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Pep Guardiola Kylian Mbappe Xavi UCL draw GFXGetty

2023-24シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)ベスト16組み合わせの勝者と敗者

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チャンピオンズリーグ(CL)のベスト16の組み合わせ抽選が行われ、いつもどおりいくつかの魅力的な対戦カードが実現した。ナポリとバルセロナの「ディエゴ・ダービー」や、アトレティコ・マドリーを率いるディエゴ・シメオネ監督のインテルへの帰還は間違いなく注目の一戦となる。

マンチェスター・シティの相手がコペンハーゲンで、アーセナルがポルトと対戦するとなると、またしてもイングランドのチームの優勝という希望が高まってくるが、セリエAで苦戦しているラツィオと戦うバイエルン・ミュンヘンも、勝利にこの上ない自信をもっているかもしれない。

そのほか、ボルシア・ドルトムントはPSVを相手に優位性を保つことが予想され、ジュード・ベリンガムが絶好調のレアル・マドリーはRBライプツィヒを引いた。では、レアル・ソシエダというビックリ箱を授けられたパリ・サンジェルマンはどうだろうか。

以下に、12月18日にニヨンで行なわれた抽選の勝者と敗者をまとめてみよう。

  • PEP GUARDIOLA MANCHESTER CITYGetty Images

    勝者:ペップ・グアルディオラ監督

    16日に行われたクリスタル・パレス戦の引き分けは、最近のマンチェスター・シティにしてはやや不幸な出来事だったが、CLの抽選はペップ・グアルディオラ監督にとって朗報だった。サッカーというゲームは自分で自分の運を切り拓いていくものであり、グアルディオラ監督は今やらなければならないことが数多くあることをわかっている。彼がエティハド・スタジアムで作りあげてきた勝利マシーンは、ここ数週間、消耗の兆しが見え始めている。

    史上初のプレミアリーグ4連覇を目指すチームは、ここ6試合で勝ち点を7しか得られていない。最悪の事態ではないが、今シーズンにイングランドのトップリーグで激しい戦いを繰り広げているシティにとっては危機的なことである。

    とはいえ、ベスト16の対戦相手はチャンピオンズリーグ連覇の期待がかかるチームにとって、大いに士気の上がる朗報であろう。もちろん、ガラタサライとマンチェスター・ユナイテッドを倒してグループAの2位となったFCコペンハーゲンは素晴らしかったし、ホームのパルケンで戦うには厄介な相手であることはシティもよく知っている。つい1年前、コペンハーゲンでスコアレスドローの試合をしたばかりなのだ。

    それでも、勝ち残ったチームの中では最弱なチームであることは否定できず、グアルディオラ監督は今ごろ、大きな安堵のため息をついていることだろう。最も簡単なグループをあっさりと通過したシティが、今シーズンの組み合わせで大いに幸運であることは間違いなく、ペップ監督は大っぴらに認めることはなくとも、自身が手に入れることのできる幸運のすべてを手にすることだろう。

  • 広告
  • Xavi Barcelona 2023-24Getty Images

    敗者:チャビ監督

    チャビ監督には、今や一息つく暇もない。14日にアントワープで屈辱の結果を出した後、17日のバレンシア戦で引き分け、現時点でラ・リーガ首位のレアル・マドリーとの勝ち点差は7である。つまり、今のままではリーグ連覇の可能性は低いというわけだ。このままではジローナよりも下の順位で終わってしまうかもしれない。

    そうしたことすべてを考えれば、チャビ監督はベスト16の組み合わせが楽な相手になることを望んでいたかもしれない。ところが、バルサはナポリという最も危険なノーシードのチームと対戦することになってしまった。このディエゴ・マラドーナ・ダービーは、確実に懐かしのスターを思い起こさせるお祭り騒ぎになるだろう。だが、未来が危険にさらされつつあるチャビ監督に、過去を振り返っている暇はない。

    もちろん、バルサは3年ぶりの決勝トーナメント進出という初期の目標は達成した。このカタルーニャのクラブの財政状況にとってそれは最も重要なことであったが、それでも監督にかかるプレッシャーは増している。このところのチームのパフォーマンスはお粗末で結果も芳しくないのだ。

    ナポリにもナポリなりの問題があり、セリエAの連覇はすでに事実上不可能となっている。だが、ヴィクター・オシムヘンと仲間たちは、ワルテル・マッツァーリ監督のもと、調子を取り戻しつつあるようだ。ヨーロッパの大会でナポリがバルサに勝利したことはないが、チャビ監督の仕事であるベスト8進出というブラウグラナの希望にとって、真の脅威となり得るチームである。

  • Kylian-Mbappe(C)GettyImages

    勝者:PSG

    パルク・デ・プランスの現状は決して良くない。ルイス・エンリケ監督のチームはリーグ・アンの首位にはいるが、選手たちの出来は良くなく、キリアン・エンバペは幸せそうに見えない。17日のリール戦で引き分けた後の不愛想な様子がそのことをよく物語っている。

    では、正直に言おう。ニューカッスル戦でのひどいPK判定がなかったら、PSGは恥ずかしいほどに早く、しかも当然の結果として、チャンピオンズリーグをグループステージで敗退していたことだろう。

    ベスト16で対戦するレアル・ソシエダがPSGを倒すチャンスをうかがっていることは間違いないが、それでもPSGにとってこの組み合わせが援護射撃であることは明らかだ。

    チャンピオンズリーグでのレアル・ソシエダは鉄壁のディフェンスを誇っている(インテルが入っていたグループでたった2失点しかしていない)。チームの期待の星であるマルティン・スビメンディがチームを見事に牽引しているのだ。多くの点においてレアル・ソシエダはPSGにないものをもっている。才能あふれた選手たちが、自信に満ち、見事に組織化されているのだ。大いにPSGを苦しめることだろう。

