2026年北中米ワールドカップ(W杯)まで約6カ月、ついにグループステージの抽選も行われ、各国の対戦相手も確定した。いよいよ世界最高のサッカーの祭典の開幕が近づいているが、現時点での優勝候補はどこになるのだろうか? 『GOAL』がパワーランキングを紹介する。
文=Mark Doyle
※更新日:12/6
Getty/GOAL2026年北中米ワールドカップ(W杯)まで約6カ月、ついにグループステージの抽選も行われ、各国の対戦相手も確定した。いよいよ世界最高のサッカーの祭典の開幕が近づいているが、現時点での優勝候補はどこになるのだろうか? 『GOAL』がパワーランキングを紹介する。
文=Mark Doyle
※更新日:12/6
AFPハイチが52年ぶり2度目のW杯出場を果たしたのはミラクルと言っていい。本大会の開催国であるアメリカ、メキシコ、カナダの不参加がプラスに働いたが、コスタリカやホンジュラスと同じグループを首位で突破するなど誰も想像していなかったはず。さらに、ホーム戦のすべてがキュラソーだったにもかかわらずだ。スカッドに特段強力な選手がいるわけではないが、ウォルバーハンプトンのジャン=リクネル・ベルガルドを口説き落とし、サンダーランドのウィルソン・イシドールも続くかとの噂もある。それが叶えば、ブラジル、モロッコ、スコットランドという厳しいグループを勝ち抜く希望も見えてくるかもしれない。
AFP2018年のロシア大会で世界中のファンを魅了したパナマだが、今回の予選ではギリギリで出場権を確保。国内のファンは来年の大会に心を踊らせているだろう。しかし、やはり戦力的には厳しい戦いが予想される。イングランド、クロアチア、ガーナと対戦国はどれも難敵。ノックアウトステージ進出の確率は非常に低いと言わざるを得ず、8年前の3連敗を繰り返しても驚きはない。
(C)AFPここ10年で急速な成長を遂げ、FIFAランキングでも150位から82位へと躍進したキュラソーだが、それでもなお本大会出場はサプライズと言っていい。ジャマイカ戦では不運もあったが、粘り強く戦い、今回のW杯に最小規模の国として参戦する。元マンチェスター・ユナイテッドのタヒス・チョン以外で名のしれた選手はおらず、本大会でインパクトを残すとは考えにくい。だが、世界最高の舞台に立つという歴史をすでに作っている。そしてそのご褒美は、優勝経験を持つ強豪ドイツとの一戦だ。
AFPヨルダンは6月5日に史上初のW杯出場権を掴んだ。FIFAランキング66位の彼らはここ数年で着実に実力をつけており、2023年のアジアカップでは韓国を破って準優勝を果たしている。それでも、W杯の舞台ではなかなか期待するのが難しいかもしれない。アルジェリアやオーストリアを抑えての2位通過は想像しにくいからだ。とはいえ、世界王者アルゼンチンと対戦できることは、将来的にも大きな恩恵を受けることができそうだ。
AFP2022年W杯の開催国として期待を裏切ったカタールだが、その4年後となる今大会の出場権を自力で掴んだのを機によりポジティブな印象を残そうと意気込んでいるはず。アジア4次予選では自国開催に物議を醸したが、見事に勝ち抜いた。かつてレアル・マドリーやスペイン代表を率いたフレン・ロペテギ監督は5月の就任から最終予選で10試合24失点という守備の脆弱さに着手。攻撃面ではストライカーのアルモエズ・アリがアジア勢最多の予選12得点でチームをリードした。本大会はカナダやスイスと同じグループに入り、優勝候補との対戦は避けることに成功したが、それでも彼らを上回ってノックアウトステージに進むのは至難の業だ。
Getty Images Sport2010年大会以来のW杯出場を決めたニュージーランドだが、FIFAがオセアニアにも出場枠を設けた今ではもはや通過点といえる。オセアニアではライバルと呼べるほどの国が皆無で、今後の焦点は来夏の本大会でインパクトを残せるかどうか。グループGではベルギー、エジプト、イランと同組に。初戦のイラン戦に勝利することが、グループ突破のために不可欠となりそうだ。
