レアル・マドリーのドイツ代表DFアントニオ・リュディガーは、ドイツ紙『FAZ』のインタビューに応じ、自身を取り巻く議論やディフェンダーとしてのプレースタイルについて語った。
レアル・マドリーは今月2日のラ・リーガ第26節でヘタフェをホームに迎え、0-1で敗戦した。試合の27分、リュディガーはすでに倒れていたヘタフェの左サイドバック、ディエゴ・リコに膝から突っ込み、顔面に直撃。主審やVARは見逃し、リュディガーはイエローカードすら受けなかった。この行為はスペイン国内でも物議を醸したが、ドイツでも大きな反響を呼んだ。『ビルト』はこの場面を「もはや単なる激しいファウルではなく、ほとんど襲撃に近い」と表現し、ドイツ代表から外すよう求めた。
だが、昨年10月と11月は負傷のため選外だったリュディガーは、今夏の北中米ワールドカップ(W杯)メンバー発表前、最後のインターナショナルウィークに向けて復帰。『FAZ』に「ドイツでは一部のメディアや世間で、あなたやあなたのプレーについて議論が行われています。どう受け止めていますか?」と問われ、こう答えた。
「もちろん、俺もそれは耳に入ってくる。代表チームの選手として批判を受ける立場にいると、やっぱり考えるよ。批判が真摯で理性的なものであれば、真剣に受け止める。というのも、自分でも『ちょっとやりすぎたな』という場面があったのは分かっているからね。それが影響して、より集中してプレーするようにしている。俺は不安の種になるつもりはなく、チームに安定感と安心感を与えたい。この議論を見て、改めて自分には責任があると感じた。時にはそれを果たせていない瞬間もあったと思う」
プレースタイルについて、「ギリギリのラインで戦うこと」が特徴だと言われるリュディガーに、「それが一対一のスペシャリストたる所以なのか?」とも質問が及んだ。
「間違いないね。タフなディフェンダーであることは、俺のDNAの一部だ。このレベルで一対一のスペシャリストになりたければ、優しく付き添うだけではいけない。フォワードに『今日は嫌な一日になるぞ』と思わせる必要がある。それはメンタルの問題だ。もし俺がこの強度や献身、ギリギリのプレーをやめれば、自分の価値は半分になってしまう。この『ギリギリさ』こそが、俺をレアル・マドリーに導いたものだ。ここではそれを評価し、称賛してくれる。これがなければ、ここにはいないし、チャンピオンズリーグも2度勝てなかったし、母国の代表でもこれだけ試合に出られていないだろう」
オフ・ザ・ボールでもフィジカルで相手を圧倒するプレーについても問われている。
「それは心理学の問題だ。フォワードはスペースを欲しがり、ボールを持ったとき落ち着きが欲しい。俺の仕事は、たとえボールが近くになくても、それらを奪うことだ。ここで軽く体を当て、あそこでは密着する…存在感を示さなければならない。適切な強度は経験を通して身につくものだ」
「もちろん、状況や相手に応じて変えるよ。小柄で素早いFWが相手のときと、190cmの大男が相手のときでは守り方が違う。もちろん、相手がメンタル的に早くイライラしやすいなら、それを引き出す。相手は事前によく観察するし、場合によっては自分で映像分析もして、誰に早めにフィジカルで印をつけるか確認するんだ」
試合によってリスク評価を変えることはあるのだろうか?
「ここを多くの人が誤解している。俺は激しくプレーするが、決してチームの安全を脅かすリスクにはならない。時間帯や状況を正確に把握している。9年間レッドカードなしでプレーしてきたのは偶然じゃない。(最後のレッドカードは)2017年、まだローマのユニフォームを着ていたときの話だ。イエローカードの数も、多くの人が思うよりずっと少ない。ここ数年のリーグ平均でも、1シーズンあたり5枚程度しかもらっていないよ」


