カンナバーロ氏の体制で初のW杯に臨む。そんな現体制は順調にきているが、グループステージ突破はマンチェスター・シティDFアブドゥコディル・クサノフが中心となる守備陣次第か。とはいえ、主将のエルドル・ショムロドフや21歳の有望なウインガーのアボスベク・ファイズラエフはイスタンブール・バシャクシェヒルでプレーするなど、攻撃陣にも才能が揃う。

  • Japan v Ghana - International FriendlyGetty Images Sport

    30ガーナ ⬇️

    過去5回のW杯のうち、4大会に出場しているガーナは21世紀に入ってからアフリカサッカー界の主要勢力として台頭。だが、2024年11月に予選6試合で勝利できず、次回のアフリカ・ネイションズカップ出場権を逃した。オットー・アッド監督は当然の如く厳しい批判にさらされたが、チームはこの1年間で見事な復活を遂げている。W杯予選では6試合で5勝し、グループ首位に。アントワーヌ・セメンヨとモハメド・クドゥスが好調で、34歳のジョルダン・アイェウも重要な局面で得点を決め続けている。日本、韓国と対戦した11月は残念な結果に終わったが、この7カ月で2つの大きな大会に出場しなくて済むため、精神面やフィジカル的な問題には直面しなさそうだ。

  • Venezuela v Canada - International FriendlyGetty Images Sport

    29カナダ ⬇️

    カナダはジェシー・マーシュ監督の下で上向き調子のチームだ。今年のFIFAランキングで40位から28位に上昇した事実がそれを物語る。もちろん、順風満帆ではなく、6月のCONCACAFゴールドカップ準々決勝で敗退したのは大きな失態だったが、この挫折にうまく対応し、コロンビアやエクアドルとの引き分けは力を示すものといえる。また忘れてはならないのは昨年5月に指揮を執った直後、マーシュ監督が率いるカナダが2024年のコパ・アメリカで4位入賞を果たしたということ。現在の課題は2026年W杯でさらに大きなインパクトを残すことで、アルフォンソ・デイヴィスのコンディションも鍵を握る。さらに、ジョナサン・デイヴィッドが本来の力を取り戻せるかも注目どころだ。

  • Egypt(C)AFP

    28エジプト ⬇️

    エジプトはアフリカサッカー界で成功を収めているチームにもかかわらず、W杯出場での記録は実に惨憺たるもの。チームは過去10回のアフリカ・ネイションズカップ決勝に5回も進出し、そのうちの3回で優勝を果たしているものの、1990年以降は来夏が2度目のW杯出場となる。前回の2018年大会はグループステージで3戦全敗しており、大きなインパクトを残したいと意気込んでいるはず。なかでも、強い意思を持つモハメド・サラーは予選で9ゴールとチームを牽引。マンチェスター・シティFWオマール・マルムシュとともに強力な攻撃陣を形成する。今月はウズベキスタンに敗れたが、その後のカーボベルデ戦を制し、幾分か期待が保たれている。

  • FBL-WC-2026-AFRICA-QUALIFIER-RSA-NGAAFP

    27南アフリカ ⬆️

    2010年の自国開催以来、自力で3度目となるW杯出場権を獲得した南アフリカ。出場資格なしの選手起用で3ポイントを失ったが、グループCで圧倒的な強さを誇り、本大会出場を決めた。2023年のアフリカ・ネイションズカップでの準決勝進出は低迷期脱出を示し、ウーゴ・ブロース監督も国内の強豪マメロディ・サンダウンズに大きく依存するチームでその勢いを維持。GKロンウェン・ウィリアムズは欧州以外でプレーする選手のなかでもトップクラスのセービング能力を誇り、バーンリーのライル・フォスターも得点源としての活躍が期待される。本大会のグループステージ突破は依然として容易ではないものの、南アフリカは確実に波に乗っているチームであり、予想外の大番狂わせを起こす可能性を秘めている。

