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AFC女子アジアカップ2022|日本のWEリーグなど、出場国のサッカー事情を知る

今回で20周年を迎えるAFC女子アジアカップがインドで開催され、アジア大陸から12の国が参戦する。インドが開催国となるのは1979年以来2度目となる。

この大会は、オーストラリアとニュージーランドで2023年に行われるFIFA女子ワールドカップの予選を兼ねている。5チームが本大会出場権を獲得し、2チームは大陸間プレーオフに回ることになる。

ホスト国のインド以外にこの大会に参加する国は、日本、オーストラリア、中国、チャイニーズ・タイペイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、韓国、イラン、フィリピン、タイの11カ国だ。

この大会は1月20日から2月6日まで、ムンバイ、ナビ・ムンバイ、プネーの3つの街で行われる。

本記事では、出場国の女子リーグ事情を詳しく解説する。

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  • イラン

    イランの女子サッカー1部リーグは、今から15年前の2007年に設立された。バムを本拠地とするカトゥーンFCがリーグ史上最も成功を収めたチームであり、これまで7度のタイトルを獲得している。

    昨シーズン(2020-21シーズン)のリーグには11のクラブが参加した。クラブは2つのグループに分けられ(片方は5クラブ、もう片方は6クラブ)、2レグの総当たり戦で争われる。

    グループステージの成績によって各グループから2チームが最終ラウンドに進出し、4クラブが2レグの総当り戦を行う。昨シーズンはシャールダリ・シールジャンがタイトルを獲得した。

    2021-22シーズンは2021年11月13日に開幕し、計12チームが参戦している。

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  • フィリピン

    PFF女子サッカーリーグは2016年にスタートしたフィリピンの女子サッカー1部リーグだ。短い歴史の中でデ・ラ・サル・ユニバーシティが最もリーグ優勝の多いクラブであり、これまで3度のタイトルを獲得している。

    最後に行われたリーグ戦は2019年。10のクラブが参加し2レグの総当たり戦を行った。デ・ラ・サル・ユニバーシティが18試合で勝ち点45を獲得し、新記録となる3度目のタイトルを獲得した。

    2020年は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックに伴いリーグが開催されなかった。2021年に開催する計画があったが、政府の承認が得られていない。

  • 韓国

    韓国女子サッカー1部リーグは、WKリーグという名称だ。WKリーグは2009年に設立され、8チームが参加している。参加クラブは1シーズンに3度ずつ対戦し(クラブは年間21試合を行う)、勝ち点の最も高いクラブが優勝となる。

    仁川現代製鉄レッドエンジェルズが昨シーズンの王者であり、これまで8度と最多優勝を誇る。2013年から21年まで、仁川現代が全てのリーグタイトルを独占している。

    2021シーズンのWKリーグは4月26日から11月5日までの期間で行われた。仁川現代が21試合で勝ち点52を獲得し、8シーズン連続優勝を果たした。

  • インドネシア

    インドネシアのサッカーリーグは2019年に設立されたリーガ1プトリ。10チームが参加した初年度はペルシブ・プトリがリーグ戦を制した。

    まず2つのグループに分かれて試合を行い、4クラブがノックアウトステージに出場する形式だ。COVID-19のパンデミックに伴い、2019年以降はリーグ戦が行われていない。

  • ベトナム

    ベトナム女子サッカー選手権は1998年に設立されたベトナムの女子サッカー1部リーグ。ホーチミン・シティI FC女子がリーグ史上最も成功を収めているクラブであり、これまで9度の優勝を誇っている。

    また、このクラブはディフェンディングチャンピオンでもある。リーグには8クラブが参加し、2レグの総当たり戦を行う。

    最後に行われたリーグ戦は2020年。9月22日から12月13日までの期間で行われた。

  • チャイニーズ・タイペイ

    台湾ムーランフットボールリーグは2014年に設立されたチャイニーズ・タイペイの女子サッカー1部リーグだ。花蓮がこれまで最も成功したクラブで、リーグ最多となる4度の優勝を収めている。

    また、花蓮は前回王者でもある。リーグには6クラブが参加しており、各チームと3度対戦する。

    台湾ムーランフットボールリーグが最後に開催されたのは2020年。4月11日から11月7日の期間で開催された。

  • 中国

    中国女子サッカー超級リーグは中国女子サッカー1部リーグの名称だ。1997年に設立され、2011年から2014年までは中国女子サッカー全国リーグという名称であった。

    このリーグには10のチームが参加しており、リーグ戦で1度ずつ対戦する。リーグステージが終わると、上位5チームがチャンピオンシップに進出し、各チームと1度ずつ対戦する。同様に下位5チームも1度ずつ対戦し、再開のクラブが中国女子サッカーリーグと呼ばれる2部リーグに降格する。

    2020年に開催された最後のシーズンでは、武漢江漢大学がリーグ優勝を飾った。この2つのリーグ以外にも、16のクラブが中国女子サッカー版FAカップというべき国内トーナメントに参加している。

  • オーストラリア

    2008年に設立されたAリーグ・ウィメンがオーストラリア女子サッカーの1部リーグだ。メルボルン・シティFCが過去4度タイトルを獲得しており、国内最多となっている。

    最後に行われたリーグ戦は2020-21シーズンであり、9チームが参加し各クラブが12試合を行った。リーグ戦後に4チームがファイナルシリーズに進出し、トーナメントを行った。

  • インド

    インド女子リーグ(IWL)は2016年に結成され、これまで4シーズンに渡って行われた。ゴクラム・ケララFCが2019-20シーズンに初めてタイトルを獲得した、現王者だ。

    設立初年度のシーズンに参加したのは6クラブであったが、最新の2020シーズンには12クラブが参戦した。12クラブが2つに分かれ、6クラブごとのグループを形成する。グループごとに総当り戦を行った後、各グループから上位2チームがノックアウトステージに進出する。

    COVID-19のパンデミックに伴い、2020年以降IWLは開催されていない。

  • タイ

    タイ国内には2つのディビジョンがあり、その頂点にあるのがタイ女子リーグだ。2009年に設立されて以降、国内1部リーグとして機能している。リーグに参加しているクラブは年度によって異なり、8から11クラブの間となっている。

    2020-21シーズンは8チームがリーグに参戦した。リーグは2段階に分かれており、まず参加チームが総当りで1試合ずつ行った後、トップ4チームが総当り戦を行いリーグ王者を決める。下位4チームも同様に総当たり戦を行い、最下位のチームはタイ女子リーグ2部に降格する。

    昨シーズンはCOVID-19のパンデミックに伴い何度も中断を余儀なくされた。現在、シーズン終了まで1試合を残すのみとなっている。

  • ミャンマー

    ミャンマー女子サッカー1部リーグは女子リーグと呼ばれており、2016年に設立された。ミャワディFCがこれまで最も成功したクラブであり、最多となる2度の優勝を誇っている。

    2018年に行われた最新のリーグ戦の優勝クラブはISPE FCだ。2018-19シーズンのリーグ戦には8クラブが参加し、各チーム2度戦う総当り戦を行った。

  • 日本

    WEリーグが日本の女子サッカー1部リーグだ。合わせて3部のリーグに分かれており、2部リーグはなでしこリーグ1部、3部リーグはなでしこリーグ2部と呼ばれる。

    現在行われている2021-22シーズンがWEリーグの開催初年度だ。リーグは2021年9月12日にスタートし、2022年5月21日に終了する。11クラブがリーグに参加しており、総当たりで各チーム2度ずつ対戦を行う。

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