サッカーファンは二つのものを比較して議論するのが大好きだ。「メッシかクリスティアーノ・ロナウドか」、「VARに賛成か反対か」など。いつでも対立する相手と戦っていくのだろう。
「FIFAかウイニングイレブンか」についても10年来の議論の対象だ。全世界での売上本数の面では「FIFA」が圧倒しているが、自分の愛するゲームが優れていると信じてやまない熱狂的な「ウイニングイレブン」ファンも数多い。
『FIFA 20』も『ウイニングイレブン 2020』もそれぞれ素晴らしいゲームだが、違いはどこにあるだろうか?今回は両者を徹底的に比較してみた。
目次
- ライセンス
- 「キャリアモード」と「マスターリーグ」
- 「ULTIMATE TEAM」と「myClub」
- 最高レートの選手たち
- 「アイコン選手」と「レジェンド」
- グラフィック
- 操作法
- FIFA20・ウイイレ2020関連記事
ライセンス
FIFAのファンがウイニングイレブンに対して批判することといえば、これまでのどのバージョンでも公認チームが少ないことだ。
EA Sportsは、多くの登録チームで実名を使う権利を長く保有し続けている。一方のコナミは、最近ユヴェントスと独占契約を締結するに至った。つまりFIFA 20では、イタリアで最も成功を収めるこのチームは「ピエモンテ・カルチョ」という架空名で登録されている。37のリーグにわたる700以上のチームのうち、ユヴェントスだけがライセンスされていないのだ。その他すべてのチームは実名で登録されており、ユニフォームやエンブレムも本物のままだ。
ウイニングイレブンでは、登録される24のリーグのうち19のリーグの公認を得ている。リーグ・アンやセリエAなどが含まれるが、プレミアリーグではアーセナルとマンチェスター・ユナイテッドだけが実名で登録されている。マンチェスター・シティは「マンチェスター・ブルー」という名前になっている。バルセロナからはライセンスを受けているが、レアル・マドリーからはライセンスを受けていない。ロス・ブランコス(レアル・マドリーの愛称)は「マドリー・チャマルティンB」という名前になっている他、それ以外のラ・リーガのチームにも偽名が使われている。
ウイニングイレブンには、クラブの名前とエンブレム、ユニフォームを自分で編集する機能がある。この編集記録はオプションファイルとして保存することができ、エクスポートやインポートが可能。「PES World」をはじめとするファンサイトからオプションファイルをダウンロードすることができるため、それを利用すればUSBデバイス経由で自分のゲーム機に反映することができる。
FIFA 20はチャンピオンズリーグ(CL)とヨーロッパリーグ(EL)と独占契約を結んでいる。さらに最近コパ・リベルタドーレス杯やコパ・スダメリカーナなどのCOMMEBOL主催のコンペティションも追加され、ロゴやスタジアム、特徴的なブロードキャストも再現されている。
「キャリアモード」と「マスターリーグ」
ほとんどのプレイヤーにとって、「キャリアモード(FIFA)」と「マスターリーグ(ウイニングイレブン)」は非常に似たモードに感じるだろう。このモードではクラブを経営し、移籍、契約、スカウト、試合といったクラブの重要な部分を自分でコントロールすることができる。ウイニングイレブン2020のマスターリーグには、選手と契約したときや契約交渉をするときに発生するイベント映像が新たに追加された。FIFA 20にも同様のコンテンツはすでに収録されている。
マスターリーグでは、自分で作成したアバターの代わりに、ディエゴ・マラドーナやヨハン・クライフのような伝説の監督を動かすこともできる。キャリアモードでは監督としての責任を果たすだけでなく、一人の選手のキャリアを経験することもできる。試合をしたり、自身のレートを上げたり、より格が上のクラブに移籍したりすることでキャリアの進歩を見ることができる。
「ULTIMATE TEAM」と「myClub」
それぞれのゲームで最も有名なモードといえば、「ULTIMATE TEAM」と「myClub」だ。
このモードでは、自分のドリームチームを作ることができる。「FIFA ULTIMATE TEAM」(FUT)ではスターターパックを受け取るところからゲームが始まり、移籍マーケットで選手を獲得していく。一方「myClub」ではもっと簡単にスーパースターを獲得できるが、チームにスターを留めておくために「GP」と呼ばれるポイントを十分に稼いでいかなければならない。
