オーストラリア代表が、2020年に行われるAFFスズキカップ(東南アジアサッカー選手権)へ出場する可能性が高くなった。1月31日に豪州紙『シドニー・モーニング・ヘラルド』の電子版が伝えている。
06年にアジアサッカー連盟(AFC)へ加入したオーストラリアは、13年8月に東南アジア諸国が在籍するASEANサッカー連盟(AFF)にも参入。スズキカップへの出場権を得ていたが、FIFAランク低位が集まる同大会には参加せず。
豪紙の『シドニー・モーニング・ヘラルド』電子版によると「オーストラリアは競技基準の優越性が認められたため、AFFスズキカップへの参加を許可されていなかった」ようで、オーストラリアは、2年毎に行われる同大会に14年、16年、18年と3大会連続で出場していなかった。
しかし近年、東南アジア諸国の強化に伴い、ベトナムやタイなどがアジアカップでも躍進。一方で世代交代を推し進めるオーストラリアはアジアカップで準々決勝で敗退するなど苦杯をなめる結果に。そのため、同紙は「2020年のトーナメントはサッカルーズ(オーストラリア代表の愛称)がASEAN諸国と試合をする機会になる」と見通しを立てた。
オーストラリアサッカー連盟(FFA)のCEOを務めるデビッド・ギャロップ氏は「我々が強すぎると感じられてきたスズキカップについて、ASEANでの我々との関係は進化しつつある。(ASEANの)国々の多くがプレー強度を増している」と、その差が埋まりつつあることを挙げ、大会参加に向けて本格的な検討に入ったことを明かした。
また、FFAのクリス・ニコウ会長は「私がFFAの会長を務めている間に、アジアへの関与をより重視すると決心している。アジアのチームが世界で成功するためには、AFCが世界をリードする同盟になるというビジョンを達成するために、有意義な役割を果たすことができると思っている。サッカーを大陸全体で一番のスポーツにするためにね」と大きな野望を語っている。
スズキカップ参入のためには「ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、東ティモール、ベトナムの11の他の競合国からの承認を得ることが必要」であるうえ、「Aリーグ日程との重複を調整すること」など、様々な問題をクリアする必要があり、今後のFFAとASEAN諸国の動向が注目されるところだ。
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