このページにはアフィリエイト リンクが含まれています。提供されたリンクを通じて購入すると、手数料が発生する場合があります。
ao_tanaka_16_9_1(C)Getty Images

プレミアリーグで楽しみの1つは“対三笘薫”… 田中碧「人生、最初で最後かも。面白いだろうな」 /独占インタビュー第4回

プレミアリーグを全試合独占配信

U-NEXT

プレミアリーグ2025-26はU-NEXTで全試合独占ライブ配信!

「U-NEXTサッカーパック」への登録が必要

特設ページから31日間無料トライアルに登録すると初月がお得に!

U-NEXTサッカーパック

無料体験登録でパックがお得

特設ページはコチラ

リーズ入りした昨季がイングランド初挑戦ながら、レギュラーとしてチームをチャンピオンシップ優勝に導き、プレミアリーグの舞台にたどり着いた田中碧。プレミアリーグデビューとなった8月18日のエヴァートン戦では右インサイドハーフで先発すると、猛チャージで決勝点となったPK奪取に絡むなどで躍動し、1-0の白星スタートに貢献した。

26歳の日本代表MFはその後に負傷離脱もあったが、エヴァートン戦後のファン投票でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝くなど、プレミアリーグに戦いの場を移した今季もさっそくインパクトを残している。そんな田中の目標や抱負、そして楽しみにすることとは。イングランドトップリーグでのシーズンを前に語ってもらった。

聞き手=林遼平 構成=玉田裕太(GOAL編集部)

▶︎第1回:「楽しみだけど、ちょっと恐怖も」…田中碧、いざプレミアリーグの舞台へ。「ここでできればどこでもできる」

▶︎第2回:安堵と同時に「次はプレミアか」…田中碧が回想するチャンピオンシップ優勝&プレミアリーグ復帰のリーズ1年目

▶︎第3回:「ステップアップする選手も多いし、仮に上がれなくても…」 田中碧が感じたイングランド2部の魅力とは?

  • 大事にしたい「自分のフィーリング」

    ――今季のプレミアリーグで数字的な目標はありますか?

     やはり5点は決めたいです。アシストは正直、自分が横パスして(味方が)ミドルを決めた場合もアシストになったりするので、数字としてあるに越したことないのですが、そこまで気にはしていないです。それと怪我をしないというのも含めて、シーズンを通して30試合は出たいですね。

     どのチームもベンチにいる選手を含めてレベルが高いし、たぶん38試合すべてスタメンで出る選手なんて限られていると思います。もちろん全試合に出られたら最高ですけど、多くても25試合くらいのスタメンだと思うので、それぐらいは出たいです。

     現時点のチームのなかで「自分は出なければいけない選手」という自信はあるので、あとはピッチでやるだけという感覚です。ピッチで自分のパフォーマンスを出すのと、チームが勝てれば試合は出られるだろうと思うので、そこにフォーカスすればいいと思います。

     あとは本当に自分のフィーリングを大事にしたい。自分がどれだけ90分のなかでゲームに関われたか。そういったところが重要だと思います。

    ――数字よりも感覚的なものが大事ということでしょうか?

     ピッチ上で感じることのほうがすごく重要だと思っています。それこそボールを相手に持たれる試合が増えれば、そもそものプレーの回数自体が少なくなってしまいます。限られた1回でビッグチャンスを作るというタイプの選手でもないので、自分がボールを持ったときにどれだけの選択肢を持ってちゃんと冷静にプレーができているか。そういうところを大事にしないといけない。そこでできることを増やしていけばいいかなと。

    ――「できることを増やしていく」という点で、プレミアリーグを戦うからこそ自分のなかで変えよう思っている部分はありますか?

     守備における局面の回数をすごく増やしたいとは考えています。1対1の状況で(ボールを)奪いに行く回数ですね。たくさんやられてもいいし、取れたらベストですけど、その回数はすごく増やしたいと思います。

     奪いに行く回数やアタックしに行く回数。いわゆる”寄せている”ではなく、中盤の真ん中で潰しに行く回数を守備において増やしたいと思っています。

  • 広告
  • ao_tanaka_16_9_2(C)Ryohei Hayashi

    三笘薫でもプレミアリーグでの得点が「大変」?

    ――攻撃の部分ではないのは意外でした。

     正直、1個前のポジションをやっているときは、スタイル的に険しいところでプレーをしなければいけない瞬間が少なくて、あまりボールを奪われる気がしないんです。6番でプレーしているときは自分が受けることで前にボールが行くという展開だったので、受けよう、ターンしようと考えたけど、8番のポジションになると来ない。

     そうなると、落ちる回数が結局増えてきますけど、その場合は自分がプレッシャーを受けながらボールに触る回数は多くないだろうなという感覚があります。だから、自分が新しい役割を任されているなかでの攻撃課題はまだ見えてきていません。そこはやってみないとわからないところが多いですね。

    ――プレミアリーグが始まってから自分のなかで見つけながら解決していくということでしょうか?

