明治安田生命J1リーグ第1節で対戦する、サガン鳥栖FWフェルナンド・トーレスと名古屋グランパスFWジョーが『DAZN(ダゾーン)』で配信中の『Jリーグプレビューショー』で対談を行った。トーレスは昨年夏に鳥栖に加入、ジョーは昨年開幕よりJリーグでプレーしている。
ともに世界屈指のストライカーであることに疑いの余地はない。スペイン代表として2010年のワールドカップ南アフリカ大会を制したトーレス。元セレソンとして2014年ブラジル大会に出場したジョー。昨季は24得点を挙げてJ1得点王にも輝いた。
世界中のサッカーファンを魅了してきた二人によるDAZNスペシャル対談。第一線でしのぎを削って来た二人の言葉は多くの示唆に富む。
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■今まで経験したリーグとの大きな違い
トーレス:日本ではどうだい? ここに来てしばらく経ったけど。
ジョー:楽しんでいるよ。
トーレス:昨年はたくさんゴールを決めたよね。
ジョー:結果を出せて良かったよ。
トーレス:Jリーグで初めてプレーしたとき、今までのリーグと大きな違いを感じなかった?
ジョー:そうだね。少し感じたよ。けれど、僕の環境は君とは少し違ったかも。名古屋には僕以外に2人のブラジル人選手がいたから、適応するのが楽だったよ。
トーレス:難しさは感じなかった?
ジョー:日本の選手はとてもスピードがあるけど、そんなに難しさを感じてはいないよ。
トーレス:そうだね、ボールの扱いもとてもうまいと思うよ。けれどフットボールとなるとまた別の話だね。彼らは3-0で勝っているのに攻めたがる。だから、落ち着けって言い聞かせるんだ。彼らは個としてはとても良い。技術的にも素晴らしい。ただ、戦術面においては改善しなければいけないところがあるよね?
ジョー:僕もそう思うよ。彼らはとても激しい。けれど試合におけるバランスがない。
トーレス:そう。試合の中での時間帯を理解することだよね。いつ攻めるのか、いつ守るのか。彼らはいつだって(展開が)速い。
ジョー:僕たちにとってはとても難しい。
トーレス:今シーズンはきっとうまくいくと思うよ。
ジョー:そうだね。
トーレス:名古屋は常に攻撃的だ。それも君にとっては良いだろう? たくさんのゴールチャンスに恵まれる。
ジョー:そうそう。チーム全体が攻撃的だからね。ただ、必要とするのは攻撃だけじゃない。攻撃と守備のバランスを保つことも大切だ。
トーレス:それはその通りだ。けれどフォワードには得点するチャンスが必要だよね。僕たち(鳥栖)は後ろでとても守備的にプレーして、チャンスもなく試合を終えることもあった。でも、今シーズンは少し変わると思うよ。
■二人のべストストライカーは同じ選手

▲ロナウド(左)とロナウジーニョ
――お二人はストライカーです。ご自身にとってのベストストライカーは?
トーレス:僕はロナウド(元ブラジル代表)だ。
ジョー:うん、僕もそう。
トーレス:子供の時だった。彼がバルセロナに加入した時、僕は9歳だった。信じられなかったよ。
ジョー:僕はブラジルで…。
トーレス:前から知っていたわけだね。
ジョー:そう。僕にとってのベストストライカーは彼だ。
トーレス:うん。ロナウド、間違いなくね。
――では、ストライカーにとって最も重要なことは?
トーレス:一番重要なことは明らかだ。ゴールを決めなければいけない。
ジョー:ゴールを決めないといけない。
トーレス:ミスもなく、素晴らしい試合を何度したとしても、ゴールを決めなければ大失敗だと言われる。
ジョー:FWは常にゴールを決めなければいけない。ゴールを決めなければ、何の意味もないんだ。
トーレス:ある監督にこんなことを言われたんだ。「君は良いプレーをしなくていい。とにかくゴールを決めてくれ。良い試合をしたとしても、ゴールを決めなければ、君をメンバーから外さないといけない。ゴールを決め続ければ、メンバーから外すことはない」ってね。
ジョー:プレッシャーだよね。僕たちFWは常にゴールを求められている。
トーレス:一番重要なのはゴールだからね。
――ストライカーとしての理想的なゴールは?