AFP1994年のアメリカW杯初出場以来、8度目の本大会出場となるサウジアラビア。2024年10月にようやく出場権を手にするまで決して順風満帆とは言えなかったが、プレーオフの末に予選をなんとか勝ち上がっている。しかし、サウジ・プロ・リーグに外国籍のスターであふれかえる状況が代表チームに悪影響を及ぼしていることは否めない。スペイン、ウルグアイを相手に、2022年大会のアルゼンチン戦のような奇跡を起こすことはできるのだろうか。
Getty人口規模では3番目に少ないチームとなるカーボベルデ。大西洋に浮かぶこの小さな群島国家は、当初の不本意なスタートから立ち直って予選5連勝。最終的に7勝2分け1敗という成績でアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国共催で行われる本大会出場を確実なものとした。この成績は、2025年のアフリカ・ネイションズカップ出場を逃した事実とは対照的な結果といえる。決してスター選手揃いのチームではないが、2023年のアフリカ・ネイションズカップで準々決勝進出を果たした以来、新たな選手が次々と台頭している。スペイン戦は難しいかもしれないが、サウジアラビアやウルグアイとの試合で相手チームを恐れる必要はないはずだ。
(C)Getty Imagesオーストラリアは6月10日、アウェイでのサウジアラビア戦で勝利を収め、2026年W杯出場が決定。だが、実質的な出場権確保はその5日前に日本を1-0で下した試合で決定済みだったと言っていいだろう。そんなチームだが、6大会連続の本大会が迫るなか、戦力値として2006年や2022年のベスト16進出を果たしたときほどではなく、厳しい戦いが予想される。アメリカ、パラグアイ、欧州予選プレーオフ勢と組み合わせは恵まれたが、問題は自チームを世界基準に持っていけるかどうかだ。
AFP3月にグループ2位以内を確定させ、本大会行きが決定。特に選手層が厚いわけではないが、経験不足というわけでもない。FIFAランキング20位のこのチームは侮れないはずだ。4大会連続のW杯出場となり、7回目の挑戦で初めてグループステージを突破する可能性もある。ベルギー、エジプト、ニュージーランドとの対戦では、十分に勝ち点も期待できるだろう。だが彼らの最大の問題は、ドナルド・トランプ米大統領がイランを含む複数の国に新たな入国禁止令を発令したこと。選手、スタッフ、およびその家族は例外として扱われるが、サポーター無しでの戦いを強いられるかもしれない。
AFP幾度もの僅差の敗退と数多くの心痛を経て、ウズベキスタンがついに来夏の本大会で初出場を果たす。予選は決して順風満帆ではなく、1月にスレチコ・カタネッツ監督が体調不良で退任したが、ティムル・カパーゼ氏が後任として指揮を執り、6月にグループAで2位以内を確定させるという重要な仕事を成し遂げた。ただ、この功績だけでは正式監督の座を掴み取れず、イタリアのレジェンドであるファビオ・カンナバーロ氏体制で初のW杯に臨む。そんな現体制は順調にきているが、グループステージ突破はマンチェスター・シティDFアブドゥコディル・クサノフが中心となる守備陣次第か。だが、ポルトガルやコロンビアの攻撃陣を抑えることは非常に難しいタスクとなりそうだ。
Getty Images Sport過去5大会中4大会に出場しているガーナ。21世紀に入ってからアフリカサッカー界の主要勢力として台頭してきたが、2024年11月の予選6試合で勝利できず、次回のアフリカ・ネイションズカップ出場権を逃した。オットー・アッド監督は当然の如く厳しい批判にさらされたが、チームはこの1年間で見事な復活を遂げている。W杯予選では6試合で5勝し、グループ首位に。アントワーヌ・セメンヨとモハメド・クドゥスが好調で、34歳のジョルダン・アイェウも重要な局面で得点を決め続けている。日本、韓国と対戦した11月は残念な結果に終わったが、この7カ月で2つの大きな大会に出場しなくて済むため、精神面やフィジカル的な問題には直面しなさそうだ。万全の準備を整え、イングランド、クロアチア、パナマとの試合に挑む。
