アルゼンチン代表は、イングランド代表戦後に掲げたバナーによってFIFAから制裁を受ける可能性が浮上している。
15日に行われたFIFAワールドカップ2026準決勝で、イングランドと激突したアルゼンチン。一進一退の攻防の中で55分に先制点を許すと、終盤までビハインドを背負う展開に。それでも85分、エンソ・フェルナンデスが見事なミドルシュートを叩き込んで追いつくと、後半アディショナルタイムにリオネル・メッシのお膳立てからラウタロ・マルティネスが劇的な逆転弾。2-1で勝利し、2大会連続で決勝へと進出した。
そんな前回王者だが、試合後に掲げたバナーが問題に。ジオヴァニ・ロ・チェルソとニコラス・オタメンディは、「Las Malvinas son Argentinas(マルビナスはアルゼンチンのもの)」と書かれたバナーをピッチ上で広げていた。「Las Malvinas」はアルゼンチンの本土から約480km沖合に位置するイギリスの海外領土、フォークランド諸島を意味しており、1982年にアルゼンチンの軍事政権が同領土に侵攻している。この“フォークランド紛争”により、民間人3名、両国の兵士合わせて904名が犠牲となっていた。
『The Athletic』は、今回のバナーによってアルゼンチンがFIFAから制裁を受ける可能性を指摘。サッカーの競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)は、「用具には政治的、宗教的、個人的なスローガンや声明、または画像を表示してはならない。選手は政治的、宗教的、個人的なスローガン、声明、画像、あるいはメーカー以外の広告が表示されたアンダーウェアを見せてはならない」と定めており、さらに「違反があった場合、当該選手およびチームは大会主催者、各国のサッカー連盟、あるいはFIFAによって処分を科される」としている。
また、仮に今回のバナーが「政治的な性質を持つ」とみなされた場合、これはFIFAの禁止物品リストにも該当することに。6月にはワールドカップにおける「革命前のイラン国旗」の持ち込み禁止を巡り訴訟が提起されているが、ロサンゼルスで行われた審理ではFIFAの禁止措置が正当であるとの判断が下されていた。そのため、アルゼンチンに対して何らかの処分が下される可能性があると指摘されている。
なお『The Athletic』によると、FIFAは通常、試合に関する各種報告書が提出されるのを待ってから何らかの決定を下す手順をとっており、報告書を受領した後に状況を評価して今後の対応を決定する模様。また、決定が下されるまでの具体的な期限は設けていないようだ。スペインとの決勝戦は19日だが、今後の動向に注目だ。


