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【カカ独占インタビュー】「ネイマールの招集は本当に重要」…20歳でのW杯優勝、恩師アンチェロッティ、そしてブラジル代表を語る

2002年日韓ワールドカップ、カカは大会のほとんどを他の選手達を観察することに費やした。当時20歳、サンパウロのアカデミーを卒業したばかり。彼の運命を決めるセリエA挑戦の1年前のことだ。

日韓大会でのカカは、まさに“生徒”だった。あれから四半世紀が経った今、彼は当時の“先生”たちが決して悪い存在ではなかったと笑顔で認める。

「ロナウジーニョ、フェノーメノ、そしてリバウド。毎日彼らを見ていた。練習にプレー、その振る舞いも。僕の先生だったんだ」

バロンドーラー3人を熱心に観察し、吸収し続けた青年は、あの50日間でわずか25分しかプレーしていない。それでも、あの優勝は「信じられない」ほど嬉しかったと振り返る。

その日韓大会から24年。セレソンは一度も世界の頂点に立っていない。ブラジル代表の変革期を見つめてきたカカは、今のチームが直面する重圧を認識しつつ、2026年大会への期待を語っている。

  • Kaka 2002 World CupGetty

    ワールドカップという舞台

    カカのクラブキャリアを知らないものはいないだろう。ミランで2度のチャンピオンズリーグ制覇、2007年にはバロンドールを受賞。ワールドカップ、チャンピオンズリーグ、バロンドールを手にしたのは長いフットボールの歴史でも10人だけであり、もちろんカカはその1人だ。史上最高の選手の1人であることは間違いないだろう。

    しかしブラジル人として生を受けた以上、クラブキャリアの成功だけでは完全には評価されないのも事実だ。20歳でワールドカップ優勝を経験したが、主力としてチームを導いたわけではない。2006年大会と2010年大会はいずれも準々決勝敗退。28歳でこの大会に別れを告げた。

    「不思議な話だけど、これは練習で身につくものじゃないんだ。ワールドカップでプレーするための練習なんてできない。精神面、肉体面、技術面など、あらゆる部分で最高の準備はできるかもしれない。でも、満員のスタジアムでアルゼンチンやフランスと対戦する状況を練習することなんてできないんだ。実際にその状況にどう対応するのかは、誰にもわからないんだ」

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  • Kaka 2010 World CupGetty

    優勝の意味

    だからといって、カカに自信がなかったわけではない。それも当然だ。2006年大会、ブラジル代表はロナウド、ロナウジーニョ、アドリアーノ、カカというこれ以上ないほど魅力的な攻撃陣を揃えていた。カカ自身も、もう一度トロフィーを掲げられると信じていた。

    「確かに、2006年と2010年は再び優勝できると期待していた。でも、僕にとって一番重要だったことは、ワールドカップに出場するということ、そしてワールドカップで優勝することがどれほど難しいかを理解することだったんだ。僕は2002年に20歳で優勝を経験したからね。当時の僕は、ワールドカップ優勝がとても簡単だと思ってしまっていたんだ」

    しかし、ブラジル代表はいずれの大会も準々決勝敗退。カカ自身も、特に2010年大会はグループステージ第2戦で2度の警告を受けて退場している。キャリア通算では10試合出場3アシスト。28歳で最後の大会を終えた。

    「毎回ワールドカップに出場すること、そして優勝するのがどれほど大変なことなのか。そしてワールドカップ優勝が自分のキャリアにおいてどれほど大きな意味を持つのか。これを痛感したよ」

  • Kaka - NeymarKINGS LEAGUE MENA

    ネイマールの選出

    ブラジル代表への重圧は計り知れない。それはカカも感じていたことだし、現チームも強烈なプレッシャーに晒され続けている。近年は目立った成功を収めておらず、最後の主要タイトルは2019年のコパ・アメリカ。今大会は予選でも大いに苦しんだ。セレソンがワールドカップの優勝候補に挙げれれなくなってもう長い期間が経過している。

    だからこそ、今大会は彼らにとって歴史的な分岐点となる。名将カルロ・アンチェロッティの招聘がそれを物語っている。クラブキャリアで彼以上の成功を収めた人物は、歴史を振り返ってもほとんどいない。ミラン時代に指導を受け、全盛期を過ごしたカカも「カルロの下ではキャリア最高の時期を過ごせた。本当に良いプレーができていたんだよ」と恩師との時間を回想する。