AFP3大会連続のW杯出場を決めることに疑いの余地などほとんどなかったが、その予選突破はドラマチックなものとなり、カルタゴの鷲(チュニジア代表)は赤道ギニア戦でモハメド・アリ・ベン・ロムダーンの90+4分決勝弾により、グループH首位を確定させた。予選を無失点で勝ち上がった事実は称賛されるべきだが、心配なのはやや攻撃陣が不足していること。本大会ではオランダ、日本、欧州予選プレーオフ勢と激突。対戦が確定している2チームは守備に大きな強みを持っているため、攻撃陣の奮起が必要となりそうだ。
Getty Images Sportジェシー・マーシュ監督の下で上昇気流に乗り、今年のFIFAランキングで40位から27位までジャンプアップ。もちろん順風満帆ではなく、6月のCONCACAFゴールドカップ準々決勝で敗退したのは大きな失態だったが、この挫折にうまく対応し、コロンビアやエクアドルとの引き分けは力を示すものといえる。また昨年5月の監督就任直後、2024年のコパ・アメリカで4位入賞を果たしたということは忘れてはならない。だが、過去2回のW杯ではいずれも全敗で敗退。自国開催でなんとか初勝利を挙げたいところ。大ケガからの復帰が迫るアルフォンソ・デイヴィス、そしてジョナサン・デイヴィッドのコンディションが大きな鍵を握りそうだ。
Getty Imagesアフリカ予選の最終節を残して12年ぶりにW杯出場を決めたアルジェリア。この間のチーム成績は様々で、2019年のアフリカ・ネイションズカップこそ優勝したものの、同大会を含む3つの大会でグループステージで1勝もできずに敗退しており、来夏の本大会でどのような姿を見せるのか予測しがたい。ベテランキャプテンのリヤド・マフレズがチームの運命を大きく握るなかで、アルゼンチン、オーストリアとの対戦は苦戦が必至だ。ヨルダン戦を確実に勝利して、他2チーム相手に勝ち点を確保できるだろうか。
Getty Images Sportハイメ・ロサーノ監督は2023年にメキシコをゴールドカップ優勝に導いたが、昨年のコパ・アメリカでジャマイカ、ベネズエラ、エクアドルという予想以上に厳しいグループステージを突破できずに惨敗し、解任の憂き目に。そしてハビエル・アギーレ氏が指揮官に復帰し、レジェンドのラファエル・マルケス氏がアシスタントコーチを務めている。アギーレ監督の3度目となる指揮官就任は波乱の幕開けだったが、3月のネイションズリーグを制覇。さらに6月のゴールドカップで再びトロフィーを手にした。だが、それ以来、1勝もできておらず、1986年以来となる初の準々決勝進出に疑問符がつき始めている。本大会では南アフリカ、韓国、欧州予選プレーオフ勢と対戦するが、実力はかなり拮抗したグループだ。いかに負けないかが重要になりそうだ。
(C)AFPアフリカサッカー界で成功を収めているチームにもかかわらず、W杯での記録は実に惨憺たるもの。チームは過去10回のアフリカ・ネイションズカップ決勝に5回進出し、そのうちの3回で優勝を果たしているものの、1990年以降では来夏が2度目のW杯出場となる。前回の2018年大会はグループステージで3戦全敗していることもあり、大きなインパクトを残したいと意気込んでいるはず。なかでも、強い意思を持つモハメド・サラーは予選で9ゴールとチームを牽引。マンチェスター・シティFWオマール・マルムシュとともに強力な攻撃陣を形成している。そして本大会では、ベルギー、イラン、ニュージーランドと対戦。十分に突破が狙えるグループだ。初戦のベルギー戦で勢いを手にし、ノックアウトステージ進出を決めたい。
AFP2010年の自国開催以来初めて、そして自力で3度目となるW杯出場権を獲得した南アフリカ。出場資格なしの選手起用で3ポイントを失ったが、グループCで圧倒的な強さを誇り、本大会出場を決めた。2023年アフリカ・ネイションズカップでの準決勝進出は低迷期脱出を示し、ウーゴ・ブロース監督も国内の強豪マメロディ・サンダウンズに大きく依存するチームでその勢いを維持。GKロンウェン・ウィリアムズは欧州以外でプレーする選手のなかでもトップクラスのセービング能力を誇り、バーンリーのライル・フォスターも得点源としての活躍が期待される。16年前と同じく初戦でメキシコと対戦することになるが、今の勢いであれば番狂わせを期待してもいいかもしれない。