  • Cote dIvoire(C)Getty Images

    26コートジボワール ⬇️

    アフリカ王者のコートジボワールは3大会ぶりにW杯へと返り咲く。エメルセ・ファエ監督が率いるチームにはフランク・ケシエ、アマド・ディアロ、ニコラ・ペペ、セバスティアン・ハラー、シモン・アディングラといったクオリティのある選手にプラスして、ウスマン・ディオマンデという評価上昇中の選手もいる。2006年から2014年にかけて3大会連続でW杯出場を果たした当時ほど多くの有名選手を擁しているわけではないが、相手からすれば倒すのが容易ではないほどの組織力を有している。

  • Mohammed Amoura Algeria 2025Getty Images

    25アルジェリア ⬆️

    アフリカ予選の最終節を残して12年ぶりにW杯出場を決めたアルジェリア。この間のチーム成績は様々で、2019年のアフリカ・ネイションズカップこそ優勝したものの、同大会を含む3つの大会でグループステージで1勝もできずに敗退しており、来夏の本大会でどのような姿を見せるのか予測しがたい。ベテランキャプテンのリヤド・マフレズがチームの運命を大きく握るなかで、10ゴールのモハメド・アムラは予選で素晴らしい活躍を披露。11月にジンバブエとサウジアラビアを下したアルジェリアがこの調子を保てれば、ヴォルフスブルクのアムラも今大会でブレイクするスター選手となりうる。

  • FBL-BRA-TUN-FRIENDLYAFP

    24チュニジア ⬇️

    チュニジアが3大会連続のW杯出場を決めることに、疑いの余地などほとんどなかった。だが、その予選突破劇はドラマチックなものとなり、カルタゴの鷲(チュニジア代表)は赤道ギニア戦でモハメド・アリ・ベン・ロムダーンの90+4分決勝弾により、グループH首位を確定させた。もちろん、復帰したファウジ・ベンザルティ監督にとって、より励みになったのはチームが無失点で北中米大会への切符を手にした事実だろうが、攻撃陣の質が不足気味。それ故に初の決勝トーナメント行きは困難な道のりだが、ブラジルとの引き分けは自信になったはずだ。

  • Paraguay v Ecuador - FIFA World Cup 2026 QualifierGetty Images Sport

    23パラグアイ ⬇️

    パラグアイ代表はこの1年余りで著しい成長を遂げた。その最大の立役者がグスタボ・アルファロ監督だ。昨夏のコパ・アメリカで初戦敗退となり、ダニエル・ガルネロ監督が解任された後に就任。そこから驚異的な変貌を遂げ、特にブラジル、アルゼンチン、ウルグアイを立て続けに破った10試合無敗の快進撃により、W杯行きを確実なものとし、9月に2010年以来となる出場権を獲得した。攻撃陣こそワールドクラスではないが、グスタボ・ゴメスを筆頭に守備陣が素晴らしく、崩すのは難しい。最近は勝ちから遠ざかったが、今月のメキシコ戦で断ち切り、軌道を修正している。

  • Uruguay(C)AFP

    22ウルグアイ ⬇️

    マルセロ・ビエルサ監督がウルグアイを率いてW杯に臨む。個性的な指導者と攻撃的なサッカーを愛するすべてのサッカーファンにとって喜ばしいニュースだ。2024年のコパ・アメリカ準決勝進出に向けた道のりで、ブラジルを破っただけでなく、W杯予選でもセレソンから4ポイントを奪取。さらにブエノスアイレスではアルゼンチンを下すという番狂わせも成し遂げた。過去2度の世界王者は2025年に入って安定感を欠くが、直近ではアメリカに敗北。現状はダルウィン・ヌニェスと同様、ウルグアイの実力を正確に予測しがたい。

  • Scotland v Denmark - FIFA World Cup 2026 QualifierGetty Images Sport

    21スコットランド 🆕

    スティーブ・クラーク監督が率いるスコットランドは劇的に28年ぶりとなるW杯出場を決めた。とはいえ、本大会でグループステージを突破するだけの実力を本当に備えているかどうかについては議論の余地がある。確かにEURO2024予選で好成績を収めたスコットランドだが、ドイツでの本大会では散々なものに。とはいえ、熱狂的なサポーターの声援を受ければ、北中米大会で歴史的な快挙を成し遂げる可能性も十分にある。

