23日にレアル・マドリーのソシオ(クラブ会員)総会が行われ、本拠地サンティアゴ・ベルナベウの全面改装費として、5億7500万ユーロ(約764億円)の債務を抱えることが承認された。
マドリーはアブダビ首長国が全額出資する投資会社IPICにベルナベウのネーミングライツを譲渡することで、全面改装費の資金調達を目指した。が、ホテル併設をマドリー上位裁判所から禁じられたタイミングで、IPICがプロジェトから撤退(マドリーは契約違反を訴え、パリで係争中)。これによりマドリーは債務を抱えて全面改装に着手する方針を立てた。
マドリーのクラブ規約においては、予算の15~20%以上の債務を抱える場合に、総会でソシオの代表者たちの3分の2から同意を得なければならない。そして23日に行われた総会での投票結果は賛成1017票、反対57票、白紙23票となり、債務を負うことが承認されている。
5億7500万ユーロの債務の返済期間は35年。1シーズンあたりの返済額は2500万ユーロ(約33億円)となるが、マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長は総会で、それがクラブ収入の4%足らずの額であることを強調した。同会長はまた、全面改装後のベルナベウでは、1シーズンにつき1億5000万ユーロ(約200億円)の収入を見込んでいることも説明している。
全面改装は来夏に着工となり、2022年に完了する予定。倫理上の観点から、ペレス会長の建設会社ACSは工事に参加しない。なおマドリーの2017−18シーズンの総収入は、前シーズン比11.3%増の7億5090万ユーロ(約997億円)で、純利益は45.9%増の3120万ユーロ(約41億円)となっている。
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