Liverpool January preview GFXGetty/GOAL

サラーを引き留め、キエーザに出場機会を与える…今冬にリヴァプールがとるべき6つの行動

アルネ・スロット監督のリヴァプールは、これ以上ないほどの好スタートを切った。フェイエノールトからやってきた監督は、リヴァプールファンから崇拝されていたユルゲン・クロップの後を継ぐという途轍もない任務を背負っていたが、今のところすべて順調に進んでいる。

もちろん、スロット監督の前任者は絶好調のレッズを残して去っていったわけだが、オランダ出身監督はすべての期待を上回り、彼のチームはシーズンの中間点でプレミアリーグとチャンピオンズリーグの両方で首位を走っている。

しかし、リヴァプールは過去にもシーズンの大事な時期に苦戦したことがある。昨シーズンもクロップの四冠挑戦者たちに疲労がたまり、最終的には若手選手でカラバオカップを勝ち取り、プレミアリーグで3位となって、再びチャンピオンズリーグの舞台に戻ることとなったのだった。

では、レッズは1月の移籍市場でチームを強化することを考えるべきだろうか? それとも、重要な選手との新たな契約に焦点を当てるべきだろうか? GOALはリヴァプールが取るべき6つの行動を以下に提言する。

  • Liverpool FC v Fulham FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    サラーと契約延長せよ

    最近の噂では、リヴァプールはモハメド・サラーとの契約延長に近づいていると言われているが、まだ公式な発表はなく、これは全く恥ずべきことである。エジプト代表のサラーは現在、世界最高の選手と言える存在で、1月1日から他クラブと条件交渉を始められる立場にあり、リヴァプールは来夏、彼を無償で失う可能性がある。

    …というのは全くの冗談だが、サポーターは誰ひとり、この冗談を面白いとは思っていない。サラーの報酬や年齢に関する懸念は理解できるものの、本人が残留を望んでいることは明らかであり、とうの昔に同意に達しておくべきだった。

    マイケル・エドワーズやリチャード・ヒューズなど、交渉に関わるすべての人々は、このショッキングな状況を解決する必要がある。

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  • Liverpool FC v Manchester City FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    アーノルドを残せ

    サラーと同様に、トレント・アレクサンダー=アーノルドも今シーズン終了時に契約が切れる。これは、サラーよりも信じがたい話だ。この万能な右サイドバックは、つい最近26歳になった。今まさに全盛期に突入し、ずっと前からリヴァプールの将来のキャプテンとして注目されてきた。それにもかかわらず、彼が来年の夏にレアル・マドリーへ無償で移籍する可能性があるとは信じがたいことである。

    クロップ退任後に、もしアレクサンダー=アーノルドが退団を望んでいたなら売却することも選択肢のひとつだったかもしれないが、これほど貴重な戦力であり、地元の英雄でもある彼がフリーで移籍することになれば、それは絶対に許されないことである。

    そして最悪なのは、サラーの方はまだ残る可能性があると期待されている一方で、アレクサンダー=アーノルドは本当にレアル・マドリーに移籍し、親友のジュード・ベリンガムと合流するのではないかという恐れが高まっていることである。

  • Newcastle United FC v Liverpool FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    キャプテンを保持せよ

    リヴァプールがフィルジル・ファンダイクと新しい契約を交わすことに消極的であることは多少理解できる。このオランダ代表選手は来年の夏に34歳を迎え、すべてのDFが、40歳までワールドクラスのパフォーマンスを発揮し続けたペペのような存在になれるわけではないからだ。

    しかし、今季のファン・ダイクは圧倒的な最高のパフォーマンスを取り戻しており、世界のトップクラスのFWたちと直面しているにもかかわらず、大きな試合を悠々とこなしている。

    リヴァプールは、彼なしでは打つ手を失うだろう。イブラヒマ・コナテは今シーズン大きく成長したが、ケガの問題を抱えているし、ジョー・ゴメスは非常に優秀なユーティリティ・プレーヤーとしか見られていない。ジャレル・クアンサーはここ数か月でひどく後退している。

    結論として、リヴァプールにファン・ダイクを手放す余裕はない。左サイドのセンターバックを新たに獲得する必要はあるが、即座に彼を置き換えるのではなく、プレーをしながら最高の選手から学ぶために必要なのだ。今シーズンの調子からすれば、ファン・ダイクはまだ数年間は最高レベルでプレーできるだろう。

  • Federico Chiesa Liverpool SouthamptonGetty Images

    キエーザに出場機会を与えよ

    スロット監督はフェデリコ・キエーザについて難しい決断をしなければならない。リヴァプールは、このケガがちな選手を獲得することに多少のリスクがあることはわかっていた(たとえEURO優勝経験者としては比較的安価で獲得できたとしても)が、それにしてもキエーザの脆弱さは心配の種となっている。

