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代表には貢献できていない――GK権田修一がアジアカップで確認した現在地と目指す高み

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■受け入れられない自分のミス

準優勝。この結果に、日本の選手たちは誰も満足はしていない。苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる者。呆然と立ち尽くす者。自分たちで招いた結末だが、この突きつけられた現実を受け入れるのに、彼らは苦しんでいた。

決勝戦を前にして、選手たちはある種、自信に満ちていた。その理由は、準決勝のイラン戦。アジアの最強国として知られる相手に対し、3-0の完勝。おそらく、自他ともに事実上の決勝戦として臨んだこの一戦で、選手たちは勝利し、高揚はピークとなっていた。

しかし、ただ一人、納得していない男がいた。

「スッキリしないです。僕以外の選手はパーフェクトな試合だけど、僕はそうは言えない。これではいつか失点につながる」

GK権田修一。イラン戦の完封劇で、ノックアウトステージに入ってからは3試合連続で無失点が続いていた。ところが、そのイラン戦、さらには準々決勝のベトナム戦と、自らのパスミスがあわや失点につながる場面を作り出してしまった。

二つのピンチを、自らのグッドセーブで防いでいた。

「引きずらない。それが仕事ですから。でも僕は、パーフェクトな試合をしたい」

止めるのは、最低限。それ以上に、自分のミスが受け入れられない。誰よりも愚直に、真面目にGKの本質を追求しようとする。権田らしい真っ直ぐな感情だった。

■突然止まったサッカー人生

その真っ直ぐさは、これまで彼を大きく成長させ、そして時に自らを傷つけてしまうこともあった。権田は約3年前、オーバートレーニング症候群を経験している。プレーをする時間、自分磨きを追い求めるサッカー人生が、突然止まってしまったのだった。

妥協は許せない。「それはもう、僕はこういう性格だから、大きく変えることはできない」。かつてこぼしていた一言が蘇る。

一時は真剣にサッカーを続けるか否か、迷った。そこまで苦しんだGKが、また少しずつ道を歩み、上り、ついには日本代表の舞台に帰ってきた。優勝した2011年大会、さらには2014年のブラジルW杯は控えだった。今回、初めて日本の正GKとして、権田はゴールマウスに立っていた。

今大会中、一度も自分のプレーには満足したことはなかったという。ただ、彼には多くの選手が味わっていない辛苦の過去がある。それを乗り越えた上で、今自分が存在するこの舞台。日本代表としてアジアの頂点を戦う集団に身を置くことに、素直な感情が溢れ出た。

「かつてのことを考えると、代表に戻って、アジアカップを戦うなんて思い描けなかった。ここに立っていることすら、想像できなかった。プレッシャーがある。これって、とても幸せなことなんだと感じる」

「だから、あの頃の自分を考えたら、正直な気持ち、結構自分自身も今にびっくりしているところもあるんですよ。ここまで来たんだ、という思いは正直ある。やっぱり代表はJリーグの試合とは違うと思うし、プレッシャーに耐えられる、耐えられないではなく、感じられる幸せを僕は噛み締めています」

戦いにだけ意識を傾ける。勝利に心血を注ぐ。そんな日々の中で、権田が一瞬だけ見せた、自分で自分を受け入れることができた感情だった。

■3点取られたら勝つのは難しい

2019-02-02-japan-gonda©Getty Images

決勝のカタール戦。日本は3失点を喫し、相手に完敗した。

「勝てない相手ではなかった。残念な結果です」。この大会、常に取材エリアでは厳しい言葉が続いていた。最後も、権田は自分と集団に甘えのない考えを述べていく。

「ゴールの枠に飛んだシュートは止めないと勝てない。シンプルな話、それがすべてだと思います。3点取られたら勝つのは難しい。それ以上もそれ以下もないです」

GKとして役割を果たせなかった。そう自分に厳格に追求する。「性格は簡単には変えられないですよ」。あの言葉がまたもや思い出される。あらためて愚直さこそが、権田の人間性だ。

敗北に対する自己否定の思いだけが高まっているのではない。いたって冷静。それはこの大会を通して権田が貫いてきた姿勢でもあった。最後の最後まで、彼はブレない。

「現時点で、自分が代表でどれぐらい貢献できるかという立ち位置は明確になった。やっぱり貢献はなかなかできていないというのが、今大会を通しての総括です。僕がここで結果を残せるGKになるために、ここから挑戦するわけです」

挑戦――。大会終盤に、ポルトガルのポルティモネンセへの移籍が決まった。今大会、日本の先発メンバーは権田以外、すべて海外組の選手たちだった。権田は「僕はJリーグを代表して戦う」と話していたが、心の奥で満を持して挑む高みの舞台に、気持ちを寄せていた。

2012年のロンドン五輪でともに守備陣を形成した吉田麻也と酒井宏樹。さらにはかつてFC東京でプレーした長友佑都。彼らと久しぶりに戦い、「やっぱりすげえ!と毎試合思った。本当にヨーロッパでみんな成長したというか、タフになっている。こんなに頼もしい選手たち。自分もそこに行かないといけないと刺激された」と素直に感化された。

現在地がはっきりとわかったアジアカップ。それは権田が、再びトップレベルのGKへと上り詰めようとする真剣勝負の日々がまた始まることをも意味する。

「これから自分がどこのステージでサッカーをしたいかというのを、考えてやらなきゃいけないと思います」

キーパーグローブを外す。サッカーを辞めようとした自分はもういない。

順風ではなかった大会。最後に悔しい思いをしたアジアカップ。そこに、真剣に高みを目指し始めた権田修一がいた。

文=西川結城

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