  • FBL-WC-2026-EUR-QUALIFIERS-CYP-AUTAFP

    20オーストリア 🆕

    EURO2024を観戦したファンなら、オーストリアのW杯出場決定を大いに喜んだだろう。ラルフ・ラングニック監督が率いるこのチームは大会で最もエキサイティングなチームの1つで、その要因は素晴らしく前向きでダイナミックなサッカースタイルにある。厳しいグループリーグを首位で突破する原動力にもなった。チームを見ると、クリストフ・バウムガルトナーやコンラート・ライマーといった実力者が揃っているものの、最大の懸念は36歳のマルコ・アルナウトヴィッチが依然としてチームの主要な得点源であるということ。さらにマルセル・ザビッツァーとミヒャエル・グレゴリッチュも30歳を超えており、北中米大会でも激しいプレス戦術をやっていけるかテーマになりそうだ。

  • Ecuador v New Zealand - International FriendlyGetty Images Sport

    19エクアドル ⬇️

    W杯でエクアドルと対戦したいチームなどないだろう。このチームは南米予選で絶対的な難敵として立ちはだかった。その守備陣にパリ・サンジェルマンのウィリアン・パチョとアーセナルに新加入したピエロ・インカピエが名を連ね、チェルシーのボール奪取の要であるモイセス・カイセドもいる。CONMEBOL加盟国のなかでエクアドル以上に失点数が少なかったチームはなく、敗戦もブラジルとアルゼンチンに喫したものだけ。最終予選では2位通過となった。セバスティアン・ベカセッセ監督は前線の得点力に課題があるが、W杯の対戦相手を苦しめ、2022年大会のグループステージ敗退の雪辱を果たすだけの十分な戦力を整えている。

  • FBL-WC-2026-AFRICA-QUALIFIER-SEN-MRTAFP

    18セネガル ⬇️

    セネガルは6月のイングランド戦で示したようにアフリカ屈指の強豪チームだが、9月のコンゴDR戦で0-2とリードされる危機的状況に一面も。それでも後半に試合をひっくり返し、1カ月後に本大会行きを決めた。パペ・ティアウ監督はサディオ・マネ、カリドゥ・クリバリ、イドリサ・ガンア・グエといったベテラン選手を引き続き起用でき、イスマイラ・サール、イリマン・エンディアエ、ニコラス・ジャクソンらも活躍を続ける。それ故に以前ほどマネに依存しない攻撃陣を擁し、北中米へと渡れそうだ。直近のブラジル戦では敗れたが、実力は申し分なし。カタール大会ではベスト16という実績を残しており、再び決勝トーナメントに勝ち進むだけの質があるのは証明済みだ。

  • United States(C)Getty Images

    17アメリカ ⬆️

    マウリシオ・ポチェッティーノ氏が就任するという待望の発表が開催国として迎えるW杯の1年前に行われ、大きな注目を集めたアメリカ。数々の困難な試練を乗り越えた後、アルゼンチン人監督はついに本格的な成果を上げ始めている。直近では5試合で4勝。ウルグアイ戦ではサポーターが待ち望む形での大勝劇を演じた。クリスチャン・プリシッチやウェストン・マッケニーを欠いたなかでの結果であり、ポチェッティーノ監督が来夏の本大会に向けて誇らしいチームを構築しつつあるのをさらに印象付けるものだった。
  • Belgium(C)AFP

    16ベルギー ⬇️

    黄金世代が過ぎ去り、新たなチーム作りを進めるベルギー。EURO2024では散々な結果に終わったが、W杯出場を欧州予選無敗で決めた。とはいえ、ジェレミー・ドクは「多くの試合で十分な力を発揮できなかった」との言葉を残しており、ルディ・ガルシア監督はまだまだチームを改善していく必要性がありそうだ。多くの選手が欧州5大リーグでプレーする陣容ではあるが、現状はトロフィーを掴むという部分でより説得力に欠ける。