     大前提に自分がボールに関わる回数が多ければ多いほど、リーズは持つことができるし、チャンスを作れると思っています。そのためには自分がボールを触りに行く局面もそうだし、自分がいいところに立ち続けて関与する回数を増やさないといけないです。

     もちろん、プレミアリーグを戦うということで、今までやってきたことができるかというとそうではなくなる可能性もあります。そういうなかでも、攻撃面では自分がプレーに関与する回数を増やさないといけないし、自分がミスなくチームにリズムを与えることが大事かなと思います。

    ――シュートを狙う場面も増えそうですね。

     プレシーズンマッチで思ったのはペナルティエリアの周りでボールを持ったときに、なかなかチームとして中に入って行けないということ。大きなクロスはあるけど、中で誰かがツータッチで触るような場面が少ないです。そうなると、自分がペナの周りでボールを持ったときに「僕がここからシュートを決めないと大変だな」というのをすごく感じています。

     そこは1つ自分のなかで大きな課題と言いますか、そこから沈められたら楽になるだろうなと。その位置でボールを持つ回数が去年に比べて絶対に多くなるので、やはりミドルを決めるというのは1個大事になると思います。(三笘)薫さんも「プレミアで点を取るのがどれだけ大変か」と言っていました。GKのクオリティで言っても、レベルが1段階変わると思っています。

     プレシーズンでマンチェスター・ユナイテッドとやって思ったのは、セットプレーやゴラッソじゃないと点が取れないと。プレミアはとんでもないミドルやドンピシャのクロスからゴラッソのイメージが強いけど、それぐらい得点を奪うのは難しいです。ちゃんとゴールの前に1つの技術が何かしら詰まっていると思います。だから、やはり点を取るのは相当、大変だろうなと思っています。

  • 遠藤航と対峙したら「どうなるんだろう」

    ――プレミアリーグで対戦したいチームや選手はいますか?

     (対戦したい選手は)やっぱり薫さん。人生、最初で最後かもしれない。今まで同じチームでしかプレーしたことがないですからね。そうなったら、やたら右サイドに行くんだろうな。でも、薫さんはそれをわかって僕が行ったら、仕掛けないでパスをすると思います。薫さんはムキにならないから。それで1対1となった瞬間だけ仕掛けてくる。もう、そのへんはわかります(笑)。面白いだろうな。

     トッテナムの(高井)幸大次第ですけど、最初の日本人対決が薫さんになる可能性がありますよね。薫さんは小学校から知っていますけど、そこまで一緒にサッカーをやっている人もあまりいないし、そんな人とまさかプレミアで試合することになるかもしれないというのは本当にワクワクします。

     あと(遠藤)航くんと対戦するのも楽しみです。リヴァプールで航くんがどれだけすごいのか、どれだけ圧があるのかというのを味わいたいですね。やはり代表の練習でしかやったことないので、敵として戦うとどうなるんだろうというのが気になります。それも楽しみです。

  • ao_tanaka_16_9_3(C)Getty Images

    実感するプレミアリーグの“魔力”

    ――プレミアリーグでの戦いが楽しみです。

     冨安(健洋)選手もプレミアは選ばれた者しか来れない、行きたくても行けないリーグだと言っていました。プレミアは1回声がかかって行かなかったら二度と声がかからないし、声がかかるのも限られた人だけ、だと。選べないリーグだと。その通りだと思います。

     もともとはプレミアでやりたいと思っていたわけではないけれど、リーズに来て、プレミアが本当にトップのリーグだと知りました。プレミアがどれだけ世界中から見られていて、どれだけ価値のあるリーグなのかというのをメディアも含めて感じます。

     そういうリーグだからこそ選手も来るし、注目度もあります。どのチームにも各ポジションに代表クラスがいるわけで、このリーグだけに100人以上の代表選手がいるわけです。そう考えると、やるしかないと思います。

    ――この1年を戦い抜ければW杯に向けても自信になりそうですね。

     38試合もチャンピオンズリーグのような試合ができますからね。しかも、ノックアウトステージみたいな試合です。冨安もチャンピオンズリーグより毎試合あるプレミアのほうが大変だと言っていました。

     それを体感できるから、全世界の選手がプレミアに行きたいと思っているわけなので、ここから何年もプレミアでやるためにもまず残留したい。圧倒的に世界一のリーグだと感じています。

     そういうリーグだからこそチャレンジ精神を持って戦っていきたいです。