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ドリブルへの圧倒的なこだわり。サン=マクシマン「敵をかわすのは誰もができることじゃない」/独占インタビュー#3

プレミアリーグ屈指のドリブラーとして台頭してきたニューカッスルのFWアラン・サン=マクシマン。そのドリブルのルーツについて「生まれつきかな」と話す。

さらに、ピッチを離れても話題に事欠かないのがサン=マクシマン。以前からメディアの間では、IQやヘアスタイルなどでも注目を集めてきた。

『GOAL』の独占インタビュー第1弾ではこれまでのキャリアやニューカッスルでの日々、第2弾では目標とするフランス代表、そして選手としての究極の夢について話してきた。今回の第3弾では、得意とするドリブルからピッチ外のことについても語る。

■ドリブルへの考え方

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――スター選手たちには他の選手にはない独自の技というものがあります。アラン・サン=マクシマン、あなたは素晴らしいドリブラーです。あの技はどうやって身につけたのですか?

生まれつきかな。小さい頃から5人で家の中でフットサルをやって、いろんな家具をよけてドリブルをしていた。どこに行くにもボールと一緒で、いつもドリブルをしていた。ロビーニョやロナウジーニョのようなブラジルの選手が大好きだった。フランスにも(ジネディーヌ)ジダンのようなすごい選手がいた。彼らに触発されてドリブルばかりしていた。

4歳でサッカーを始めて、10年から15年、クロスを練習して、右足や左足でプレーする練習をすれば、どうしたってうまくなって、ボールを扱えるようになる。だけど、ドリブルで敵をうまくかわせるようになるのは、誰もができることじゃない。それができるのは、フランス代表ではジダンひとり。50人にひとりだ。あれをするのはとても難しい。難しいことに出くわすたびに、僕はチャレンジするんだ。

――自分の技についてプロフィールに書くとしたら…?

間違いないのは、選手はリスクを取るのが好きだということ。僕もリスクは好物だ。僕は、自分のことよりも仲間のことをよく考える選手だ。実際、ドリブルはとても個人的な技だと多くの人に思われているけれど、僕のスタッツを見れば、僕が仲間のためにめちゃくちゃ動いていることがわかる。重要なパスや決定的なパスをめちゃくちゃ出している。つまり、僕がしていることはすべて、仲間のためにスペースを生みだそうとするもので、最高のパスを仲間に出すために最適なポジションを取ろうとするものなんだ。パスをするときもあるし、しないときもある。みんな、実際には起きてもいない瞬間、僕がボールを奪われた瞬間を取り上げようとする。だけど、僕のチームメイトや本当にサッカーがわかっている人は、僕が自分のことより仲間のことを考えていることをよくわかっている。僕は読むのがとても難しい選手でもあるんだ。ドリブルができるから、左右どちらの足からパスをするか見極めるのがとても難しい。右足でも左足でもうまくドリブルできるんだ。僕は試合の展開を読むのもとてもうまいよ。

――あなたのIQは145で、その頭脳があなたの技術をさらにすごいものにしています。他の人より優れていることをどう感じていますか?

正直言うと、僕は自分を普通の人間だと思っている。日常生活でも、何かを選択しようとするときでも、仕事のことでも、引退後の準備していることも、僕がやっていることすべて、これから切り開こうとしているすべて、すでにやりはじめたことのすべてなんだ。僕はそのおかげでピッチの上では、物事をとても速く判断できるけど、1カ月で他の人より優秀な人間になれるわけじゃない。

■「丸刈りでヘアバンドをするのはイケてない」

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――ピッチ外でのあなたの行動について言えば、あなたは独自のボードゲームを作りましたね?

そう。ヘリオスはただのボードゲームで、結局、それだけのことだ。NFT計画というのがあって、アプリがあってね…。

――ボードゲームを作るには才能が必要ですね?

そのとおり、これはいい例だよ。そのおかげで僕はゲームを作れたんだから。ボードゲームのルールを全部決めて、付随して考えられることすべてを考えて、みんなに気に入ってもらえそうなゲーム、他のとは違うゲームを作った。これをやり遂げるのにたくさん時間を使ったし、IQが高いおかげで目標にたどりつくことができた。僕はもともとボードゲームが特別に好きだったわけじゃない。僕に独自のゲームを作ってほしいと言ったのは、特に僕の子供たちなんだ。結局、僕が最終的に成功したことすべてを見れば、みんながそれで遊んでいて、僕が想像した以上に、世界中で大会が開かれていると知って、とても誇らしいよ。

――あなたはファッションもとても独特です。ドレッドヘアにヘアバンド。サッカーのスターには目立つことも重要ですか?

特に目立とうとしているわけじゃないよ。たとえばヘアバンドは、僕は昔から「ベスト・キッド」というドラマや、テニスの選手、マンガが好きで、マンガの世界では、ヘアバンドをしたミステリアスな人物がたくさん出てくる。テニス界では(ラファエル)ナダルとか(ロジャー)フェデラーがヘアバンドをしている。そもそも、丸刈りでヘアバンドをするのはイケてない。だから、ヘアバンドが似合うくらい髪の毛がたくさんありたいと思っている。

――あなたはお兄さんを代理人にして、家族と一緒に物事を決めるようにしています。あなたにとって家族は大事ですか?

家族は僕にすべてを与えてくれる。いつも僕と一緒にいてくれる。サッカー界にいる人たちはお金の話とプレーの話しかいないけれど、家族は僕がサッカー選手になる前から、金を稼ぐようになる前から、僕を愛してくれている。だから何よりも家族が大事なんだ。僕が平凡な選手だったら、誰も僕に話しかけもしなかっただろうし、誰も僕に興味を持たなかっただろう。

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