『Goal』では、現時点でのビッグクラブの補強と戦力評価を実施(プレミアリーグの移籍市場は9月1日まで)。第6回は、先日のコミュニティ・シールドでリーグ王者のマン・Cを破り、プレミア開幕へ弾みをつけたリヴァプール。今季はユルゲン・クロップ監督体制の8シーズン目で、3季ぶりの王者返り咲きを狙う。※文中の評価はB~SSの4段階
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(C)Getty Images今夏の主な移籍
【IN】
ダルウィン・ヌニェス[ベンフィカ/完全移籍]
ファビオ・カルヴァーリョ[フラム/完全移籍]
カルヴィン・ラムゼイ[アバディーン/完全移籍]
【OUT】
サディオ・マネ[バイエルン/完全移籍]
ネコ・ウィリアムズ[ノッティンガム・フォレスト/完全移籍]
南野拓実[モナコ/完全移籍]
ディヴォック・オリギ[ミラン/フリー移籍]
(C)Getty Images【補強評価:A】マネ、ネコ、南野らの売却資金をヌニェスに投入
今夏の最大のトピックは、過去6シーズンにわたってコンスタントな活躍を見せてきた主力のサディオ・マネが、新たな挑戦を決断してバイエルンに移籍したことだ。冬に加入したルイス・ディアスが驚異的な適応力を見せてはいるが、マネの退団はチームにとって間違いなく打撃。23歳のウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスは昨季にベンフィカでの公式戦41試合で34ゴールを挙げており、プレシーズンでもその得点感覚を示しているフィニッシャーだが、マネ、ネコ・ウィリアムズ、南野らの売却総額とほぼ同等の7500万ユーロもの大金を要した。そのほか、ディヴォック・オリギが去った一方で、有望株のファビオ・カルバーリョ、昨季スコットランドサッカー記者協会の年間最優秀若手選手賞を受賞した19歳DFカルヴィン・ラムゼイを引き入れている。
(C)Getty Images【GK・DF評価:SS】プレミアリーグ最強の最終ライン
メインスカッドは相変わらず強力だ。セレソンの守護神でもあるアリソンがゴールマウスを守り、右サイドバックのトレント・アレクサンダー=アーノルド、センターバックのフィルジル・ファン・ダイク、左サイドバックのアンドリュー・ロバートソンはそれぞれのポジションで世界最高クラス。ファン・ダイクの相棒に関しても、ベテランで空中戦に強いジョエル・マティップに加え、イブラヒマ・コナテも昨年の加入から順調にチームにフィットしてきている。開幕前にコスタス・ツィミカスら複数負傷者が出ていることは層の面でやや懸念も、特にレギュラー勢は他の追随を許さないスペシャルな陣容だ。
(C)Getty Images【MF評価:S】補完性抜群のトリオ&選手層も十分
昨シーズンはファビーニョが本職のアンカーに戻ったことで、ソリッドな中盤を取り戻した。そして何といっても、チアゴが熟練のテクニックでリズムを生み出せる欠かせない存在に。主将でチームの精神的支柱でもあるジョーダン・ヘンダーソンと合わせたトライアングルはリーグ屈指だ。ナビ・ケイタ、ハーヴェイ・エリオット、カーティス・ジョーンズも控える中で、卓越した足下の技術と意外性を持ち合わせる新鋭のファビオ・カルバーリョはウイングでもプレー可能。1年目から存在感を示すことができれば、選手層はさらに厚いものになる。
(C)Getty Images【FW評価:SS】マネ退団も多彩なアタッカー陣
抜群の勝負強さを発揮していたマネが去ったものの、ルイス・ディアスが早々にフィットし、ウイングだけでなくセンターフォワードとしても質が高いディオゴ・ジョタも一貫性あるパフォーマンスを見せている。30歳となったモハメド・サラーも昨季公式戦51試合で31ゴール16アシストをマークしたように、いまだ衰えはなし。仮に、ヌニェスが1年目のプレミアリーグ適応に苦しんだとしても、ジョタやロベルト・フィルミーノを起用できる手がある点は非常に大きい。リーグ最強レベルのアタッカー陣という評価に変わりない。
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