リオネル・メッシがインテル・マイアミに加入したのは、ほんの一カ月のことだが、すでにマイアミで奇跡を呼ぶ男という評判を確立している。メッシは到着以来、次々に魔法を繰り出した。すでにトロフィーも獲得したし、試合終了間際に何度もヒーローになっている。USオープンカップの準決勝でFCシンシナティに勝利したインテル・マイアミは、メッシのおかげで、ごく近い将来2つ目の栄冠を獲得できるかもしれない。
しかしながら、今となっては、カップ戦は過去のことだ。メッシは、これまでのところ、1試合に1得点以上を決め、堂々たる成果を挙げている。ただ、先週末から始まったMLSリーグ戦で、彼が足を踏み入れる状況は穏やかなものではない。
メッシはマイアミで奇跡を呼ぶ男かもしれないが、そのメッシをもってしても、インテル・マイアミのMLSシーズンは、ミッション・インポッシブルというしかないかもしれないのだ。
先週末、ニューヨーク・レッドブルズと対戦する前のインテル・マイアミは、MLSの最下位に位置していた。22試合を戦って、勝ち点はたったの18、得点も22しか挙げていなかった。シーズン終了後にプレーオフに進出するのは無理そうなチームなのである。
ただし、最後にMLSで戦ってから、チームは大きく変わった。リオネル・メッシ、セルヒオ・ブスケツ、ジョルディ・アルバが加入し、何よりタタ・マルティーノ監督が就任して、あっという間にチームを立て直したのだ。リーグスカップのための中断前のチームは遠い昔のことであり、それに取って代わった今のチームは、MLSの残りの試合で解き放たれる準備のできた怪物のように見える。
だが、今シーズン、インテル・マイアミに残された時間は少ない。プレーオフに進めるかどうかは、メッシにとって最も不可能な挑戦となるかもしれない。