myClubはFUTに比べれば単純なモードだ。学ばなければいけない細かなギミックがなく、選手を一つのポジションに限定せず配置することができる。そのためウイニングイレブンでは、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドをチームに組み込むようなことがFIFAよりずっと簡単にできるのだ。
最高レートの選手たち
ウイニングイレブンはバルセロナとユヴェントスの両方からライセンスを受けているが、このゲームでの最高の選手はリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドだ。二人の総合レートはともに「94」となっている。
FIFA 20ではバルセロナのメッシがレート「94」で最高の選手となっており、ピエモンテ・カルチョのC・ロナウドは「93」で2位となっている。
以下、二つのゲームのレートの合計点で上位の選手を10人紹介しよう。
Player | FIFA 20 Rating | ウイイレ2020 Rating |
---|---|---|
リオネル・メッシ | 94 | 94 |
クリスティアーノ・ロナウド | 93 | 94 |
ネイマール | 92 | 92 |
エデン・アザール | 91 | 91 |
ケヴィン・デ・ブライネ | 91 | 90 |
ヤン・オブラク | 91 | 90 |
フィルジル・ファン・ダイク | 90 | 91 |
モハメド・サラー | 90 | 90 |
セルヒオ・アグエロ | 89 | 91 |
ルイス・スアレス | 89 | 91 |
「アイコン選手」と「レジェンド」
FIFA 20とウイニングイレブン2020には引退した選手も登場する。FIFA 20では「アイコン選手」、ウイニングイレブン2020では「レジェンド」という名称だ。
片方のゲームにしか登場しない選手たちもいるが、たとえばディエゴ・マラドーナやパオロ・マルディーニ、ローター・マテウスといった一部の選手は両方のゲームに登場する。
ブラジルのペレとロナウドはFIFA 20のアイコン選手としてしか登場しないが、一方でドイツのオリバー・カーンやイングランドのデイヴィッド・ベッカムはウイニングイレブン2020でしか登場しない。
グラフィック
ウイニングイレブン2020の最大の売りのひとつが、細部にこだわったグラフィックだ。選手たちは本物そっくりで、アニメーションもスムーズ。これらの効果でゲームがさらにリアルな雰囲気になっている。
FIFA 20はライセンスの幅を広げてきた結果、すべての欧州トップリーグとコンペティションのブロードキャストを演出することができるようになっている。つまり、例えばプレミアリーグの2チームが対戦すれば、本当のプレミアリーグの中継を見ているようになるということだ。
二つのゲームは共に3Dスキャンを使って本物そっくりの顔に仕上げている。双方ともにシーズン通じて新しいプレイヤーのスキャンを追加更新しており、よりリアルな雰囲気を醸し出している。
操作法
FIFA 20とウイニングイレブン2020で最も異なるのが操作方法だ。
FIFAのアーケードゲームのような感じが好きな人もいる。操作法を覚えるのは簡単なので、新規プレイヤーがプレーしやすくなっている。試合展開は速くエキサイティングだが、得点を奪い合う試合をときどき見かける結果になっている。ウイニングイレブンでは、この点に関して慎重な姿勢を取っている。
ウイニングイレブン2020は操作面で実際のサッカーを反映することを目指している。つまり、FIFA 20をプレーするよりもスコアレスドローに終わる試合が増えるということだ。
それぞれのゲームについて批判する者はいるが、それは「どちらのゲームが好きか」だけの話だ。一番よいのは、両方のゲームを試しにプレーしてみて、どちらのスタイルが自分に合っているか確認することだ。
ウイイレ・FIFA関連記事
ウイイレ2021とFIFA21の最新情報
次作のFIFA21は2020年10月9日、ウイイレ2021は2020年9月17日に販売されることが決定した。両ゲームの詳細については以下の記事で紹介している。
● 『ウイイレ2021』の販売日、価格、対応機種、新機能は?
● 『FIFA 21』の販売日、価格、対応機種、新機能は?
ウイイレ2020
FIFA20
● 攻略ガイド|キャリアモード・FUT・新機能を紹介
● 勝つために必須な8つのポイント
● 守備攻略のヒント|ディフェンスで上手くなるコツ
● Switch版・攻略ガイド|PS4版との違いは?
● ユヴェントスが未収録の理由
● 若手能力ランキング
GK DF MF FW
● 最強選手ランキング
GK DF MF FW
● FKレートランキング