    歴史的に大きな意味を持つ今大会だが、ブラジル代表はケガ人の続出でフルメンバーを揃えることができなかった。ロドリゴ、エデル・ミリトンの欠場は大打撃だろう。

    しかし、最大の議論はネイマールの選出だ。度重なるケガで2023年から代表チームから遠ざかり、現在もケガを抱えていることが発覚。ふくらはぎ損傷により3週間程度の離脱が予想され、少なくとも13日の初戦(モロッコ代表)は欠場が予想されている。確かに同国歴代最多得点記録を持ち、低迷するブラジル代表を一身に背負ってきたエースだが、全盛期とは程遠い状態での選出は物議を醸すのも当然だろう。

    それでも、カカはネイマールを信じている。このアンチェロッティの決断が、必ず正しい方向に導くと確信している。

    「僕にとっては、彼が代表チームにいることは本当に重要なんだ。ピッチ内外で必ずチームに貢献してくれるだろう。成熟した男だ。今回で4回目のワールドカップだね。すでにワールドカップの雰囲気、戦い方、振る舞い方を理解している。それは非常に重要で、貴重なことなんだよ。彼がワールドカップにいてくれるのは嬉しいね」

  • Vinicius Jr Real Madrid HICGetty

    レアル・マドリーとヴィニシウスとモウリーニョ

    現実的に、ネイマールがこの大会でエースとして牽引することは難しいだろう。そうなれば、別の選手がチームを引っ張っていかなければならない。

    その候補として有力な1人が、ヴィニシウス・ジュニオールだろう。不振に陥るレアル・マドリーの中で、公式戦50試合21ゴール10アシストをマーク。しかし、その振る舞いやキリアン・エンバペとの関係性から強烈な批判もつきまとうシーズンだった。それでもカカは、後輩への期待をやめていない。

    「ヴィニシウスは本当に素晴らしいシーズンを送ったよ。レアル・マドリーでは、優勝できなければ失敗とみなされる。だけど、ヴィニシウスは多くのゴールを決めたし、素晴らしいプレーを見せたんだ。レアル・マドリーが何もタイトルを獲得できなかったから失敗と言われるけど、彼は素晴らしかったよ」

    カカ自身、2009年~2013年までレアル・マドリーでプレー。そして在籍期間の内の3年間、ジョゼ・モウリーニョの指導を受けることになった。そのモウリーニョは、シーズン後に再び復帰する可能性が伝えられている。当時は巨大な期待に応えることができなかったカカだが、指揮官との日々をこう振り返る。

    「マドリーで彼と過ごした3年間は、非常に興味深いものだった。僕にとって難しい時期でもあったんだけど、同時に素晴らしいものでもあった。大きく成長できたね。良いアドバイスをたくさんくれたよ。彼の今後の活躍を願っている」

    「マドリーで2度目の挑戦となる今回、彼はヴィニシウスをはじめとするたくさんのブラジル代表選手と仕事をすることになる。来季、モウリーニョ率いるマドリーを見るのは本当に楽しみだね」

  • Kaka Orlando CityGetty

    アメリカの発展と

    そんなカカだが、FIFAワールドカップ2026は大会公式スポンサーである『DoorDash』のグローバルキャンペーンアンバサダーとして関わることになる。「フットボールは常にファン、チーム、そして選手が一緒になって創り出す。記憶に残る瞬間なんだ。特にワールドカップはそれが顕著だね。選手としてもファンとしても、あの熱狂を経験することができたのは幸運だった」と語る。

    「ワールドカップのような大会をアメリカで開催することは、この国のフットボールの発展にとても重要なんだ。選手やコーチ、ファンが様々な国の文化に触れることができるのは素晴らしいんだよ」

    「自分がプレーしたチーム、国を追いかけるのが好きなんだ。よくチェックしているよ。常にGPSでも最新情報を追いかけているんだ。アメリカでもフットボールの発展に向けて何をしているのかは確認している。MLSは今も成長を続けている。ビッグゲームが次々にやってくるね。レオ・メッシもMLSにいる。素晴らしいことだよ。リーグの発展を見られるのは嬉しい」

    そして最後に、「ブラジル代表が再びワールドカップで優勝する絶好のチャンスであってほしい。6つ目の星を獲得できることを祈っているよ」と母国の戴冠を期待している。