『GOAL』では、昨季上位陣とビッグクラブの補強・戦力を評価する。第1回は、プレミアリーグ史上初の4連覇を狙う、ジョゼップ・グアルディオラ監督体制8シーズン目の王者マンチェスター・シティだ。※文中の評価はB~SSの4段階
(C)Getty Images/GOAL史上初の4連覇へ視界良好。選手層・質ともにリーグ随一【プレミアリーグ補強&戦力評価~マンチェスター・シティ~】
(C)Getty Images今夏の主な移籍
【IN】
- ヨシュコ・グヴァルディオル[ライプツィヒ]
- マテウス・ヌネス[ウォルヴァーハンプトン]
- ジェレミー・ドク[レンヌ]
- マテオ・コバチッチ[チェルシー]
【OUT】
- コール・パルマー[チェルシー]
- リヤド・マフレズ[アル・アハリ]
- アイメリク・ラポルテ[アル・ナスル]
- ヤンヘル・エレーラ[ジローナ]
- イルカイ・ギュンドアン[バルセロナ/フリー移籍]
- ジョアン・カンセロ[バルセロナ/ローン移籍]
(C)Getty Images【補強評価:S】功労者が退団も迅速に穴埋め
今夏には、キャプテンを務めていたイルカイ・ギュンドアンがフリーでバルセロナに移籍。また、リヤド・マフレズとアイメリク・ラポルテがそれぞれアル・アハリ、アル・ナスル移籍でサウジアラビアに渡った。3選手の補強としては、マテオ・コヴァチッチ、ジェレミー・ドク、ヨシュコ・グヴァルディオルと、同様のポジションでプレーできる選手を合計で約1億8000万ユーロを費やして引き入れた。
移籍最終日には、若手有望株のコール・パルマーをチェルシーに売却した一方で、中盤の複数ポジションでプレー可能なマテウス・ヌネスを推定6200万ユーロでウォルヴァーハンプトンから獲得。抜けた穴を迅速に埋めている。
(C)Getty Images【GK・DF評価:SS】プレミア最高クラスの守備陣
ラポルテとジョアン・カンセロが抜けたものの、一時移籍が決定的とみられていたカイル・ウォーカーが残留。マヌエル・アカンジも昨シーズン終盤にかけて存在感を示し、若手では18歳のリコ・ルイスが台頭している。左サイドバックはやや手薄となっているものの、グアルディオラ監督はグヴァルディオルも試していくことでやりくりを考えているようだ。とはいえ、不動の守護神であるエデルソン、中盤としてもプレー可能なジョン・ストーンズ、リーダーシップのあるルベン・ディアスも含め、今季もプレミアリーグ最高クラスの守備陣であることには間違いない。
(C)Getty Images【MF・FW評価:SS】今季も最多得点を狙える陣容
近年ビッグマッチでの勝負強さに加えて得点力まで発揮していた主将ギュンドアンの退団は痛手だが、コヴァチッチというパスさばきでリズムを変えることができる、異なる特長を持った選手を引き入れた。ロドリ、ベルナルド・シウヴァ、ケヴィン・デ・ブライネの3選手で構成する中盤は質・完成度ともに素晴らしく、万能型で基礎技術が高いヌネスがいずれのポジションもカバーできるのは心強い。
攻撃陣では、絶対的な存在であるアーリング・ハーランドの周りに、フリアン・アルバレス、フィル・フォーデン、ジャック・グリーリッシュという高い攻撃性能を有する選手を配置可能。カルヴィン・フィリップスが復調のキッカケをつかみ、ジェレミー・ドクが徐々に真価を発揮していくことができれば、今季もリーグ最多得点チームとなることが濃厚だろう。
(C)GOAL【成熟度・総合評価:SS】史上初の4連覇へ視界良好
プレミアリーグ史上初の4連覇という偉業に向けて、今シーズンもニューカッスル戦を含む開幕からの4試合で無傷の4連勝。絶好のスタートを切ったチームは、ハムストリングの負傷で手術したデ・ブライネがシーズン序盤戦を棒に振ることになったが、セカンドトップを務めているフリアン・アルバレスが代役以上とも言えるハイパフォーマンスを披露している。さらに、昨季35戦で36ゴールを挙げて得点王を手にしたハーランドが開幕4戦で6発と、早くも量産態勢に入っている点も心強い。
各ポジションにレギュラー級2選手を擁する選手層は、今シーズンもプレミアリーグ随一。仮に主力が離脱することになっても、ユーティリティ性のある選手が多いことから、システム変更を含めて柔軟に対応していける完成度の高さがあり、4連覇に向けて大きな死角はない。
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