トーレス:僕は(パスを)もらって押し込むだけ、というのが好きだ。
ジョー:ハハハ。それが良いね。
トーレス:バイシクルボレーやエリア外からのゴールが好まれるけど、僕は結局常にそれ(パスをもらって押し込む)を好んできたんだ。
ジョー:より簡単だからね。
トーレス:それか、エリア内のクリアが目の前にこぼれてきて決めるみたいなゴールだね。
ジョー:そうそう。あと僕はヘディングも好きだね。なぜなら、Jリーグではディフェンダーのポジショニングが良くない時が時々あるんだよ。2つくらい動きをつけて、(相手DFが)前に出て来れば自分は裏を取る。もちろん、PKも好きだよ。より簡単だからね。
■べストのアシスト役はやはり
©Getty Images▲リヴァプール時代のトーレス(左)とジェラード
――ご自身にとって今まででベストのアシスト役は誰ですか?
トーレス:これまで君に良いパスをくれるチームメイトがたくさんいたと思うけど誰がベストだった?
ジョー:ロナウジーニョ・ガウショだね。
トーレス:いいね。
ジョー:彼がベストだ。後ろを見ながらでもアシストしてくるんだ。選ぶのが難しそうだけど、君は?
トーレス:僕にとっては間違いなくジェラードだ。間違いなくね。一緒にプレーするとき彼を見る必要がないんだ。動き出せば彼は見逃さずにボールをくれる。彼とのプレーはとても楽しかったよ。ロナウジーニョは対戦したときとても困ったよ。いつも彼にゴールを決められていた。メッシもそうだけど、何でもできる選手だよね。難しかったよ。
――お互いから得たいスキルは?
トーレス:難しい質問だね。できることなら、全部かな。いろんなリーグでプレーし、常に適応することの難しさはなかなか理解してもらえないけど、君はいつも適応しゴールを決めてきた。それは簡単なことじゃない。どの国でも、どんなプレースタイルでも、それはとても難しい。日本、イングランドや、ブラジル、どこに行っても得点することは難しいことだ。僕にもその能力がほしいね。
ジョー:君がアトレティコ・マドリーでキャリアをスタートしたとき、素晴らしかったことを覚えている。少年(ニーニョ)だった。まさに「エル・ニーニョ」。その後、君がリヴァプールにいた時に対戦したけど、信じられない強さだったし、インテリジェンスも備えていた。
トーレス:若かったからよく走れたんだよ。
ジョー:それでも頭脳的だったよ。僕は君のファンだし、僕にとってベストのストライカーの1人だよ。
トーレス:本当にありがとう。そんなことはないよ。
――お二人は23日のJ1第1節で対戦します。
トーレス:重要なのは勝利でスタートを切ることだね。
ジョー:初戦はとても重要だ。勝てば自信を与えてくれる。
トーレス:自信だ。そして、序盤戦に勝ち点を重ねないと下位から抜け出せなくなり、上位を目指せなくなるんだ。
ジョー:自信を得るために、重要な一戦になると思うよ。
トーレス:僕たち鳥栖にとってはホーム開幕戦だし、サポーターは勝利を期待し、満足して帰りたいはずだからね。どうだろうね。
ジョー:どっちが勝つだろうね。
トーレス:君のゴールを祈っているけど、鳥栖との試合ではおとなしくしてほしい(笑)。
ジョー:ハハハ。そしたら初戦は0-0が良いかもね。それか1-1かな。
トーレス:僕はそのほうがいい。2人とも得点するんだ。
ジョー:そうだね。ありがとう。

■対談を終えて
トーレス:良かったよ。偉大な選手たちに会うのはいつだって光栄なことだ。Jリーグに来る選手は注目されていて、君の素晴らしいプレーやゴールを見て、フットボールを楽しむんだ。君の得点王や優秀選手に選ばれるようなプレーを観ることがJリーグのレベルアップにとても重要なことだ。
ジョー:ありがとう。僕も君やイニエスタがJリーグに来てくれてうれしいよ。Jリーグにとってとても重要だと思う。ブラジルでも日本に偉大な選手がやってくることが話題になるんだ。15年くらい前もそうだったし、また新たに君のような素晴らしい選手がやって来ている。話すことができてとてもうれしいし満足しているよ。
トーレス:もっと「ここに来なよ」って誘おうよ。有意義な生活が送れるよってね。
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