  • South Korea(C)Getty Images

    15韓国 ⬆️

    韓国は来夏のW杯で10大会連続で本大会に出場。実績を考えれば、誰にとっても驚きではなく、今回の予選も無敗で切り抜けた。3試合連続の引き分けや、ソン・フンミン主将をはじめとする主力選手の高齢化など、順風満帆だったわけではないが、ホン・ミョンボ監督はチームを再び軌道に乗せ、若返りを図る取り組みも始めている。10月のブラジル戦こそ0-5と大敗したが、その後は3連勝。ソン・フンミンも好調であり、決して侮れないチームだ。

  • FBL-WC-2026-EUR-QUALIFIERS-SUI-SWEAFP

    14スイス 🆕

    スイスはしたたかにW杯予選を勝ち抜く名手だ。2002年大会以降は出場を逃すことなく、常にベスト16が見込めるチームでもある。今回の予選では最終節まで時間を要したが、本大会行きを決め、スウェーデン相手に4-1で快勝したゲームは手強さを感じさせるものでもあった。スーパースターがいるチームではないが、ブレール・エンボロやダン・エンドイェのほか、ヨハン・マンザンビという有望株を擁し、グラニト・ジャカも絶頂期といえる。見くびれないチームだ。

  • Croatia v Faroe Islands - FIFA World Cup 2026 QualifierGetty Images Sport

    13クロアチア ⬆️

    クロアチアがEUROで予選敗退した際、ルカ・モドリッチの現役生活もこれで終わりかと思われた。だが、バロンドール受賞者であるモドリッチは40歳でW杯の舞台に立つ。ズラトコ・ダリッチ監督が率いるクロアチアは欧州予選をほぼ順調に突破。だが、モドリッチだけでなく、イヴァン・ペリシッチ、アンドレイ・クラマリッチと高齢スターに頼りがちなチーム事情であり、本大会で躍進できるか疑問符がつく。ただ、ペタル・スシッチやフラニョ・イヴァノヴィッチと期待の星も現れており、ヨシュコ・グヴァルディオルも守備陣の要として存在感。2022年のカタールW杯で3位に入ったクロアチアで確かなことが1つあるとすれば、モドリッチが中心のクロアチアは予想を覆すのが得意ということだ。

  • Brazil v Chile - FIFA World Cup 2026 QualifierGetty Images Sport

    12ブラジル ⬇️

    5月にカルロ・アンチェロッティ体制を発足したブラジルだが、この体制に1年の猶予を与えるだけでW杯を優勝できるだろうか。6度目の優勝を狙えるだけの選手こそ揃っているものの、今予選、2018年のロシア大会、2022年のカタール大会と長らく懸念材料が払拭できずにいる。プラスの面としてはアンチェロッティ監督がレアル・マドリー時代からヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴと良好な関係を築き、カゼミーロが復調している点。そのなかで、エステヴァンもネイマールを彷彿とさせるインパクトを残している。だが、チュニジア戦では引き分け止まり。9番を見つけだす必要性を再認識させられた一戦だった。

  • Luis Diaz Colombia 2025Getty Images

    11コロンビア ⬆️

    ネストル・ロレンソ監督は2022年6月にコロンビアの指揮を執り始めてから見事な手腕を発揮。昨夏のコパ・アメリカで決勝進出に導いた後、W杯出場権も残り1試合で確実にするなど、チームを着実に成長させる。2014年W杯でブレイクしたハメス・ロドリゲスはこの予選突破において決定的な役割を果たし、バイエルンで活躍するルイス・ディアスもチームの大きな戦力に。直近6試合で5勝する好調ぶりからして、W杯でも得点に苦労しないだろう。ジョン・アリアス、リチャード・リオス、ダニエル・ムニョスはいずれも才能豊かな選手であり、ジョン・デュランも予測不能な活躍を見せるワイルドカード的存在。ただし、ボリビア戦でようやく勝利を収めるまで6試合連続未勝利だったという事実は賭ける側にとって懸念材料となるだろう。

