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新戦力の融合度合いが覇権争いを左右する。本命、対抗、サプライズは?【記者のJ1優勝予想】

  • kawasaki.jpgJリーグ

    本命:川崎フロンターレ

    [昨季成績]
    J1:優勝
    天皇杯:ベスト8
    ACL:グループ敗退
    ルヴァンカップ:ベスト8

    ■最強の「矛」と「盾」を搭載

    2007年から09シーズンに鹿島アントラーズが達成して以来、史上2クラブ目となるリーグ3連覇を目指せる立ち位置が、川崎フロンターレにとって最高のモチベーションとなる。

    昨シーズンの川崎Fは、J1が18チーム制になった2005シーズン以降では初めての快挙を達成している。34試合で放ったシュート数453本がリーグ最多ならば、相手に許した被シュート数235本は歴代で最少。最強の「矛」と「盾」を搭載し、両部門で1位になった初めての優勝チームとなった原動力は、貪欲に成長を求める向上心となる。

    前年覇者として包囲網を敷かれながら、バンディエラのMF中村憲剛を筆頭に相手を握り倒すサッカーを追求。夏場以降は攻撃から守備に転じた直後に、中村を「一の矢」とする怒涛のプレスをかけてボールを奪い返し、敵陣に相手を閉じ込めて蹂躙するスタイルをほぼ完成させた。

    もっとも、優勝を決めたセレッソ大阪戦や、被シュート数6本の浦和レッズ戦、同5本のガンバ大阪戦で敗れた事実に誰もが満足していない。攻防が一体化した究極の90分間をさらに熟成させ、他を圧倒する結果をも伴わせる今シーズン。独特のポゼッションサッカーを共有する主力がほぼ残留した陣容が、FWレアンドロ・ダミアン、DFマギーニョをはじめとする新勢力がフィットするまで待てる、という余裕をも生み出す。

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  • urawa.jpg©J.LEAGUE

    対抗:浦和レッズ

    [昨季成績]
    J1:5位
    天皇杯:優勝
    ACL:不出場
    ルヴァンカップ:POステージ敗退

    ■オリヴェイラ・レッズ、13年ぶりのリーグ制覇へ大型補強

    シーズン序盤の4月に就任したオズワルド・オリヴェイラ監督のもと、浦和レッズは開幕5戦で未勝利(2分3敗)というどん底から尻上がりに調子を上げ、天皇杯制覇で締めくくった流れは、終わりよければすべてよし、とばかりに今シーズンへ受け継がれる。

    天皇杯では4回戦以降の4試合すべてを完封。特に準決勝ではアジア王者の鹿島アントラーズを1-0で零封するなど、痺れる展開が続いたなかでも勝ち切ってきた軌跡に、森保ジャパンに選出されているDF槙野智章は胸を張る。

    「リーグ戦では、守備陣で勝ち点を積み重ねるよりも攻撃陣に助けてもらう試合が多かった。天皇杯では守りの選手たちが流れを変える、あるいは我慢強く戦うことで前線の選手たちを助ける試合が多かった。悪い時間帯にしっかりと我慢できたことは、少し成長した部分なのかなと」

    前人未踏のリーグ戦3連覇を含めて、5年間で鹿島アントラーズに6つのタイトルをもたらしたオリヴェイラ監督が、キャンプから指揮を執る今シーズン。モチベーターの側面も持つ名将のもと、DF鈴木大輔、DF山中亮輔、FW杉本健勇の日本代表経験者や、ブラジル人のMFエヴェルトンが加入した陣容は、成長に欠かせない熾烈な競争意識をも生み出している。

