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【予想布陣&オランダ対策】逆境をバネに。森保ジャパンが難敵オランダとのW杯初戦へ

北中米W杯で日本代表が迎える初戦のオランダ戦は、大会全体の行方を左右する重要な90分となる。舞台はテキサス州ダラス。同地で行われる最初の試合でもある。日本にとって、勝てば勢いに乗れる一方で、敗れればGS突破争いが一気に厳しくなる一戦だ。(取材・文=河治良幸)

◾️日本代表の準備は整った

初戦を前に、日本は大きな転換点を迎えた。キャプテンとしてチームを支えてきた遠藤航(リヴァプール)が負傷の状態のため離脱し、そのまま代表引退を表明。心身ともに影響力のある存在を失うこととなった。代わりにFW町野修斗(ボルシアMG)が前回大会に続き追加招集され、板倉滉(アヤックス)が新キャプテンに就任した。選手それぞれがいろいろな思いを抱えながら、前向きに乗り越えて初戦に臨む必要がある。

日本は5月31日に国立競技場でアイスランドとの壮行試合を行った後、チュニジアとの第2戦が行われるメキシコのモンテレイに移動。暑熱対策とコンディション調整を行い、7日には北米遠征を行っているU-19日本代表との完全非公開トレーニングマッチ(35分×4本)を行った。

今回は現地での対外試合がなく、心配の声も少なくない。

しかし、多くの選手が70分以上のプレー時間を確保しながら、日本人レフェリーの協力により新ルールの理解を深め、PK戦も2回行うなど、チームのニーズに合わせたゲームを通して共通理解を深められたのは確かなメリットと言える。その後、ベースキャンプのナッシュビルに移動して、オランダ戦に向けて意識を高めたところで、選手たちは11日の練習前ミーティングで遠藤離脱を知らされることとなった。

新たなキャプテンに指名された板倉はオランダ戦を前に「雰囲気はすごく良い。緊張感も感じながら非常に良い状態。もう一段階、グッとワンチームというところにこだわってやりたい」と主張する。

森保一監督がこの事態を見越していたか分からないが、膝のケガにより本大会の招集から外れた南野拓実(モナコ)、アイスランド戦に特別出場した元代表キャプテン吉田麻也(ロサンゼルス・ギャラクシー)の二人が帯同していることは大きな支えとなりそうだ。

◾️難敵を前に日本代表の布陣は?

England v Japan - International FriendlyGetty Images

フォーメーションはこれまで通り[3-4-2-1]と見られるが、オーソドックスに行くのか、あるいはオランダ対策が強い起用法で行くのかが、一つのキーポイントになることは間違いない。

オランダはFIFAランク8位。レアル・マドリーへの移籍合意が伝えられる右サイドバック(SB)のデンゼル・ダンフリース(インテル)は最も危険な選手の一人だ。フレンキー・デヨング(バルセロナ)を軸とした中盤のボール回しを得意とするが、前線のコーディー・ガクポ(リヴァプール)やドニエル・マレン(ローマ)に加えて、ダンフリースが死角からゴール前に飛び込んでくる形は脅威だ。

三笘薫(ブライトン)と南野が不在の日本代表で、左シャドーに誰が入るかは注目点となる。オーソドックスに考えればアイスランド戦と同じく伊東純也(ゲンク)か右鎖骨の負傷が順調に回復している鈴木唯人(フライブルク)が務めるが、もう一つの可能性として中村敬斗(スタッド・ランス)を左シャドーに上げて、センターバック(CB)の鈴木淳之介(コペンハーゲン)を左ウイングバックで起用する形だ。これは明確なダンフリース対策になり得るが、森保監督はどういった判断をしていくか。

どちらにしてもオランダ戦の生命線は中盤の守備にある。佐野海舟(マインツ)と鎌田大地(クリスタル・パレス)には、デヨング、ライアン・フラーフェンベルフ(リヴァプール)、タイアニ・ラインデルス(マンチェスター・シティ)がファーストセットとなるオランダの中盤に自由を与えず、ボールを奪ったらショートカウンターの起点としての大きな仕事が期待される。なお本職が3人となったボランチはCBの瀬古歩夢(ルアーヴル)が4人目のボランチとして、埋めることになるだろう。

◾️オランダの隙はどこにあるか?

Virgil van Dijk Netherlands 2026Getty Images

オランダの最終ラインには世界最高クラスのCBと評価されるフィジルジル・ファン・ダイク(リヴァプール)がいる。しかし、相棒候補だったユリアン・ティンバー(アーセナル)がケガの影響により大会から離脱しており、守備のバランスにやや隙があることは日本サイドも認識している。

ダンフリースが高い位置まで上がった場合、後ろはファンダイク、ヤン・ポール・ファン・ヘッケ(ブライトン)、大型左SBのミッキー・ファン・デ・フェン(トッテナム)が3枚でカバーする形になるが、個は強くても距離感が広めであるため、日本が一瞬で合間に飛び込めれば大きなチャンスになり得る。

そこは25-26シーズンのオランダ1部で25得点を記録した1トップの上田綺世(フェイエノールト)に期待がかかるが、そのためには右の久保建英(レアル・ソシエダ)や左の伊東と言ったシャドーの働きがカギを握る。

オランダの特徴を考えればスピードのある前田大然(セルティック)や塩貝健人(ヴォルフスブルク)も大きな武器になり得るため、時間帯や状況を見ながら、森保監督がどういう采配をしていくか。また今大会から新たに導入されたハイドレーションタイムは戦術的な確認も可能であり、前後半それぞれ3分間をどう活用するかも勝負を分けるポイントになる。

オランダはファン・ダイクなどのサイズを生かしたセットプレーが得点源でもある。日本がリードして終盤を迎えれば、3月のイングランドのようにパワープレーに来る可能性は高い。そこでの対応も問われるため、同点で終盤を迎えた時に勝ち点1でクローズするのか、勝ち点3にこだわるのかと言った戦略面も見どころになる。

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