  • FBL-JPN-GHA-FRIENDLYAFP

    10日本 ↔️

    3月に8大会連続のW杯出場を決めた日本。カタール大会ではドイツとスペインを撃破してベスト16に進出した後、クロアチアとのPK戦で涙したチームだが、北中米大会で初のベスト8以上を目指している。その点については様々な意見が飛ぶが、森保一監督は遠藤航がキャプテンとしてチームを引っ張り、強固かつ安定したイレブンを擁す。その一方で、層の厚さが懸念されるところだが、W杯の常連国であっても予選で30得点、3失点という強力かつバランスの取れたチームとの対戦を避けたいはず。10月のブラジル戦での大逆転劇はチーム力を示すもので、11月も2戦全勝。勢いをもって本大会に挑む。

  • FBL-WC-2026-CAF-QUALIFIERS-MAR-NGRAFP

    9モロッコ ⬇️

    リオネル・メッシがアルゼンチンをW杯優勝に導いたカタール大会で、大会史上初となるアフリカ勢の準決勝進出を成し遂げ、最大のトピックとして彩ったモロッコ。現状、2026年大会におけるアフリカ勢の優勝最有力候補と目される。ワリド・レグラギ監督が率いる得点力抜群のチームはカタール大会後、敗れたのはわずか2試合。その間に同国史上初めて3大会連続のW杯出場を楽々と決めている。レアル・マドリーの攻撃的MFブラヒム・ディアスや、キャプテンを務めるパリ・サンジェルマンDFアクラフ・ハキミと非常に強力な選手が揃うチームはそれぞれがうまく融合し、質、自信とともに不足がない。W杯6カ月前のアフリカ・ネイションズカップで優勝すれば、その勢いがさらに増しそうだ。

  • Norway(C)Getty Images

    8ノルウェー 🆕

    1998年以来のW杯出場を決めたノルウェー。4-1で快勝したエストニア戦で事実上の出場を確定させたなか、イタリアを下して決めた。予想通り、アーリング・ハーランドが2得点を挙げる活躍をしたが、ストーレ・ソルバッケン監督が率いるチームの強みは9番の傑出した才能だけにとどまらず。オスカー・ボブとヨルゲン・ストランド・ラーセンのインパクトがそれを物語る。全員のコンディションが万全であれば、来夏の北米大会でさらなる躍進が期待できそうだ。

  • Germany v Slovakia - FIFA World Cup 2026 QualifierGetty Images Sport

    7ドイツ ⬆️

    2025年ネーションズリーグ、そしてW杯欧州予選でスロバキアに屈辱的な敗北を喫して、ユリアン・ナーゲルスマン監督に才能豊かな選手たちから最高のパフォーマンスを引き出せる能力の持ち主かどうか疑問符がついたが、その後に状況が好転。5連勝と巻き返して、本大会行きの切符を掴み、北中米大会でも警戒すべきチームへと変貌している。ジャマル・ムシアラも大会開幕前に復帰し、フロリアン・ヴィルツや、復活を遂げたレロイ・サネらとともに攻撃陣を形成する見込みとされ、その攻撃陣はより一層脅威的なものとなるだろう。

  • FBL-WC-2026-EUR-QUALIFIERS-NED-LTUAFP

    6オランダ ↔️

    EURO2024で本領を発揮できなかったにもかかわらず、見事に準決勝進出を果たすなど、オランダは国際サッカー界において特に興味深いチームの1つといえる。ロナルド・クーマン監督が率いるオランダをどう評価すべきか判断しがたいが、確かなのは危険なチームであることに変わりないということ。フィルジル・ファン・ダイクを筆頭にマタイス・デ・リフトとユリアン・ティンバーがいる守備陣、ライアン・フラーフェンベルフでさえも常時の出場が叶わない中盤、そしてメンフィス・デパイも国際舞台で依然として強さを発揮する。本大会で力を秘めたチームだ。

  • Republic of Ireland v Portugal - FIFA World Cup 2026 QualifierGetty Images Sport

    5ポルトガル ⬇️

    クリスティアーノ・ロナウドは41歳でW杯に臨むことが確実視される。今月のアイルランド戦で退場処分を命じられたC・ロナウドだが、チームはその後のアルメニア戦にて一丸のパフォーマンスで9-1と圧勝。より機動力のある攻撃陣のほうがより強力なチームになれると裏づけた戦いでもあり、C・ロナウドの重要性が揺らぐものだった。だが、C・ロナウドが今回の退場劇による出場停止処分で本大会最初の数試合でプレーできないとしても、ロベルト・マルティネス監督は引き続き彼を中心にした戦いを貫きそうだ。ここまで来た以上、今さら方針を変えるわけにもいかない。