Getty Images Sportスティーブ・クラーク監督が率いるスコットランドは、劇的に28年ぶりとなるW杯出場を決めた。とはいえ、本大会でグループステージを突破するだけの実力を本当に備えているかどうかについては議論の余地がある。確かにEURO2024予選で好成績を収めたが、ドイツでの本大会では散々なものだった。そして迎えるW杯は、ブラジル、モロッコ、ハイチと同組に。前2チームを下すのは相当な困難が予想される。今大会でも屈指の厳しいグループだが、ハイチ戦は確実に勝ち点3が必要だ。
AFP6月のイングランド戦で示したようにアフリカ屈指の強豪チームだが、9月のコンゴDR戦で0-2とリードされる危機的状況に一面も。それでも後半に試合をひっくり返し、1カ月後に本大会行きを決めた。サディオ・マネ、カリドゥ・クリバリ、イドリサ・ゲイエといったベテラン選手も引き続きチームを牽引し、イスマイラ・サール、イリマン・エンディアエ、ニコラス・ジャクソンといった次世代も主力を担う。以前ほどマネに依存しないチームへと変貌した。だが、本大会のグループステージではフランス、ノルウェーと同居することに。優勝候補のフランスはもちろん、“ダークホース”筆頭候補であるノルウェーも非常に難しい相手となりそうだ。
(C)Getty Images3大会ぶりにW杯に出場するコートジボワールは、フランク・ケシエ、アマド・ディアロ、ニコラ・ペペ、セバスティアン・ハーラー、シモン・アディングラといったクオリティある選手たちに加え、ウスマン・ディオマンデら評価を高める逸材もいるため、選手層は分厚い。2006年~2014年の黄金期ほどのスターはいないかもしれないが、十分に戦っていけるだろう。ドイツ、エクアドルから勝ち点を確保したい。
Getty Images Sportこの1年余りで著しい成長を遂げた。その最大の立役者がグスタボ・アルファロ監督だ。昨夏のコパ・アメリカで初戦敗退となり、ダニエル・ガルネロ監督が解任された後に就任。そこから驚異的な変貌を遂げ、特にブラジル、アルゼンチン、ウルグアイを立て続けに破った10試合無敗の快進撃により、W杯行きを確実なものとし、9月に2010年以来となる出場権を獲得した。攻撃陣こそワールドクラスではないが、グスタボ・ゴメスを筆頭に守備陣が素晴らしく、崩すのは難しいチームだ。またアメリカ、オーストリアと比較的組み合わせにも恵まれたため、ノックアウトステージ進出も期待できそうだ。
(C)AFPマルセロ・ビエルサ監督がウルグアイを率いてW杯に臨む。攻撃的なサッカーを愛するすべてのファンにとって喜ばしいニュースだ。2024年のコパ・アメリカ準決勝進出に向けた道のりで、ブラジルを破っただけでなく、W杯予選でもセレソンから4ポイントを奪取。さらにブエノスアイレスでは、アルゼンチンを下すという番狂わせも成し遂げた。しかし2025年に入ってからは安定感を欠き、指揮官を取り巻く雰囲気も不安が広がっている。スペイン、カーボベルデ、サウジアラビアと同じグループHを順当にいけば突破できるが、予想が難しいチームでもある。
AFPEURO2024を観戦したファンなら、オーストリアのW杯出場決定を大いに喜んだだろう。ラルフ・ラングニック監督率いるチームは大会で最もエキサイティングなチームの1つで、その要因は素晴らしく前向きでダイナミックなサッカースタイルにある。厳しいグループリーグを首位で突破する原動力にもなった。チームを見ると、クリストフ・バウムガルトナーやコンラート・ライマーといった実力者が揃っているものの、最大の懸念は36歳のマルコ・アルナウトヴィッチが依然としてチームの主要な得点源であるということ。さらにマルセル・ザビッツァーとミヒャエル・グレゴリッチュも30歳を超えており、北中米大会でも激しいプレス戦術をやっていけるかテーマになりそうだ。アルゼンチンは難しい相手だが、アルジェリアとヨルダンには勝利が期待できる。ノックアウトステージには進めそうだ。