  • 2018-11-24-gambaosaka-miyamoto-2.jpg©J.LEAGUE

    サプライズ:ガンバ大阪

    [昨季成績]
    J1:9位
    天皇杯:2回戦敗退
    ACL:不出場
    ルヴァンカップ:ベスト8

    ■冷静かつ緻密なチーム作りを進める宮本監督

    昨シーズンを前半戦と後半戦に分ければ、ガンバ大阪のV字回復ぶりが際立つ。4勝3分10敗の15位から、10勝3分4敗の2位と躍進。9月1日の川崎フロンターレ戦からは、クラブタイ記録となる破竹の9連勝もマークした。

    ターニングポイントはレヴィー・クルピ前監督に代わり、後半戦から指揮を執った宮本恒靖監督の采配だ。最初の7試合は1勝3分3敗と悪い流れを引きずっていたが、ルーキー監督が浮き足立つことはなかった。

    過密日程が続いた夏場は、高卒2年目のMF高宇洋らの若手を積極的に起用。チーム内の競争意識を煽りながらMF今野泰幸らケガ人の復帰を待ち、日程が緩やかになった8月下旬以降になって戦術的な落とし込みを開始。前任者のもとで不足していた、走り込みなどの量も増やした。

    冷静かつ緻密なチーム作りは、キャンプから指揮を執る今シーズンに引き継がれる。ファビオが抜けた最終ラインの穴は、昨夏のロシアワールドカップにも出場した新戦力、韓国代表のキム・ヨングォンが十二分に埋めるだろう。

    何よりも今シーズンは、キーマンの今野を開幕戦から起用できる見通し。昨夏に加入し、後半戦で強烈なインパクトを与えた小野瀬康介もよりフィットするなかで、クラブのレジェンドでもある42歳の青年監督の真価が問われてくる。

  • sapporo.jpg©J.LEAGUE

    大穴:北海道コンサドーレ札幌

    [昨季成績]
    J1:4位
    天皇杯:ベスト16
    ACL:不出場
    ルヴァンカップ:グループ敗退

    ■新戦力が融合すれば面白い存在に?

    ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任した昨シーズンは、クラブ史上最高位の4位へ躍進。選手たちの思考回路を劇的に変えた指揮官の攻撃的な哲学を鈴木武蔵、アンデルソン・ロペス、東京五輪世代の岩崎悠人らの新戦力が早い段階で共有できれば、さらに面白い存在へと変貌を遂げるだろう。

    昨シーズン、V・ファーレン長崎でブレイクを果たし、自身初の2桁得点となる11ゴールをあげた24歳FW鈴木の伸びしろを考えれば、チーム得点王のFW都倉賢が移籍した穴は十分に埋まると考えていい。

  • j1-preview.jpg©J.LEAGUE

    J1全18クラブ 戦力分析

    北海道コンサドーレ札幌札幌
    2/12掲載!
    昨季:4位
    ベガルタ仙台仙台
    2/19掲載!
    昨季:11位
    鹿島アントラーズ鹿島
    2/13掲載!
    昨季:3位
    浦和レッズ浦和
    2/12掲載!
    昨季:5位
    FC東京FC東京
    2/19掲載!
    昨季:6位
    川崎フロンターレ川崎F
    2/13掲載!
    昨季:1位
    横浜F・マリノス横浜FM
    2/18掲載!
    昨季:12位
    湘南ベルマーレ湘南
    2/15掲載!
    昨季:13位
    松本山雅FC松本
    2/18掲載!
    昨季:J2 1位
    清水エスパルス清水
    掲載予定
    昨季:8位
    ジュビロ磐田磐田
    2/19掲載!
    昨季:16位
    名古屋グランパス名古屋
    2/12掲載!
    昨季:15位
    ガンバ大阪G大阪
    掲載予定
    昨季:9位
    セレッソ大阪C大阪
    2/14掲載!
    昨季:7位
    ヴィッセル神戸神戸
    2/14掲載!
    昨季:10位
    サンフレッチェ広島広島
    掲載予定
    昨季:2位
    サガン鳥栖鳥栖
    2/15掲載!
    昨季:14位
    大分トリニータ大分
    2/15掲載!
    昨季:J2 2位
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