    イタリア代表のキエーザは、ユヴェントスから移籍して以来、様々な軽微な故障のため、わずか4試合しか出場できていない。スロット監督は彼のことを気の毒だと感じていると述べており、キエーザに試合経験が必要なのは明らかだが、攻撃的選手たちのポジション争いが激しいために出場を保証できないと公言している。

    しかし、キエーザは、激励の意味でカメオ出演したカラバオカップでのサウサンプトン戦で、健康で調子がいい時にはあれだけのことができることを示した。とりわけジョタがまだケガがちであり、ダルウィン・ヌニェスが前線でのプレーに苦労し続けている中で、スロット監督は多才なウイングを1月の移籍市場でレンタル移籍させることを渋るかもしれない。

    それでも、リヴァプールは信頼できる背番号9を探し始めるべきであり、ワイドの選択肢には事欠かないので、イタリアに6か月間のレンタル移籍で戻ることが長期的にみればキエーザにとって有益であるかもしれない。

    それによって、この多才な攻撃的選手はいくつかの試合に出場でき、セリエAでも引く手あまたとなるだろう――もしレッズが彼の報酬の一部を負担することを受け入れるならば。

  • FBL-ENG-PR-WOLVES-BOURNEMOUTHAFP

    ロバートソンの代わりを準備せよ

    アンディ・ロバートソンは今シーズン非常に苦戦している。それは今月初めのフラム戦での惨事の前から分かっていた。

    もちろん、このスコットランド代表選手はまだ30歳であり、ベストの状態を取り戻す前に手放すことを考える必要はない。しかし、代わりの選手を用意する必要があることは明らかであり、特に、コスタス・ツィミカスが左サイドバックの長期的な解決策ではないのは明白だ。

    心強いことに、アンフィールドからの情報では、ヒューズとその仲間たちは、既にあらゆる選択肢を検討しているとのことである。アルフォンソ・デイヴィスと契約できれば夢のようだ――このカナダ代表はまだバイエルン・ミュンヘンと新たな契約を結んでいない。アントニー・ロビンソンが加入しても素晴らしいが、ミロシュ・ケルケズの獲得の方がはるかに可能性が高いようである。この21歳のハンガリー代表は、リヴァプールが契約しようとする年齢層に適合するし、スロット監督はAZアルクマール時代の彼をよく知っている。さらに、彼をボーンマスに連れてきたのはヒューズなのだ。

    費用が問題になるかもしれない――ボーンマスはケルケズの価値を約4,000万ポンド(約79億円)と言っているという――が、レッズのスカウトチームが彼のことをヨン・アルネ・リーセに匹敵する選手だと思っているのなら、左サイドバックがスロット監督の悩みの種になるのを避けるために払うべき小さな代償かもしれない。

  • Martin Zubimendi SpainGetty

    背番号6探しを再開せよ

    マルティン・スビメンディがマージーサイドへの移籍をギリギリのところでやめた決断は、リヴァプールにとって壊滅的な打撃のように感じられた。しかし、振り返ってみると、あれはまさに幸運だったかもしれない。というのも、ライアン・フラーフェンベルフが今シーズン、守備的MFとして驚異的な活躍を見せているからである。

    ただし、このオランダ代表が素晴らしいからと言って、リヴァプールが長年にわたる背番号6探しの継続をやめる理由にはならないだろう。遠藤航は控えとして素晴らしい選手である(サウサンプトン戦ではセンターバックとしても非常に優れていた)が、31歳の彼はあくまで一時的な契約に過ぎず、タイラー・モートンは出場時間が少ないため、1月の移籍期間中にアンフィールドからレンタル移籍に出すのが望ましい。

    こうした状況においては、激しく混沌としたシーズン後半に備えてグラーフェンベルフにさらに休息を与えるためにも、中盤にもうひとり欲しいところである。

    少なくとも、スビメンディが心変わりしているかどうか確認するべきだ(マンチェスター・シティもこのレアル・ソシエダのスター選手を1月に狙っていると言われている)。さらに、セリエAで輝いているトリノのサムエレ・リッチのような選手を見ることも重要である。

    思い出してほしい。リヴァプールは近年確かに、2度も四冠に挑戦するようなチームであった(2021-22シーズンおよび2023-24シーズン)が、プレミアリーグ優勝やチャンピオンズリーグ制覇には至っていない。スロット監督が今の驚異的なスタートを維持するためには、できるだけ強力なチームが必要なのだ。