Getty Images SportW杯でエクアドルと対戦したいチームなどないだろう。南米予選で躍進した彼らは、ウィリアン・パチョにピエロ・インカピエ、そしてモイセス・カイセドと守備陣が強力。激しさも厭わない。予選では失点数が最小で、敗れたのもブラジルとアルゼンチンだけだ。ドイツとコートジボワールがライバルになりそうだが、どちらのチームも苦しめるだろう。2022年大会のグループステージ敗退の雪辱を果たすだけの力は整えている。
AFP世界で最も早く予選を通過し、8大会連続のW杯出場を決めた日本。カタール大会ではドイツとスペインを撃破してベスト16に進出した後、クロアチアとのPK戦で涙したチームだが、北中米大会で初のベスト8以上を目指している。その点については様々な意見があるかもしれないが、森保一監督は素晴らしいチームを擁して大会に挑む。どれだけの強豪国であっても、予選で30得点、3失点という強力かつバランスの取れたチームとの対戦は避けたいはずだ。実際、10月のブラジル戦での大逆転劇は、調子が良ければどんなチーム相手でも勝利できることを完璧に示した。オランダ、チュニジア、欧州予選プレーオフ勢との対戦となるが、首位通過も狙えるはずだ。
(C)Getty Images韓国は来夏のW杯で10大会連続で本大会に出場。実績を考えれば誰にとっても驚きではなく、今回の予選も無敗で切り抜けた。3試合連続の引き分けや、ソン・フンミン主将をはじめとする主力選手の高齢化など、順風満帆だったわけではないが、ホン・ミョンボ監督はチームを再び軌道に乗せ、若返りを図る取り組みも始めている。そして本大会は、メキシコ、南アフリカ、欧州予選プレーオフ勢と対戦。全チームの間で実力差はほとんどないため、かなり予想が難しいグループだ。それでも、首位通過の可能性も十分にある。
Getty Images SportクロアチアがEUROで予選敗退した際、ルカ・モドリッチの代表生活もこれで終わりかと思われた。だが、バロンドーラーは40歳でW杯の舞台に立つ。彼を含めイヴァン・ペリシッチやアンドレイ・クラマリッチも健在だが、スターの高年齢化は気がかりだ。ただペタル・スシッチやフラニョ・イヴァノヴィッチと期待の星も現れており、ヨシュコ・グヴァルディオルも守備陣の要として存在感を放っている。そして、彼らは大会前の予想を裏切るのが最も得意なチーム。イングランドやガーナとの試合は簡単ではないが、終わってみれば全勝して首位通過しているかもしれない。
(C)Getty Imagesマウリシオ・ポチェッティーノ氏が就任するという待望の発表が開催国として迎えるW杯の1年前に行われ、大きな注目を集めたアメリカ。数々の困難な試練を乗り越えた後、アルゼンチン人監督はついに本格的な成果を上げ始めている。直近では5試合で4勝。ウルグアイ戦ではサポーターが待ち望む形での5-1大勝劇を演じた。クリスチャン・プリシッチやウェストン・マッケニーを欠いたなかでの結果であり、ポチェッティーノ監督が来夏の本大会に向けて誇らしいチームを構築しつつあるのをさらに印象付けるものだった。グループステージではパラグアイ、オーストラリア、欧州予選プレーオフ勢と同居したが、組み合わせも恵まれたと言っていい。ノックアウトステージ進出は期待していいはずだ。
Getty Images Sport5月にカルロ・アンチェロッティ体制を発足したブラジルだが、この体制に1年の猶予を与えるだけでW杯を優勝できるだろうか。6度目の優勝を狙えるだけの選手こそ揃っているものの、今予選、2018年のロシア大会、2022年のカタール大会と長らく懸念材料が払拭できずにいる。プラスの面としては、アンチェロッティ監督がレアル・マドリー時代からヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴと良好な関係を築き、カゼミーロが復調している点。そのなかで、エステヴァンもネイマールを彷彿とさせるインパクトを残している。しかしストライカーの不在は大きな不安だ。またグループステージでは、モロッコ、ハイチ、スコットランドと対戦。足元を救われないように注意したい。そして勝ち進んでいっても、準々決勝でイングランドと激突する可能性がある。優勝への道は、決して簡単ではない。
