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堅守とポゼッション。カレーラス体制でトーレス、クエンカはどう生きるか?【J1戦力分析/鳥栖編】

  • tosu.jpg©J.LEAGUE

    ❏期待度(A・B・Cの3段階評価)

    ■シーズンの期待度:A
    攻撃的な戦いが期待できる

    ■戦力の期待度:A
    ワクワクできる選手がそろった

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  • 2019-01-19 2012 CuencaGetty Images

    ❏新加入選手

    カルロ・ブルシッチ(2月9日)
    [←FCアシュドッド(イスラエル)/完全移籍]

    フアン・イサック・クエンカ・ロペス(1月19日)
    [←CFレウス(スペイン)/完全移籍]

    高丘陽平(1月5日)
    [←横浜FC/完全移籍]

    金珉浩(1月3日)
    [←輔仁高(韓国)/新加入]

    大久保択生(12月29日)
    [←FC東京/完全移籍]

    原輝綺(12月26日)
    [←新潟/完全移籍]

    ニノ・ガロヴィッチ(12月23日)
    [←FCディナモ・ミンスク/完全移籍]

    樋口雄太(11月16日)
    [←鹿屋体育大/新加入]

    石井快征(11月16日)
    [←鳥栖U-18/新加入]

  • 2019-02-15-takuo-okubo©J.LEAGUE

    ❏ポジション別キーマン

    ■GK
    1 大久保択生 NEW

    日本代表の権田修一が海外に移籍したことで、一気に守護神の座に躍り出た。J1でシーズンを通して活躍したことはないが、その実力は多くの関係者から高い評価を得ている。190cm、92kgという大きな体を生かしたシュートストップやキック力に定評がる。高丘陽平、キム・ミノなど実力者も控えており、ポジション争いは熾烈だ。

    DF
    2 三丸拡

    CBは4人いるが、ニノ・ガロヴィッチとカルロ・ブルシッチは新加入、高橋祐治がキャンプで別メニューなど不安を抱える。香港でのカップ戦では藤田優人が抜擢されたが、シーズン中もそうした起用があり得る。SBは昨季終盤にポジションをつかんだ三丸拡が左、右に原輝綺がキャンプ中は中心。ここに小林祐三、安在和樹という実力者が絡む。

    MF
    36 高橋秀人

    アンカーの高橋秀人、インサイドハーフの高橋義希は鉄板と言っていいだろう。残り一つのポジションを原川力、福田晃斗、大卒ルーキーの樋口雄太、伊藤遼哉などで争う形。現時点では実績のある原川と福田が実績とコンディションの良さで練習試合などには先発している。それぞれの個性が違うため、誰が出てもおかしくない状況だ。

    FW
    9フェルナンド・トーレス

    質、量ともに充実しているのがこのポジション。基本的に3トップを形成し、頂点にはフェルナンド・トーレスが君臨する。左には新加入のクエンカ、右は島屋八徳が現状では一歩リードしている。このほか、金崎夢生、チョ・ドンゴン、豊田陽平、別メニュー調整のビクトル・イバルボ、小野裕二などもおり、誰が出ても豪華な布陣になる。

  • 2019-02-15-tosu-eleven©Goal

    ❏予想布陣/戦術を読み解く

    ルイス・カレーラス・フェレール新監督を迎え、ポゼッションサッカーの浸透をチームに進めている。昨季まではロングボールを前線に供給することが多かったが、今は最終ラインと中盤でしっかりとボールをつなぎ、サイドに展開して、クロスを供給するのがひとつのパターン。サイドで良い形が作れなかったら、焦れずに再び後ろで作り直すという形をチームに徹底している。

    新加入のイサック・クエンカは左から切り込んでシュートやクロスで終える形を得意としており、これが昨季までの鳥栖にない攻撃のアクセントになっている。守備はバランスを重視している傾向だが、鳥栖らしいボールへのプレスや球際の激しさは変わらず、ボールを奪ってから素早く攻めるという形も見られる。

    スペイン人監督ということからどうしても攻撃的なサッカーと見られがちだが、決して攻撃に特化しているわけではない。沖縄キャンプで行ったジェフユナイテッド千葉戦後(2-0で勝利)には「まずチームとして守備から。守備で相手をゼロに抑えるということが非常に大事。得点を入れられるとそれだけ負けにつながる可能性が高くなる。そのあとに大事になってくるのがどうやって攻撃して、得点を奪うか。そういったことがチームとして大事になってくる」と話す。

