北中米で開催されているFIFAワールドカップ(W杯)2026に臨んでいるイングランド代表は、決勝トーナメントのラウンド8でノルウェー代表と対戦。試合は延長戦にまでもつれ込んだが、イングランドはMFジュード・ベリンガムの2発で2-1の勝利を収めた。
試合後、トーマス・トゥヘル監督は「あらゆる面で厳しかった。私たち自身のプレーで自らの首を絞めていた。不注意で、技術的なミスも多く、スピードも一貫性も足りなかった。今日は幸運だった」などと発言。これに対してベリンガムが「僕たちが良いプレーを見せていなかったと言うならば、彼はハーランド、スルロット、ヌサ、ウーデゴールと戦う難しさを分かっていないんだ。勝つということは、後方に走ってユニフォームを泥まみれにすることでもある」「彼は僕たちが幸運で勝ったと言った?…ノーコメントだ」などと意見をぶつけていた。
一見すると優勝まであと少しのところでチーム内に不和が生まれてしまったようにも見えるこの状況だが、イギリス『スカイ・スポーツ』のロブ・ドーセット氏は「健全だ」としつつ、「二人とも非常に自信家で、正直で、自分の意見をしっかり持ち、周囲の人々にも最高水準を求める。二人とも勝者であり、イングランドがワールドカップで優勝することだけを願っている」と肯定的な考えを示した。
「試合後の両者の発言には、それぞれに弁解の余地があった。そして、両者の気持ちはどちらも正しかった。ベリンガムは完全に疲れ果てていた。彼は全力を尽くし、それ以上の力を発揮した。それは彼の目を見れば明らかだった。そして、ワールドカップ初準決勝進出の喜びがまだ冷めやらぬ中、スカイ・スポーツニュースの記者がやって来て、監督が彼のパフォーマンスに満足していないと言ったと告げた。ベリンガムの反応は、全くもって理解できるものだった」
「トゥヘルとベリンガムの間に亀裂があるという憶測は忘れてくれ。そんなことはない。ただ、二人は競争心が強く、情熱にあふれた、まさに絶頂期にあるアスリートであり、互いを高め合い、新たな高みを目指しているだけなんだ。この愛憎入り混じる関係は、イングランドサッカー協会が18カ月前に新監督を任命して以来ずっと続いている」
トゥヘル監督とべリンガムは起用法についても対立することがあり、レアル・マドリーで見せいていたような自由なプレーというよりも、規律を重んじてきた。またピッチ外でもべリンガムの母親をめぐる騒動や、イングランド年間最優秀選手に選ばれた直後の同選手を代表メンバーから外したこともあった。
その上で指揮官は「ベリンガムの能力や、チームメイトを鼓舞し、チームをより高いレベルへと導く独特の才能を称賛することはほとんどなかった。その代わりに、ベリンガムが規律を守り、チームのために自己犠牲を払い、ボールのないところで精力的にプレーした場面を褒め称えてきた」。『スカイ』は「巧みな選手マネジメントだったのだろうか」としつつ、べリンガムの成績を紹介。
今大会では既に6ゴールを記録しており、さらにノルウェー代表との準々決勝ではゴール数、シュート数、枠内シュート数、相手ペナルティエリア内でのボールタッチ数など、攻撃面での圧倒的なクオリティをみせただけでなく、デュエル勝利数も最多で、相手陣内でプレッシャーをかけた回数も2位だった。
『スカイ』は「二人の男性から、そして二人の間で見られたすべてのことは、ポジティブで健全であり、ワールドカップ優勝を目指すイングランドにとって素晴らしいニュースだ」と締めくくった。
.jpg?auto=webp&format=pjpg&width=3840&quality=60)