Getty Imagesネストル・ロレンソ監督は2022年6月にコロンビアの指揮を執り始めてから見事な手腕を発揮。昨夏のコパ・アメリカで決勝進出に導いた後、W杯出場権も残り1試合で確実にするなど、チームを着実に成長させている。2014年W杯でブレイクしたハメス・ロドリゲスはこの予選突破において決定的な役割を果たし、バイエルンで活躍するルイス・ディアスもチームの大きな戦力に。本大会でもゴールには苦労しないだろう。ポルトガル、ウズベキスタン、欧州予選プレーオフ勢と同じグループKだが、順当に行けば突破できるはずだ。
(C)AFP黄金世代が過ぎ去り、新たなチーム作りを進めるベルギー。EURO2024では散々な結果に終わったが、W杯出場を欧州予選無敗で決めた。とはいえ、ジェレミー・ドクは「多くの試合で十分な力を発揮できなかった」との言葉を残しており、ルディ・ガルシア監督はまだまだチームを改善していく必要性がありそうだ。多くの選手が欧州5大リーグでプレーする陣容ではあるが、現状はトロフィーを掴むという部分でより説得力に欠ける。グループ突破は固いだろうが、準々決勝ではスペインと対戦する可能性もあり、厳しい道程が待っているだろう。
AFPリオネル・メッシがアルゼンチンをW杯優勝に導いたカタール大会で、大会史上初となるアフリカ勢の準決勝進出を成し遂げ、最大のトピックとして彩ったモロッコ。現状、2026年大会においてアフリカ勢では最も期待されるチームだ。カタール大会後、敗れたのはわずか2試合。現在19連勝中で、同国史上初めて3大会連続のW杯出場を楽々と決めている。レアル・マドリーMFブラヒム・ディアスや、キャプテンを務めるパリ・サンジェルマンDFアクラフ・ハキミと非常に強力な選手が揃うチームはそれぞれがうまく融合し、質、自信とともに不足がない。W杯6カ月前のアフリカ・ネイションズカップで優勝すれば、その勢いがさらに増しそうだ。グループCではブラジル戦が難所になるが、大きな苦労もなくノックアウトステージに進んでいても不思議はない。
(C)Getty Images1998年以来のW杯出場を決めたノルウェー。4-1で快勝したエストニア戦で事実上の出場を確定させたなか、イタリアを下して悲願を達成している。予想通り、アーリング・ハーランドが2得点を挙げる活躍をしたが、ストーレ・ソルバッケン監督が率いるチームの強みは9番の傑出した才能だけにとどまらず。オスカー・ボブとヨルゲン・ストランド・ラーセンのインパクトがそれを物語る。全員のコンディションが万全であれば、来夏の北米大会でさらなる躍進が期待できそうだ。とはいえグループステージではフランス、セネガルと同居する今大会屈指の厳しいグループに(原因は彼らだが)。それでも今のノルウェーであれば、さらなる躍進が期待できるだろう。
AFPスイスはしたたかにW杯予選を勝ち抜く名手だ。2002年大会以降は出場を逃すことなく、常にベスト16が見込めるチームでもある。今回の予選では最終節まで時間を要したが、本大会行きを決め、スウェーデン相手に4-1で快勝したゲームは手強さを感じさせるものでもあった。スーパースターがいるチームではないが、ブレール・エンボロやダン・エンドイェのほか、ヨハン・マンザンビという有望株を擁し、グラニト・ジャカも絶頂期といえる。見くびれないチームだ。カナダ、カタールとのグループステージも手堅く突破できるだろう。問題はノックアウトステージからだ。
AFPEURO2024で本領を発揮できなかったにもかかわらず、見事に準決勝進出を果たすなど、オランダは国際サッカー界において特に興味深いチームの1つといえる。ロナルド・クーマン監督が率いるオランダをどう評価すべきか判断しがたいが、確かなのは危険なチームであることに変わりないということ。フィルジル・ファン・ダイクを筆頭にマタイス・デ・リフトとユリアン・ティンバーがいる守備陣、ライアン・フラーフェンベルフでさえも常時の出場が叶わない中盤、そしてメンフィス・デパイも国際舞台で依然として強さを発揮する。グループステージ最大のライバルは日本だが、ノックアウトステージ進出は固いはずだ。