  • france(C)Getty Images

    4フランス ⬆️

    ディディエ・デシャン監督についてどう言おうと、この人物は強靭な精神力の持ち主だ。昨年のネーションズリーグでホームでイタリアに敗れたときは窮地に立たされたかに見えた。だが、ネーションズリーグのベスト4に進み、準決勝でスペインに敗れたものの、白熱の展開を演じた。キリアン・エンバペの復調がフランス代表の一時的な復活に大きく寄与したのは明らかだが、バイエルン移籍後のミカエル・オリーセの飛躍的な成長や、ウスマン・デンベレがようやく本来の調子を取り戻したことも大きな要因となっている。デシャン監督は来夏の任期終了を華々しく飾りうるが、フランスは現在、その豊富な才能に見合う実力にはまだ程遠い状態。だが、ウーゴ・エキティケらが新たなオプションとなり、途中出場選手の活躍も差になるW杯において、選手層の厚さに欠けることはない。

  • Spain v Türkiye - FIFA World Cup 2026 QualifierGetty Images Sport

    3スペイン ⬇️

    スペインはEURO2024で素晴らしい大会としたが、2026年W杯をよりいいものにしそうだ。バルセロナのチームメイトであるペドリもしかりだが、ラミン・ヤマルがますますと力をつけ、ディーン・ハウセンも最終ラインに溶け込み始めている。もちろん、無敵ではなく、6月のネーションズリーグ決勝でポルトガルにPK戦の末に涙。ヤマルには過労リスクも懸念されるが、予選でミケル・メリーノとミケル・オヤルサバルの活躍が光り、本格派の9番不在も問題にならないだろう。予選全勝とはならなかったが、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が率いるチームは欧州王者に続いて、世界王者の称号も手にするという絶対的な自信を抱くはずだ。

  • FBL-FRIENDLY-ANG-ARGAFP

    2アルゼンチン ↔️

    リオネル・メッシは引退するのか、それとも続けるのか? 2022年カタールW杯で魔法のようなプレーを見せ、ディエゴ・マラドーナを彷彿とさせる活躍でアルゼンチンを優勝に導いた後、引退することもできた。だが、アルゼンチンでのプレーを心から楽しむ状況下で、さらにコパ・アメリカ優勝を目指して続行を決めた。ただし、2026年まで現役を続行するかどうかは依然として疑問が残る。チームとしては明るい材料だが、リオネル・スカローニ監督はメッシへの依存度を徐々に減らしつつある。その好例がメッシ不在で勝利した3月のブラジル戦だ。メッシがどんな決断をしたとしても、チームではフリアン・アルバレスやラウタロ・マルティネスといった前線の有力選手が揃う上、ニコ・パスやフランコ・マスタントゥオーノといった有望な若手も台頭中だが、メッシがまだ続けるならば、W杯連覇の可能性がぐっと高まるだろう。

  • Albania v England - FIFA World Cup 2026 QualifierGetty Images Sport

    1イングランド ⬆️

    統計的に見れば、ギャレス・サウスゲート前監督はアルフ・ラムジー氏以来、イングランドを最も成功に導いた指揮官だった。だが、EURO2024の決勝で涙するなど、サッカー史上最も長く続く無冠の時代に終止符を打てず。これを受け、チームはトーマス・トゥヘル体制に移行した。予選では対戦相手が守備的な戦術を採るケースが多く、見るに堪えない内容もあったイングランドだが、全勝突破が決定。メディアではジュード・ベリンガムが代表で力を発揮できるかどうかが注目どころとなるが、トゥヘル監督はスター選手をかき集めて先発陣を選ぶのではなく、現状のベストを選択する指揮官。今大会でこれほどまでに戦力を揃えるチームは限られ、主将ハリー・ケインも現時点で世界最高のセンターFWと評されるほど状態がいい。