FIFAワールドカップ2026準決勝を前に、スペインのマリアーノ・ラホイ元首相の言葉が物議を醸している。
今大会の優勝候補の一角として期待を集めるスペイン。ラウンド16では強豪ポルトガル相手に劇的勝利を収めると、準々決勝では今大会初失点を喫したものの、88分のゴールでベルギーを下した。そして14日の準決勝では、同じく優勝候補本命であるフランスと激突する。
そしてこの一戦を前に、ラホイ元首相は『El Debate』でコラムを寄稿。「我々は準決勝に進出した。頂点へ近づいている。最良の結果となることを祈ろう。ベルギー戦のチームは見事なプレーを見せてくれたし、心から称賛に値する」とスペインを絶賛した中で、準決勝のフランス戦について以下のように綴っていた。
「果たしてどうなるだろうか? その問いに答えるのは容易ではない。フランスは過去に2度世界王者に輝き、前回大会も決勝に進出した強豪だ。今大会は全勝しており、FIFAランキングもトップに立っている。選手層も極めて熱いチームだ。だがしかし、彼らのチームにフランス人はいない。それでも彼らは素晴らしいプレーを見せており、手強い相手となるだろう」
しかし、この「彼らのチームにフランス人はいない」との一節が物議を醸すことに。フランスメディア『RMC Sports』は、「フランス代表を侮辱するようなコメントだ」とし、「キリアン・エンバペやそのチームメイトを称賛した直後、その発言はあまりにも迷走することとなった」と糾弾している。また、『レキップ』も「フランスに対して放った人種差別的な暴言」としつつ、「選手たちの出自をめぐる人種差別的なニュアンスを明らかに帯びていた。無意味かつ支離滅裂な論評」と指摘した。
フランスでは先日、パラグアイのセレステ・アマリージャ上院議員がエンバペに対して「必死にフランス人になりすまそうとしている、植民地化されたカメルーン人」とSNSに投稿したことで、大きな問題に。フランスサッカー連盟やエマニュエル・マクロン大統領が正式に抗議するなど、騒動に発展していた。そうした中で、ラホイ元首相の言葉は差別的に受け止められている。