    元来の堅守にポゼッションの要素を加えた鳥栖は、真の強さを身に付けようとしている。

  • 2019-02-15-tosu-torres©J.LEAGUE

    ❏3つのポイント/その1:スペインホットライン

    香港で行われたルナー・ニュー・イヤー・カップの香港選抜戦(1-1、PK戦で勝利)では、クエンカのアーリークロスからフェルナンド・トーレスがゴールを挙げるなど、今季の鳥栖の武器となるスペインホットラインを示した。

    こうした形がシーズンでいくつ見られるか。互いにリスペクトし、母国語で話せるという利点を最大限に生かせれば、この2人が絡んだゴールが多く見られるに違いない。また、彼らにマークが集中することで他の選手が生きてくるという利点もある。昨季はリーグ戦3ゴールとその実力を発揮できなかったフェルナンド・トーレス。しかし、新たな相棒を得て、プレシーズンからしっかりと連係を深めている。トーレスがゴールを量産するためには、イサック・クエンカのプレーがカギとなる。

  • 2019-02-15-tosu-ibarbo©J.LEAGUE

    ❏3つのポイント/その2:新監督の戦術浸透

    昨季までもパスをつながないことはなかったが、鳥栖といえば前線へのロングボールを主体にし、そのセカンドボールを自慢の走力で拾って攻撃を組み立てることが多かった。

    しかし、今季から就任したカレーラス監督はそれとはまったく違うポゼッションサッカーを指向している。練習でも昨季まで見られた素走りはほとんどなく、負荷をかけるときもボールを使う。システムは昨季もやっていた4-3-3だが、パスをしっかりとつないでサイドから攻撃するという色合いが強まっている。

    この戦術が浸透すれば、スペイン人FW2人に加え、ビクトル・イバルボや豊田陽平などもいるため、攻撃的で見ていてワクワクするサッカーが展開されそうだ。

  • 2019-02-15-tosu-hideto-takahashi©J.LEAGUE

    ❏3つのポイント/その3:守備陣は不安材料

    充実した戦力が整ったように見える今季の鳥栖だが、懸念材料を挙げるとすれば、やはり守備陣だろう。

    GKとCBがそれぞれ3人ずつしかいないため、1人でもケガをしてしまうとチーム事情は途端に苦しくなってしまう。特にCBは本職の谷口博之、高橋祐治、ニノ・ガロヴィッチがキャンプ中などにいずれも別メニュー調整になっている。そのため本来はSBの藤田優人がCBに起用された。

    シーズン中にもこうした状況は考えられるため早急に手を打つ必要がある。状況によっては、高橋秀人や小林祐三などCBの経験もある選手が起用されることになるだろう。仮にそうなっても右SB、アンカーともに務められる選手がいることはチームにとって幸いだ。

  • サガン鳥栖

    ❏鳥栖の開幕3試合日程

    【第1節】
    2/23(土)
    14:00 鳥栖 vs 名古屋(駅スタ)

    【第2節】
    3/2(土)
    15:00 神戸 vs 鳥栖(ノエスタ)

    【第3節】
    3/10(日)
    14:00 FC東京 vs 鳥栖(味スタ)

  • jleague-kaimaku.jpg©J.LEAGUE

    ❏J1戦力分析 全18クラブをチェック

    北海道コンサドーレ札幌札幌
    2/12掲載!
    昨季:4位
    ベガルタ仙台仙台
    2/19掲載!
    昨季:11位
    鹿島アントラーズ鹿島
    2/13掲載!
    昨季:3位
    浦和レッズ浦和
    2/12掲載!
    昨季:5位
    FC東京FC東京
    2/19掲載!
    昨季:6位
    川崎フロンターレ川崎F
    2/13掲載!
    昨季:1位
    横浜F・マリノス横浜FM
    2/18掲載!
    昨季:12位
    湘南ベルマーレ湘南
    2/15掲載!
    昨季:13位
    松本山雅FC松本
    2/18掲載!
    昨季:J2 1位
    清水エスパルス清水
    2/20掲載!
    昨季:8位
    ジュビロ磐田磐田
    2/19掲載!
    昨季:16位
    名古屋グランパス名古屋
    2/12掲載!
    昨季:15位
    ガンバ大阪G大阪
    2/20掲載!
    昨季:9位
    セレッソ大阪C大阪
    2/14掲載!
    昨季:7位
    ヴィッセル神戸神戸
    2/14掲載!
    昨季:10位
    サンフレッチェ広島広島
    2/20掲載!
    昨季:2位
    サガン鳥栖鳥栖
    2/15掲載!
    昨季:14位
    大分トリニータ大分
    2/15掲載!
    昨季:J2 2位
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    ❏Jリーグ開幕特集

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