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■森保ジャパンの真価を問われる一戦
「自分たち新しい代表にどれくらいの価値があるのか。本当に真価が問われる一戦になると思います」
国際Aマッチ115試合目を迎える長友佑都(ガラタサライ)が今大会に入って最大級の闘志をむき出しにしたように、28日のアジアカップ準決勝・イラン戦は、森保一監督率いる新生ジャパンにとって最大の関門だ。
日本は今大会5試合すべて1点差勝利と苦しい戦いを重ねてこのステージまで辿り着いた。「2004年欧州選手権(ポルトガル)で優勝したギリシャのようだ」と評する海外メディアもあるほど「堅守の日本」というイメージが強まっている。とはいえ、ここまでは相手に助けられた部分も少なくなかった。「そういうところでイランは確実にスキを突いてくる」と百戦錬磨の長友も警戒心を露わにする。5戦12得点という相手攻撃陣にどのように対峙し守り切るのか。そこが一つの重要なポイントになるのは間違いない。
そのためにも、イラン最大のキーマンであるFWサルダル・アズムン(ルビン・カザン)を徹底的に封じる必要がある。「イランのメッシ」の異名を取る男は今大会4ゴール。得点数こそ7ゴールのアルモエズ・アリ(カタール)の後塵を拝しているが、ゴール前でのキープ力、打開力、競り合いの強さ、味方を生かす戦術眼のどれを取っても一級品だ。
「足も速くてゴールも狙えてパスも出せる。(元ブラジル代表の)カカみたいな選手だと思います」(長友)。それだけの圧倒的存在感を誇る24歳の点取屋をまずは止めなくてはならない。
イランの基本布陣は4-1-4-1。1トップのアズムンだけではなく、アリレザ・ジャハンバフシュ(ブライトン)、アシュカン・デジャガ(トラクトル・サジ)、ヴァヒド・アミリ(トラブゾンスポル)、サマン・ゴッドス(アミアン)の2列目4枚も非常に強力だ。今回は左MFのメフディ・タレミ(アル・ガラファ)が出場停止になるものの、「17番(ゴッドス)もいい選手だからあまり変わらない」と原口元気(ハノーファー)が言うとおり、控えの選手層は厚い。それも、2011年から指揮を執るカルロス・ケイロス監督が長い年月をかけてじっくりとチーム作りを進めてきた賜物と言っていい。
■日本はべスト布陣で行く

▲イラン戦、日本代表予想フォーメーション
この難敵を零封しようと思うなら、日本はベスト布陣で行くしかない。
GK権田修一(サガン鳥栖)、DFは(右から)酒井宏樹(マルセイユ)、冨安健洋(シント=トロイデン)、吉田麻也(サウサンプトン)、長友という守備陣が出るのは確実だ。吉田には2015年10月の国際親善試合(1-1/アザディスタジアム)でPKを献上した苦い過去があるが、小さなミスが命取りになるのは今回も同じ。キャプテンが中心となって、緻密で手堅い守りを前面に押し出すべき。若い冨安にとっても正念場になりそうだ。
そのうえで、課題である攻撃を活性化しなければならない。今大会の日本は決定機を決め切れなかったり、堅守の網に阻まれて攻めあぐんだりと、手詰まり感が否めない。最たる要因が大迫勇也(ブレーメン)という絶対的エースの欠場だった。9日の初戦・トルクメニスタン戦で右でん部負傷を再発させてからというもの、森保一監督は22歳の北川航也(清水エスパルス)と追加招集の武藤嘉紀(ニューカッスル)を併用しながら急場をしのいできた。その間、武藤は着実に状態を上げ、北川も代表のリズムに慣れてはきたものの、大迫不在の穴を完全に埋めるには至っていない。
「ボールキープから先の展開というのは、正直言って、他のFWとはちょっとレベルが違うかなと。彼の場合、ただワンタッチ2タッチで急ぐだけでなくて、必要な時にはドリブルでも3~4秒タメを作ってくれることもあるので、そこが違いかなと思います」と司令塔・柴崎岳(ヘタフェ)もコメントする。
大迫という違いを作れるターゲットマンがいれば、柴崎・遠藤航(シント=トロイデン)の両ボランチも縦パスを狙いやすくなるし、堂安律(フローニンゲン)、南野拓実(ザルツブルク)、原口の2列目トリオもより推進力を発揮できる。やはり大迫効果は絶大なのだ。
■中途半場なフィニッシュでは…
©Getty Images▲GKベイランバンドはロシアW杯でC・ロナウドのPKを止めた
イランの守備陣はホセイン・カナアニ(マシン・サジ)とモルテザ・プラリガンジ(オイペン)の両センターバックに象徴されるように、185㎝以上の高さと強さを誇るDFが並ぶため、さすがの大迫と言えどもポストプレーの難易度は上がる。
ただ、大迫にマークが集中するぶん、他のスペースが空きやすくなる。堂安や南野がゴール前に侵入したり、原口が左サイドを突破するようなシーンは作れるはず。相手アンカー脇のスペースは間違いなく狙い目だ。その弱点を攻略しつつ、いかにゴールに結びつけられるか。得点を奪い切るか。
イランGKアリレザ・ベイランバンド(ペルセポリス)の反応の鋭さを考えると、中途半端な精度のフィニッシュでは枠を捉えられない。加えて、この守護神には70mのロングスローという武器があり、シュートをキャッチした後に高速カウンターを繰り出してくるから要注意だ。
そこは日本として意思統一を図り、リスク管理をしながら攻める必要がある。リスタートもチャンスだが、サウジアラビア、ベトナムとの決勝トーナメント2戦のように高さで上回れないため、確率的にはどうしても下がる。こうした要素を加味しつつ、工夫を凝らした攻めで1点を取ることにこだわるしかない。
ロシアでも今大会初戦でも結果を出した「半端ない点取屋」なら、日本をファイナルへ導くゴールをこじ開けてくれるはず。大迫にはあらためて大きな期待を寄せたい。
文=元川悦子
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