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アーノルドの確保、エンドリッキのレンタル移籍…レアル・マドリーが今冬に取るべき6つの行動

1カ月前、レアル・マドリーでは警報が鳴り響いていた。期待通りにすべての大会を支配することができないじゃないか、キリアン・エンバペの試みは失敗した、カルロを解任しろ、ヴィニは売却だ、ジュードは得点できないでいる…そして、より若く、エキサイティングだが資金のないバルセロナがリーグのトップに立っていた。

ところが、結果としてサッカーは移ろいやすいものであり、バルセロナの状態が悪化する一方でレアル・マドリーは勝利を重ね、ついにインターコンチネンタル・カップを制覇するなど、カルロ・アンチェロッティ監督のチームの状況は突然、非常に良くなったのだった。まだラ・リーガの首位にはいないが(その栄誉は現在、アトレティコ・マドリーのもとにある)、勝ち点差はわずか「1」だ。さらに、チャンピオンズリーグでも、アタランタ相手にアウェイで見事な勝利を挙げたレアル・マドリーを侮ることはできなくなった。

そのため、彼らは奇妙な1月を迎えることとなった。シーズンを立て直したとは言え、以前ほど高みにいるわけではない。ダニ・カルバハルとエデル・ミリトンが重傷を負い、守備にテコ入れが必要だ。今年は1月にいくつかの手を打たなければならないかもしれない。

だからと言って、大金を注入しなければならないというわけではない。むしろ、これは微調整の問題だ。レンタル契約を数件と、おそらく誰かひとりビッグネームを獲得し、主力となるフリーエージェントが決まりさえすれば、彼らは再びヨーロッパのエリートになれるかもしれない。興味深い移籍市場においてロス・ブランコスが取るべき6つの行動をあげてみよう。

  • West Ham United FC v Liverpool FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    トレントをしっかり確保せよ(まだしていない場合)

    リヴァプールファンは見ないでほしい。すべての兆候は、トレント・アレクサンダー=アーノルドが来シーズンにレアル・マドリーの白いユニフォームを着ることを示している。契約満了する他のリヴァプールの選手とは異なり、アレクサンダー=アーノルドは全盛期にあり、あと最低でも5シーズンはトップレベルでプレーできる。彼は事実上、キャリアの残りの期間をどのクラブでプレーするか、自分で選べる立場にある。彼の親友のジュード・ベリンガムはレアル・マドリーでプレーしている。計算は驚くほど簡単だ。

    この右サイドバックは以前からレアル・マドリーとの関係が取りざたされており、ロス・ブランコスが彼を望んでいることは秘密でも何でもない。彼の流れるようなパスと見事なロングフィードは、前線のエンバペやヴィニシウス・ジュニオールのリズムにぴったりフィットする。アンチェロッティ監督やチームにとって唯一の懸念は、20年前にスティーヴン・ジェラードがアンフィールドに留まることになったのと同様の展開が起こるかもしれないことだ。

    当時、ジェラードはチェルシーに心を奪われる寸前だった。あらゆることが移籍を示唆していた。ところが大逆転が起こり、チャンピオンズリーグ優勝を果たしたことで、マージーサイドに留まることになったのだ。

    要するに、レアル・マドリーは、アレクサンダー=アーノルドがプレミアリーグのタイトルを獲得して心変わりする前に、事前契約を結ぶことでこの移籍を確実にする賢明さを持った方が良いかもしれないということだ。

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    CBの代役と契約せよ

    レアル・マドリーは、今シーズン、最終ラインを揺るがすようなケガの危機に備えることが出来なかった。まずはカルバハル、次にミリトンの突然の膝の負傷を防げなかったのである。さらに、昨夏、とりわけクラブのキャプテンであるナチョが退団した後、ロス・ブランコスは誰かひとり、ベテランDFを獲得することができたのではないかという意見が一部にあった。

    そして、代わりとなる選手が補強されなかった後、レアル・マドリーは解決策を求めて右往左往している。アントニオ・リュディガーは予想通り堅実なプレーを見せているが、彼の隣には、さまざまな選択肢が交代で起用されている。ラウール・アセンシオは時々素晴らしいプレーを見せるが、アンチェロッティ監督はこのアカデミー出身の選手を大きな試合に起用したがらないようだ。オーレリアン・チュアメニ(彼については後述する)も守備での安定感に欠ける(もともと彼はDFではない)。さらに、ダヴィド・アラバが、まだ重傷から回復できておらず、チーム内には、すぐに代わりになれる選手がいない。

    そのため、残された唯一の選択肢は、他のチームからの選択肢を探ることである。レヴァークーゼンのヨナタン・ターが取りざたされているが、彼との短期契約は難しいかもしれない。ボーンマスのディーン・ハイセンも話題になったが、まだ経験不足だろう。いずれにせよ、ロス・ブランコスは何か行動を起こす必要がある。

