▶Jリーグ観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
3日に開催する明治安田生命J1リーグ第31節で柏レイソルは、首位・川崎フロンターレとのアウェイ戦に臨む。シーズン当初はタイトル獲得を目標に掲げていた柏だが、リーグ戦30試合を消化して17位に位置。降格圏に沈んでいる。残り4試合、ここから這い上がるために何が必要なのだろうか。
■昨季から見えていた“勝ちきれない兆候”
開幕前、柏の評価は決して低くはなかった。昨季はリーグ4位、天皇杯ベスト4という好成績を残し、チームとしても今季は5年ぶりのタイトル獲得を目標に掲げていた。その目標実現を期して、オフには江坂任、パク・ジョンス、小泉慶などJ1のレギュラークラスを新たに加え、選手層は厚みを増した。
ただし、すでに昨季の終盤戦には“勝ちきれない兆候”は見られていた。終盤7試合は2勝2敗3分と失速傾向に陥り、甲府、大宮、川崎F、そして天皇杯準決勝の横浜FM戦のように、勝ち星を落とす試合終了間際の失点が特に目立っていた。最大の問題は、そういった終盤の失点癖の原因を分析せず、手を施すことなく今シーズンを迎えたことだ。
試合内容は悪くないが、終盤の失点が原因で勝ちきれない。今季はそんな試合がリーグ戦、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を含めて開幕から何度も続いた。第8節・札幌戦(1-2)、第13節・磐田戦(1-2)、第14節・川崎F戦(1-2)では先制したものの、その後追いつかれ、試合終了間際にクロスから失点をするという、まるで判を押したかのような負け方が続いた。そして、川崎F戦で逆転負けを喫した後、クラブは下平隆宏監督を解任する決断を下した。
新指揮官には加藤望ヘッドコーチが就任。しかし、監督交代で状況は改善されるどころか、むしろ悪化の一途をたどる。
2015年に監督を務めた吉田達磨氏、そして下平前監督が目指したのは、柏がアカデミーから一貫する “ポゼッションスタイル”だ。だが、加藤監督はその真逆、“手数をかけない縦に速いサッカー”へ方向を転換させた。
もちろん監督が代われば戦術も変わる。縦に速いスタイルへ切り替えたとしても、そこで明確な戦術を打ち出し、選手に落とし込めれば問題はない。加藤監督の「選手の意思を尊重する」という言葉は、聞こえはいいが裏を返せばピッチ上で選手に与えられた明確な決まりごとがないことを意味し、かえって混乱を招いた。ポゼッションという強みを失い、なおかつ縦に速いサッカーが浸透しない柏は夏場以降、残留争いへ巻き込まれていく。
■ポゼッションが持つ“守備の概念”
©Goal▲川崎F戦の予想フォーメーション
そんな失いかけていた柏の強みを再確認させたのが、湘南とのルヴァンカップ準決勝だ。足首を負傷していた中山雄太が5カ月ぶりに戦列へ戻り、中川寛斗、手塚康平、江坂任と絡んで柏らしいポゼッションを展開した。惜しくもPK戦の末に決勝進出は叶わなかったが、久々に目にした柏らしいサッカーの中で選手は躍動し、このスタイルにこそ残留への鍵が隠されているとさえ感じられた。
今節対戦する川崎Fはポゼッションに関して、リーグ随一の力を持ったチームであることは言うまでもない。そのチームに対して、引いて守るのか、それとも自分たちがボールを握ろうと真っ向勝負を仕掛けるのか。柏の本来の哲学からいえば、選択肢は間違いなく後者になる。
そもそも柏が志向するポゼッションには、自分たちがボールを握ることで相手の攻撃の時間を減らすという“守備の概念”が含まれている。2015年の吉田監督の指揮下では川崎Fにシーズンダブルを達成している。2016年は等々力陸上競技場のアウェイ戦を5-2で打ち勝った。昨季は天皇杯を含めて川崎Fとは3試合を戦ったが1勝1敗1分の五分の成績。柏のポゼッションは川崎Fと相性が悪いわけではない。
今回の対戦において、川崎Fにボールを保持される時間が長くなる可能性は高いが、その攻撃に対して受け身にならず「マイボール時には自分たちがボールを動かして攻め入る」という意識を持ち続け、常に相手の喉元に刃を向けている状態を作ることができれば、伊東純也、オルンガをはじめ、前線には個の能力に長けたタレントを擁するだけに、川崎Fに脅威を与えられるはずだ。
大谷秀和は「Jリーグで勝てないチームはない」と言う。実際に柏は、第29節には強風の影響があったにせよ、2位の広島を敵地で3-0と粉砕した。現在首位に立つ川崎Fを打ち破れれば、残留に向けて勢いはつく。
明確なスタイルを持たないままで残留はできない。これまで長い期間をかけて積み上げてきた強みがあるのだから、それを活かさない手はない。
文=鈴木潤
優勝&残留を占う大一番!川崎Fvs柏を無料配信!
J1第31節の試合日程・放送予定・見どころはこちらから!
▶Jリーグ観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
【DAZN関連記事】
● DAZN(ダゾーン)を使うなら必ず知っておきたい9つのポイント
● DAZN(ダゾーン)に登録・視聴する方法とは?加入・契約の仕方をまとめてみた
● DAZNの番組表は?サッカーの放送予定やスケジュールを紹介
● DAZNでJリーグの放送を視聴する5つのメリットとは?
● 野球、F1、バスケも楽しみたい!DAZN×他スポーツ視聴の“トリセツ”はこちら ※提携サイト:Sporting Newsへ