    それでも、今回の組み合わせ抽選がフランス王者にとってもっと厳しいものになっていた可能性もあったという事実を捨て去ることはできない。PSGは経験もゴールを量産するストライカーもいないチームを倒すだけの実力は充分にあるはずだと信じているに違いない。

  • Maurizio SarriGetty

    敗者:セリエAの希望

    2024-25シーズンのチャンピオンズリーグには、ヨーロッパの二大リーグから5チームが出場することになっており、残りの出場チームは今シーズンの各国のチームの成績次第で決定する。今のところ、ドイツとイタリアが出場権を獲得しそうである。

    しかしながら、チャンピオンズリーグのグループステージでイングランドの2チームが最下位だったにもかかわらず(ニューカッスルとマンチェスター・ユナイテッド)、他のイングランドのチームは依然として優勝候補であり、決勝トーナメントは何が起こってもおかしくない。実際、イタリアのチームにとって今回の組み合わせは簡単に勝てるような相手ではない。セリエAで大いに苦しんでいるラツィオがバイエルン・ミュンヘンを倒すことは難しそうで、ナポリとインテルがそれぞれバルセロナとアトレティコ・マドリーに勝つ確率は50%にとどくかというところだろう。

    昨シーズンにセリエAのチームはヨーロッパの大会で見事な復活を果たしたが、今回もそれと同じようなことが起こらなければ、チャンピオンズリーグの追加の出場枠にイタリアのチームが入ることは難しいかもしれない。

  • Mats Hummels Borussia Dortmund 2023-24 Champions LeagueGetty

    勝者:ボルシア・ドルトムント

    グループステージを突破しても、ベスト16の抽選がドルトムントにとって楽なものになる保証はまったくなかった。ノーシードのナポリかインテルと当たる可能性があったのだ。だが、BVBは第1節のパルク・デ・プランスでの敗戦から立ち直り、PSG、ミラン、ニューカッスルを抑えてグループステージを首位で突破したおかげで楽な相手と戦うこととなった。

    もちろんPSVを過小評価すべきではない。闘志にあふれたチームであり、ラモン・サンチェス・ピスフアンでは、セビージャ相手に、試合終了直前の2得点で3対2の大逆転勝利を飾った。これにより最終節でベスト16入りを果たしたのである。ベテランFWルーク・デ・ヨングは33歳にして、依然として相手チームに真の恐怖を与える選手であり、特に空中戦に強い。ヨハン・バカヨコはヨーロッパで最もエキサイティングな若手ストライカーのひとりである。アメリカ代表の3人衆(セルジーノ・デスト、マリク・ティルマン、リカルド・ペピ)も、同じくアメリカ代表のBVBのジョバンニ・レイナに負けまいとしてくるだろう(1月の移籍市場が閉まる前に、レイナがまだジグナル・イドゥナにいたとしたらの話だが)。

    それでも、ドルトムントの勇気と実力はグループステージで証明済みであり、大ベテランのマッツ・フンメルスがセンターバックを締めている。名将エディン・テルジッチ監督がチームをベスト8に導けなかったら、とんでもない驚きとなるだろう。

  • diego simeoneGetty Images

    敗者:アトレティコ・マドリー

    パリ・サンジェルマンには大いなる強運がついているかもしれない。インテルは、ベスト16に進出したすべてのチームが対戦したくなかったノーシードのチームであるが、不運にも貧乏くじを引いたのはアトレティコ・マドリーだ。グループステージは首位で通過したにも関わらず、昨シーズンの準優勝チームと対戦することになってしまった。

    ディエゴ・シメオネ監督個人としては、間違いなくサン・シーロに戻ることを楽しみにしていることだろう。クラブのファンは今でも、このアルゼンチン出身のインテルの元ミッドフィルダーを尊敬し、いつかはインテルの監督になってほしいと熱望しつづけている。

    しかしながら、シメオネ監督は現実的に、アトレティコ・マドリーがシモーネ・インザーギ監督率いるインテルを上回ることがどんなに難しいことか突きつけられることとなるだろう。今シーズン、インテルがひとつ上のレベルのサッカーをしていることは間違いない。事実グループステージではレアル・ソシエダに次いで2位だったものの1敗もしておらず、お互いを補完し合うラウタロ・マルティネスとマルクス・テュラム、現在のヨーロッパで最高レベルの2トップであることは間違いない。

    とはいえ、この対戦はどちらが勝ってもおかしくなく、ひとつ確実なことは優勝候補のひとつがこの対戦で消えてしまうことである。

  • Mikel-Arteta(C)GettyImages

    勝者:アーセナル

    まず言っておくことは、ポルトは容易に倒せるチームではないだろうということだ。セルジオ・コンセイソン監督は素晴らしい監督であり、チームはゴールを量産している。メフディ・タレミ、エヴァニウソン、ガレーノはウィリアム・サリバと仲間たちが真剣に注視していなければならない選手たちである。

    しかしながら、アーセナルは準々決勝進出の大本命であり、それには理由がある。ガナーズにも欠点がないわけではない。ゴールキーパーの問題は解消されておらず、デクラン・ライスがケガでもすれば、何が起こるかわからない。だが、アーセナルには素晴らしい攻撃のオプションが山ほどある。ガブリエウ・ジェズスは再びゴールを決めるようになったし、カイ・ハヴァーツですら好調になりつつある。アーセナルは守備も安定しており、グループステージでは4失点しかしていない。

    よりタフな困難が待ち受けているだろうが、2016-17シーズン以来7年ぶりにチャンピオンズリーグへ戻ってきた北部ロンドンのチームは、強く記憶に残るプレーをするに違いない。