リヴァプールvsトッテナムで起きた誤審についての舞台裏が明らかにされたようだ。
30日にプレミアリーグ 第7節が開催され、リヴァプールとトッテナムが対戦。ここ6試合で5勝1分けと無敗のチームが、4勝2分けで同じく黒星のない相手と激突した。
試合は26分のカーティス・ジョーンズの退場で数的優位となったトッテナムが、36分にソン・フンミンのゴールで先制。10人のリヴァプールは前半ATにガクポの同点弾で追いつき後半へ。その後、リヴァプールはジョーンズに続きディオゴ・ジョタも退場して9人に。そして90+6分、ペドロ・ポロの折り返しがマティプのオウンゴールを誘発。劇的な決勝点でトッテナムが今季リーグ戦無敗を継続、リヴァプールは7試合目で初黒星となっている。
この試合では、審判の判定がよりフォーカスされることに。特に、オフサイドの判定で取り消しとなった30分前後のルイス・ディアスのゴールに関しては誤審ではないかと現地メディアで物議を醸している。
リヴァプールの指揮官ユルゲン・クロップ監督も、ディアスのゴールについて「あれはオフサイドじゃない。彼らはラインを引き間違えた」と指摘。すると、プレミアリーグやフットボールリーグなどの審判に関する独立組織『Professional Game Match Officials Limited (PGMOL)』は声明を発表。「明確かつ明白な事実誤認」と、この判定がゴールとなるべきだったことを認めて謝罪をする運びとなっていた。
・誤審はなぜ起きた?
『PGMOL』は声明内で「VARの介入によってゴールが与えられるべきであった」ものの「VARは介入しなかった」と説明。ではなぜ、このような事象が起きたのか。
『ESPN』の報道によると、VAR担当のダレン・イングランド審判が、ピッチ上で"ゴール"が成立していると誤って認識したことが原因だという。実際には、ピッチ上では"オフサイド"と判定されていた。
ディアスのオンサイドは明らかだったために、VAR側は機会で線を引くことなく簡潔なチェックのみで主審側に『ゴール成立』の「チェックコンプリート」を告げたとのこと。
しかし、"オフサイド"の判定をしていた主審と副審側は『オフサイドの判定が正しい』という意味で、この「チェックコンプリート」を受け取っていたようだ。
つまり、VARチームの勘違いと審判同士の連携不足によって、今回の誤審が発生したと指摘されている。
クロップ監督は謝罪についてコメントを求められるも「今、それが誰の役に立つのか?」と一蹴「我々は勝ち点を得られないから、何の役にも立たない」と淡々と話し、最後には審判へ皮肉を残す形で締めくくっている。
「誰もフィールド上で100パーセント正しい判定を期待しているわけではないが、VARが導入されたとき、物事が簡単になるかもしれないと誰もが思ったと思うよ」
『PGMOL』による誤審の声明全文は以下の通り。
「PGMOLは、トッテナム・ホットスパー対リバプールの前半戦で重大な人為的ミスが発生したことを認める」
「ルイス・ディアスによるゴールは、フィールド上のマッチオフィシャルチームによってオフサイドで認められなかった。これは明確かつ明白な事実誤認であり、VARの介入によってゴールが与えられるべきであった」
「しかし、VARは介入しなかった」
「PGMOLは、このミスに至った状況について全面的な検証を行う」
「この試合の終了後、直ちにリヴァプールに連絡を取り、ミスを認める予定である」




