元FIFA会長ゼップ・ブラッター氏は、ジャンニ・インファンティーノ現会長を痛烈に非難した。
世界中で物議を醸しているフォラリン・バログンの出場に関する問題。アメリカ代表FWは2日に行われたワールドカップ・ラウンド32のボスニア・ヘルツェゴビナ戦(○2-0)で、DFタリク・ムハレモヴィッチに仕掛けたファウルで一発退場となっていた。しかしFIFAは5日、自動的に科される1試合出場停止処分を1年間延期することを発表。バログンはラウンド16のベルギー戦に出場可能となり、先発に名を連ねている。
FIFA側はこの処分の延期が独立機関によって下されたものだと主張しているものの、アメリカのドナルド・トランプ大統領がFIFAのインファンティーノ会長に電話をかけたことを認めており、アメリカ政府の介入の影響も指摘されている。これを受け、ベルギーサッカー連盟やボスニア・ヘルツェゴヴィナサッカー連盟をはじめ、様々なサッカー連盟が声明で非難。また、UEFA(欧州サッカー連盟)も抗議していた。
この事件は世界中で波紋を広げているが、元FIFA会長ゼップ・ブラッター氏は『テレグラフ』で、インファンティーノ現会長について以下のように語っている。
「我々には211の加盟協会があるのに……彼は国家元首ばかりと対話している。このワールドカップに政治を持ち込んだ新会長のやり方に反対する協会も1つもないようだね。フットボールは素晴らしいスポーツであり、何よりも世界のためのものなんだ。最も人気があるスポーツだからね。しかし今、政治家たち、それもサウジアラビアとアメリカが、主導権を握ろうとしているようだね。私はそれが正しいとは思わない」
またブラッター氏は、インファンティーノ会長とトランプ大統領の関係性にも言及。昨年11月にFIFA平和賞を授与したことを「そんなもの授与すべきではない。フットボールが平和のために尽力しているからこそ、いつの日か我々自身が平和賞を受け取るべきなのだ」と指摘し、さらにこう続けた。
「私の後任はトランプなのか、それともインファンティーノのなのか、よくわからないね。2人が親密な関係を築くこと自体を否定するつもりはないが、それがフットボールにとってどのような利益があるのか、私にはよくわからない」
「これは個人的なつながりによるものだと思っている。本来であれば次の大会まで厳重に保管されているはずのトロフィーだが、もしかすると大会前にホワイトハウスにあったかもね」
そしてブラッター氏は、以前にトランプ大統領が「自分を支持しない国の試合会場を変更する可能性がある」と発言したことに危機感を覚えており、「そうなれば、すべてが終わりだ。政治家が試合会場を決めるようになったら、我々のスポーツは一体どうなってしまうんだ?」と語っている。