Getty Images Sport2025年ネーションズリーグ、そしてW杯欧州予選でスロバキアに屈辱的な敗北を喫して、ユリアン・ナーゲルスマン監督に才能豊かな選手たちから最高のパフォーマンスを引き出せる能力の持ち主かどうか疑問符がついたが、その後に状況が好転。5連勝と巻き返して本大会行きの切符を掴み、北中米大会でも警戒すべきチームへと変貌している。ジャマル・ムシアラも大会開幕前に復帰し、フロリアン・ヴィルツや復活を遂げたレロイ・サネらとともに攻撃陣を形成するだろう。そこにニック・ヴォルテマーデという9番も加わり、アタッカー陣は盤石だ。グループステージはおそらく問題ないだろう。準々決勝ではフランスと対戦する可能性が高く、ここが最大の山場となりそうだ。
(C)Getty Imagesディディエ・デシャン監督はどう言われようとも、強靭なメンタリティの持ち主だ。ネーションズリーグでは準決勝でスペインとの死闘の末に敗れたが、チームの進化は感じ取れた。キリアン・エンバペはもちろん、ミカエル・オリーセの飛躍的な成長やウスマン・デンベレが才能のすべてを開花させたことなど、プラスは大きい。デシャンにとって最後の舞台へ向け、まだチームが最大限の力を発揮しているとは言い難いが、選手層は世界屈指。グループステージのノルウェー戦が試金石になりそうだ。この試合の結果次第で、2大会ぶりのトロフィーを獲得できるかが図れるだろう。
Getty Images Sportクリスティアーノ・ロナウドは41歳でW杯に臨むことが確実視される。今月のアイルランド戦で退場処分を命じられたC・ロナウドだが、チームはその後のアルメニア戦にて一丸のパフォーマンスで9-1と圧勝。より機動力のある攻撃陣のほうが強力なチームになれると裏づけた戦いでもあり、主将の重要性が揺らぐものだった。だが、たとえ数試合を出場停止になろうとも、長年国際舞台で輝き続けてきたこのスーパースターを世界最高の舞台で欠くことは考えられない。ロベルト・マルティネスは彼と一緒にすべてを捧げる覚悟を決めている。1選手を全員が信じるチームは、どんなことでも成し遂げられるはずだ。
Getty Images Sport統計的に見れば、ギャレス・サウスゲート前監督はアルフ・ラムジー氏以来、イングランドを最も成功に導いた指揮官だった。だが、EURO2024の決勝で涙するなど、サッカー史上最も長く続く無冠の時代に終止符を打てず。これを受け、チームはトーマス・トゥヘル体制に移行した。予選では対戦相手が守備的な戦術を採るケースが多かったが、全勝で突破。実力を見せつけている。トゥヘルはネームバリューで選手を選ぶことはなく、今後はジュード・ベリンガムをはじめとした選手たちがポテンシャルを発揮できるかどうかに注目が集まることになる。クロアチア、ガーナ、パナマとのグループLは順当に突破するだろうし、決勝に行く力も持っている。あとはタイトルを獲得できるかどうか。トゥヘルが成功か失敗かは、その1点で判断されることになる。
AFP果たして、リオネル・メッシは2026年大会でもプレーするのだろうか? 2022年大会で母国を導き正真正銘の史上最高の選手になった彼だが、未だ出場を明言していない。そしてチームの将来を考えれば明るい話だが、リオネル・スカローニ監督はメッシへの依存度を徐々に減らしつつある。それでも3月にはブラジルを下すなど、チーム力は世界屈指。メッシがどんな決断をしたとしても、疑いようのない優勝候補だ。そしてメッシがプレーすれば、絶対的な優勝候補になる。サッカーファンとして、彼の出場を心から願いたい。
Getty Images SportスペインはEURO2024で素晴らしい大会としたが、2026年W杯はさらに良いものとなるかもしれない。ペドリ、ラミン・ヤマルはますます絶対的な存在になり、最終ラインではディーン・ハウセンの成長も著しい。ヤマルのコンディションとバルセロナとの関係は不安要素だが、彼がいなくてもミケル・メリーノやミケル・オヤルサバルといった選手がゴールをもたらしてくれる。予選は全勝とはいかなかったが、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督はEURO制覇に続きW杯制覇へ自信を深めているだろう。グループステージも比較的恵まれており、彼らの優勝を阻むものは、現時点で見つからない。