2022年1月下旬から2月にかけて、男子・女子日本代表はともに「W杯の切符を懸けた」戦いが待ち構えている。
男子は、カタールワールドカップアジア最終予選の中国戦とサウジアラビア戦(27日、2月1日・埼玉スタジアム)。そして、女子は20日から2023年女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会予選を兼ねたAFC女子アジアカップインド大会に臨む。
■よく見る男子サッカー。対戦してみたいのは...
東京五輪に続いてなでしこジャパンのサイドバックを任されるのが、日テレ・東京ヴェルディベレーザの清水梨紗だ。昨年のWEリーグスタートに伴いプロサッカー選手となった。
「WEリーグが発足したから、なでしこの(勝利)につながった。そう感じてもらえるようなプレーをしないといけないとすごく思っています。やっぱりWEリーグを盛り上げるためにも、なでしこジャパンの結果はすごく大事なことだと思うんです」
プロとしてプレーする。それは日本のサッカーにおいて男子が先行していて、清水も男子の試合を見ることで、選手としての刺激を受けているようだ。
「男子日本代表の試合やJリーグの試合はよく見ます。J2とJ1のハイライトは毎週必ず見ているんです。特に、東京ヴェルディだけではなくて、川崎フロンターレも。フロンターレは私の家から最も近いクラブなのと、見ていて楽しいサッカーなので、参考になる部分が多いんです」
「(男子の選手で)こういう選手になりたいっていうのはレベルが高すぎて、自分はあんまり思えないんですよ。でも、プレーの一つひとつは『あ、今のプレー、ちょっと自分と似てるな』とか『このプレーはやっぱり男子だからこそできるんだな』とかは考えます。『これは自分でもちょっと置き換えればできそうだな』、そういうふうに見ることが多いです」
そんな清水が個人的に対戦したい選手は?
「三笘 (薫)選手」
「絶対、1対1でチンチンにされるのわかってるんですけど(笑)、ボディーフェイントだったり緩急だったりっていうのがどのぐらいなのかは体験してみたい。でも、抜かれちゃうと思います。スルスル抜かれて、もう一回お願いします、の繰り返しだと思う」と笑顔をみせた。
■刺激を受けた酒井(宏)の言葉
また、選手としてのメンタリティの部分で刺激を受けた選手もいる。
「東京五輪でも男子のサッカーをかなり見ました。その中ではやはり酒井(宏樹)選手を意識して見ていました。(自分と同じ)右サイドバックで、安定したプレーでずっと出場し続けていて。対人の強さは本当にピカイチだなって思って」
「酒井選手自身が『オーバーエイジとして一回でも抜かれちゃいけない』と言っているのを聞きました。その意識を持って、言うだけではなく試合でもほぼ抜かれずにプレーをしていました。『やっぱりすごいな』と刺激を受けました」
そんな清水は今回のインタビューでも「自分のところではやられない」とはっきり宣言している。
「私が男子選手に負けたくないと思うのは、ポジショニング。90分間通して攻撃でも守備でも自分の立ち位置をいろいろ考えながらやっています。なかなか伝わりづらいとは思うんですけど、分かる人にはちょっとでも分かってほしいなって(笑)」
男子と女子のサッカーではもちろん、プレーのスピードやパワーは違う。しかし、サッカーに向き合う姿勢や、刺激されるポイントは変わらない。この冬、日本代表の男子と女子がW杯への切符を懸けた戦いに挑む。まずは女子から。女子アジアカップグループリーグ初戦は、21日、相手はミャンマーとなる。