  • CD Leganes v Real Madrid CF - La Liga EA SportsGetty Images Sport

    エンドリッキをレンタル移籍させよ

    エンドリッキの鳴り物入りの加入は失敗してはいないが、成功したとも言えない。同じポジションでプレーすることが明らかだったエンバペが加入するというのに、10代の選手に多額のカネを費やすことは、一見奇妙な決定に思えた。成長するのに痛みは避けられないことだが、実際にそれを経験するためには少なくともいくらかの出場時間が必要だった。

    それにもかかわらず、エンドリッキは限られた時間しか出場できず、輝かしい潜在能力をちらつかせることしかできていない。確かに一人前のサッカー選手ではあるが、今のレアル・マドリーは彼が成長する場所ではない。

    では、どう対処するか? ここでの合理的な行動は、理にかなったレンタル移籍で、この10代の選手がプレッシャーなくサッカーができる場所を見つけることである。つまり、中位チームへのレンタル移籍がよさそうだ。ストライカーと若いエネルギーの注入を真に必要としているチームとしては、現在ラ・リーガで14位に位置し、ヘスス・ナバスが離脱中のセビージャが賢明な選択となるかもしれない。海外を見渡すと、ブライトンや、チャンピオンズリーグでサプライズを見せたブレストのようなクラブも良いかもしれない。

    どちらにしても、残留争いを避け、出場時間が保証される限り、このブラジル代表選手は次の6か月間、レアル・マドリーを離れるべきである。これは、おそらくすべての関係者にとって唯一の選択肢だ。

  • Luka Modric Real Madrid 2024Getty Images

    モドリッチともう1年契約せよ

    ルカ・モドリッチはまだ充分にサッカーができると主張している。このクロアチア代表は本来この時点で過去の人であるべきだったが、その脚がかつてのように流れるように動かなくとも、ロス・ブランコスにとって影響力のある選手であり続けている。先発出場は少なくなるかもしれないが、30分間の出場で美しいプレーを見せており、レアル・マドリーの試合がしばしば混沌に陥った際には、彼のラ・パウザ(間)と冷静さが重要である。

    しばらく前から彼の将来は憶測の対象となっている。2023-24シーズンの終わりにトニ・クロースが引退した際には、モドリッチも同時に去るだろうと考えられていた。それ以来、中東への移籍話が浮上し、時にはMLSへの移籍話も起こっている。しかし、どちらもまったく正しくない――少なくとも、今のところは。

    レアル・マドリーはシーズン開始当初よりは改善しているが、一線を超えるのに必要なベテランのリーダーシップが大いに欠けている。それは今後18か月で魔法のように変わることはないだろう。モドリッチがまだ何かを持っている限り、ロス・ブランコスは物事をうまく運ぶ必要がある。今すぐ契約の1年の延長を決めてしまおう。

  • tchouameniGetty Images

    チュアメニを適正価格で手放せ

    チュアメニの契約は奇妙だった。もちろん、レアル・マドリーは退団するカゼミーロに代わる背番号6を必要としていた。しかし、この選手がその答えだったのだろうか? このフランス代表選手は時に素晴らしく、タックルが得意でゲームを読むことができる素晴らしい選手だ。パスを選び、スペースを支配し、カウンターアタックを封じることができる。

    しかし、彼はレアル・マドリーで本当に落ち着けたことがない。彼のパスの配給に流動性が欠けているのか、個人的なミスによって妨げられているのかはともかく、このフランス代表は間違って使われているか、場違いであるという印象を受ける。実際、あのポジションにはエドゥアルド・カマヴィンガを起用した方が良いだろう。

    では、今、何をすべきか? ミリトンが前十字靭帯を断裂する前であれば、何も考えずにチュアメニを現金化すればよかった。しかし、今や、事情は少し複雑だ。チュアメニは守備のカバーのために必要とされているが、スター選手が手配でき、センターバックが加入し、適切なお金が入ってくるのであれば、チュアメニは去るべきだ。もっとも、1月にはありそうもないことではあるが。

  • FC Bayern München v 1. FC Heidenheim 1846 - BundesligaGetty Images Sport

    デイヴィスに賭けよ

    なかなか消えない噂がある。現時点での意見が一致していることは、アルフォンソ・デイヴィスが来夏に移籍してくる可能性が高いというもだ。バイエルンとの契約交渉は進行中だと報道されているが、近いうちに契約が成立するだろうという噂もある。

    しかし、この話はすでに約2年前から伝えられている。言い換えれば、誰も本当のところがどうなっているのかよくわかっていないのだ。

    当然ながら、デイヴィスはレアル・マドリーとの関連が取り沙汰されている。彼は若くてエキサイティングな才能を持ち、すでにワールドクラスであることを証明している。彼のユニフォームは売れ行きが良いし、必要とされるポジションで即座にチームをアップグレードさせるだろう。

    簡単なことだって? しかし、もちろん、これはバイエルンに売る気があることが前提である。そしてバイエルンは難しい立場にある。アレクサンダー=アーノルドとは異なり、それほど感情的な執着はない。バイエルンは契約が自然消滅することを喜ばないだろう。デイヴィスは貴重な財産であるが、もし新しい契約にサインしなければ、適正な価格で売らなければならないかもしれない。いずれにせよ、レアル・マドリーは彼に興味を持つべきである。