まず、ここ数シーズンの最終節が「退屈な祭典」であったという主張は、まったくの虚偽である。
以前のチャンピオンズリーグのグループステージには確かに問題があったが、昨シーズンはマンチェスター・ユナイテッド、ガラタサライ、コペンハーゲンが最終戦でベスト16の座を争っていた。その翌日には、PSG、ACミラン、ニューカッスルも同じだった。
この3チームが属していたグループFはまさに「死のグループ」であり、どの試合も重要だった。なぜなら、勝ち点がすべてだったからだ。すでに予選通過を決めていたボルシア・ドルトムントでさえ、グループ首位を確保するため、ホームでのPSG戦で勝ち点が必要だった。それとは対照的に、今シーズンは多くの試合がほとんど意味を失っている。たとえビッグネーム同士の対戦でもだ。
PSG対マンチェスター・Cはスリリングだったが、本来なら敗退をかけた試合であるべきだった。レアル・マドリーとバイエルン・ミュンヘンはそれぞれ3試合を落としたが、それでもノックアウト方式のステージに進出している。一方、リヴァプールはここまで7試合全勝で首位に立っているが、アルネ・スロット監督は他の人々と同様、不公平な組み合わせ表のため、このことに何か意味があるのかどうか見当もつかないと語っている。
「このリーグの順位表は本当に奇妙だ。例えばパリ・サンジェルマンを見ると、毎週、彼らは、最も厳しいチームと対戦している。彼らは順位表ではかなり下の方に位置しているが、それは彼らの実力を反映したものではない。たとえ1位で終わったとしても、彼らと対戦する可能性がある。その場合、1位になることは不利になる」
リヴァプールが2位以内を確保したことで得られる、真に報酬と言える唯一のものは、プレーオフを回避できることだけだ。UEFAが8位以内でのフィニッシュに与えたインセンティブは、試合数が2つ少なくなることで、これは、試合数が2つ多いことを認めたも同然だ。UEFAは事実上、「良い成績を収めたことに対する報酬は、追加された罰則が回避できることである」と、言っているのである。