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「トップレベルになるのに偉大な選手と同じチームになる必要はない」サン=マクシマンが語る大きな夢/独占インタビュー#2

プレミアリーグ屈指のドリブラーとして知られるアラン・サン=マクシマン。

だが、まだ大きな実績はなく、フランスA代表への招集もない。ニューカッスルという中堅クラブに所属していることがその一因にもなっているかもしれない。しかし、本人は「選手としてバロンドールを獲得したりするレベルになるのに、トップクラブに入るとか偉大な選手たちと同じチームになることを待つ必要はない」と力強く話す。

『GOAL』の独占インタビュー第1弾ではこれまでのキャリアやニューカッスルでの日々について語ったもらった。そして、今回の第2弾では目標とするフランス代表、そして選手としての究極の夢について話す。

■レ・ブルーへの道

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――あなたはフランスの各世代の代表にすべて選ばれてきました。今後、レ・ブルーのユニフォームを着るために、アラン・サン=マクシマンに必要なものは何だと思いますか?

僕がまだフル代表に呼ばれていないのは、足りないものがたくさんあるからなのは間違いない。フランス代表がどれほどのチームか、みんな知っている。とても、とても高いレベルの選手たちが揃っている。(クリストファー)エンクンク(RBライプツィヒ)のような、本当にすごいプレーをチャンピオンズリーグでもクラブでも見せている選手でさえ、代表に呼ばれるまでにはとんでもない時間がかかった。つまり、フランス代表に選ばれるのは、とてもとても難しいことだということだ。

数字的なものがどんなに良くても、いいプレーをしていたとしても、それだけでは足りない。おそらく監督は、新しい選手をどのように代表に組みこめばいいか、どのようにすればフランス代表がよりよいサッカーをする役に立てられるのか、熟考しているんだと思う。だからいつか、僕があらゆる場面で自分の価値を証明できるようになれば、たぶん代表入りのチャンスをつかむことができるだろうと思っている。

――話に出たエンクンクとはU-20で一緒でした。ジョナタン・クラウス(RCランス)とはU-24で一緒になったばかりですね。彼は29歳で初めてデシャン監督の代表に選ばれました。こうしてみると、現在25歳のあなたも今後チャンスがありそうです。

それは僕の努力次第だ。とにかく、僕は努力し続けるだけだよ。よいパフォーマンスをして、クラブの役に立ち続けるしかない。今までも、僕らはとてつもないパフォーマンスをしてきた。今までいろんなことがあって、クラブの買収があって、僕らがニューカッスルのファンに喜んでもらえるプレーができるようになってきたことは、わかってもらえていると思う。だから僕は今、そのことに集中している。シーズンが終わる頃には、結果がついてくるかもしれない。

――フランス代表スタッフやディディエ・デシャン監督と話をするチャンスはありましたか?

正直言って答えはノーで、まだそんなチャンスは来ていない。でも、たびたび僕にフランス代表の話をしてくれる人は大勢いる。なぜ僕が選ばれないんだろうとか、僕のパフォーマンスについて話してくれる人たちはいる。たとえば僕は、プレミアリーグでマン・オブ・ザ・マッチの(フランス人)最多獲得選手だ(5回)。僕が代表に選ばれないのには、きっと理由があって、ただ単に僕は努力を続けるしかないということだろう。

――カタール・ワールドカップのことは頭にありますか?

もちろん、考えないなんてありえないよ。すべてのフランス人にとって、国の代表になって、ワールドカップのような大きな大会でプレーするというのは大きな目標だよ。フランス代表がワールドカップを制覇したとき、とても信じられない思いだった。それに、僕の友達がみな、あそこにいたんだ…。彼らがとても楽しそうで、祖国のためにプレーしているのを見るのは、たとえ自分は選ばれていなくても、本当に強く心を揺さぶられた。彼らがどんな気持ちだったのか、想像もつかない。前にも言ったけど、あの後、人生には常に勝ち取るに値するものがあると思った。いつか代表に選ばれるチャンスをつかめるよう、努力し続けるつもりだ。

■「バロンドール獲得は子ども頃からの夢」

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――1月にあなたは、『タイムズ』紙で、「バロンドール獲得が夢」と語っています。「なんて大それたことを」という人たちも大勢いましたが、あなたとしてはどういう気持ちで言ったのですか?

バロンドールは夢だよ。サッカー選手なら誰もがバロンドール獲得を夢見ると思う。子供の頃からの夢だ。今はまだ、バロンドールなんて遠い夢だってことは分かっている。

――あなたをよく知る監督や選手の多くが、あなたは偉大な選手となるためのすべてを持っていると言っています。あなたは今25歳ですが、まだそれほどの実績をあげていません。サン=マクシマンという選手が、これまでサッカー界に現れた偉大な選手と肩を並べるためには、何が欠けていると思いますか?

サッカーの見方は人によって様々だ。たとえばニューカッスルは素晴らしいチームだけど、ボールを保持できないときがある。それでも面白いことをしようと全力を尽くして、その結果、チームの戦いを難しくしてしまうんだ。でも、嘘はつけない。僕らはバルセロナでもリヴァプールでもないんだ。僕は自分の実力を知っている。自分ができることが何かわかっている。

よくよく見れば、僕の得点の大部分は個人技で記録したものだ。ごっつぁんゴールなんてひとつもないし、ゴールキーパーと1対1で決めてばかりだ。でも、僕と一緒に練習したり、プレーをしたりしたことのある人なら誰でも、僕の本当の実力を知っている。僕がチャンピオンズリーグでプレーしたり、たぶんいつか、バロンドールを獲得したりするレベルになるのに、トップクラブに入るとか偉大な選手たちと同じチームになることを待つ必要はない。僕は、たとえば、キリアン(エンバペ)をモナコで初めて見たときから、彼には才能があって、これまで彼が成し遂げてきたことのすべてをするための能力があることがよくわかっていた。世界最高とまでは言わなくも、最高級の選手になるだろうと思っていたからね。

第3弾へ続く――

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