『GOAL』では8月5日に控える新シーズン開幕を前に、現時点でのビッグクラブの補強と戦力評価を実施(プレミアリーグの移籍市場は9月1日まで)。第4回は、アーリング・ハーランドやカルヴィン・フィリップスといった大物を加えたマンチェスター・シティ編だ。※文中の評価はB~SSの4段階(TOP6相対評価)
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今夏の主な移籍
【IN】
アーリング・ハーランド[ドルトムント/完全移籍]
カルヴィン・フィリップス[リーズ/完全移籍]
ステファン・オルテガ[ビーレフェルト/フリー移籍]
フリアン・アルバレス[リバープレート/完全移籍]
【OUT】
ラヒーム・スターリング[チェルシー/完全移籍]
食野亮太郎[ガンバ大阪/フリー移籍]
ガブリエウ・ジェズス[アーセナル/完全移籍]
オレクサンドル・ジンチェンコ[アーセナル/完全移籍]
板倉滉[ボルシアMG/完全移籍]
ペドロ・ポロ[スポルティングCP/完全移籍]
アリヤネット・ムリッチ[バーンリー/完全移籍]
フェルナンジーニョ[アトレチコ/フリー移籍]
ディエゴ・ローザ[ヴィゼーラ/ローン移籍]
ザック・ステファン[ミドルズブラ/ローン移籍]
ダニエル・アルザニ[未定]
(C)Getty Images【補強評価:S】最強ストライカーが目玉
昨季はリヴァプールとの熾烈な競争を制し、プレミアリーグでは連覇を達成。すでに高い守備力と世界屈指の構成力を誇る中盤だが、今夏にはさらにアップグレード。セルヒオ・アグエロの退団以降、純粋な点取り屋が不在だったチームにアーリング・ハーランドという世界屈指のストライカーが加わった。単独でもゴールを生み出せるタイプで、固い守備網を相手に敷かれることの多いシティにとっては大きな武器となる。アルゼンチンの新鋭フリアン・アルバレスも早々に結果を残しており、サポーターには好印象。また、中盤では退団したフェルナンジーニョの後釜に、人気銘柄であったカルヴィン・フィリップスを補強することに成功した。ただ、後方ではマルク・ククレジャ獲得に動きながら実現に至らなかった点で、わずかにポイントダウンといったところだろうか。
(C)Getty Images【GK・DF評価:S】第2GKを確保
守備陣に目立った補強はなく、GKステファン・オルテガを加えたのみ。ゴールキーパーにおいてエデルソンの絶対的な地位は揺らがないため、オルテガはバックアッパーとなる見込みだ。大きな実績はないものの、ビーレフェルトでは安定したセービングに加え、足元でのビルドアップも得意としただけに、チームスタイルに合った補強となる。一方で、左サイドバックとして準レギュラーであったオレクサンドル・ジンチェンコがアーセナルに新天地を求めた。後釜として、ブライトンのスペイン代表MFマルク・ククレジャが噂に挙がっているが、要求額を支払う意向はなくレースからは撤退したようだ。まさにペップが求めるタイプであり、大きく成長できる逸材だっただけに惜しい。
Getty【MF評価:SS】ベテラン退団の穴を新鋭が確実に埋める
今夏はフェルナンジーニョが退団した一方で、カルヴィン・フィリップスを補強。チーム最古参のベテランの穴を、26歳のイングランド代表MFが埋めた格好だ。昨季に関してフェルナンジーニョはバックアッパーとなっていただけに、リーズ・ユナイテッドで中心的な役割を担ったフィリップスの加入は戦力の上積みとなる。シティのスタイルを考えると即フィットは難しいが、長い目で見ればロドリとポジション争いをしていくことだろう。それ以外ではケヴィン・デ・ブライネやフィル・フォーデンといった主力は引き続きチームの主軸に。また、昨夏から退団の噂が流れるベルナルド・シウバも残留濃厚で、中盤の構成力は依然としてプレミアリーグトップクラスだ。
Getty Images【FW評価:SS】世界が注目する怪物の1年目
前線ではラヒーム・スターリング、ガブリエウ・ジェズスが抜けたものの、待望のストライカーであるアーリング・ハーランドが加入。プレミアリーグで実績のある2人がともにロンドンのライバルクラブへ移籍したのは悔やまれるところだが、怪物加入のワクワク感がその不安を打ち消している。実際、スターリングの穴は昨季不完全燃焼に終わったジャック・グリーリッシュ、ジェズスはハーランドとフリアン・アルバレスで補って余りあると考えれば、戦力は維持できている。何よりハーランドがプレミアリーグ1年目でどれだけの結果を残せるかというのは世界が注目するポイント。これまでのチャンピオンズリーグでの強豪相手のパフォーマンスを見れば、当然ファンとしては開幕から爆発を期待するが、プレミアリーグの高いインテンシティに適応できるは見ものだ。
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