World-Class Club 2024 GFXGOAL

GOALが選ぶワールドクラス選手2024:メッシやベリンガムの最新評価は?

「ワールドクラス」。それは「良い」選手と「優れた」選手を分ける、目には見えなくても重要なタグであるが、かなり主観的なものである。サッカーファン一人ひとりが自分なりの定義、自分なりの基準を持っていて、世界中のスタジアムや更衣室、カフェ、バー、ハブ、クラブで、果てしのない、とにかく楽しい論争が繰り広げられている。

そこで、昨年の夏からGOALは、この楽しみに参加すべく、独自の判断に基づいた、サッカー界のエリートを代表すると思う25人のリストを発表した。最高の中の最高、長きにわたって輝かしいパフォーマンスを見せ続けている選手たちである。

攻撃的な選手たちのみに偏ることを防ぐため――正直に言えば、個人に与えられる賞や栄誉に関してはほぼ常に起こっていることであるーー、各ポジション(GK、DF、MF、FW)で最低3名、最高でも9名を超えないことを決めている。

今年も、ワールドクラス・クラブに誰が残留し、誰を丁重に外さなければならないかを決める時が来た。今年の25名の最強リストに載ったのは誰か。以下にそれを掲載する。コメント欄に賛同――もしくはお怒り――を表明していただきたい…

  • Alisson Becker World-Class Club 2024 GFXGOAL

    GK:アリソン・ベッカー

    アリソンの2023-24シーズンはケガで中断を余儀なくされたが、ローマ時代からずっと一貫して素晴らしいパフォーマンスを見せ続けており、ワールドクラスの称号を維持するに値する。ブラジル代表の背番号1は、多くの点で現代的なゴールキーパーの典型である。勇敢で、足元のボールさばきが正確であり、衝撃的なシュート・ストップを見せる。昨年8月、リヴァプールが劇的勝利を飾ったニューカッスル戦では、ミゲル・アルミロンのシュートに対して、驚愕のスーパーセーブを見せた。

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  • Thibaut Courtois World-Class Club 2024 GFXGOAL

    GK:ティボー・クルトワ

    クルトワは、プレシーズンの練習で負った前十字靱帯断裂のために2023-24シーズンのほとんどを棒に振ったが、シーズン終了前にその才能を思い出させるタイムリーな活躍をした。復帰後5試合に出場し、チャンピオンズリーグ決勝で勝ったボルシア・ドルトムント戦を含む、全試合を無失点に抑えたのである。恒久的にワールドクラスの選手だ。

  • Ederson World-Class Club 2024 GFXGOAL

    GK:エデルソン

    現時点で、エデルソンはサウジ・プロリーグへの移籍が秒読み段階に入っているらしい。それが実現されれば、マンチェスター・シティが彼の代わりを見つけるのは、かなり難しいだろう。それほど、このところのマンチェスター・Cの成功において彼が果たしてきた役割は大きいのだ。パス範囲が素晴らしく広く、集中力のレベルは半端ではない。エデルソンは、ペップ・グアルディオラにとって完璧なゴールキーパーであることを証明してきたのだ。背番号1を譲りうけるのが誰であれ、彼の穴を埋めるのは難しいだろう。

  • Mike Maignan World-Class Club 2024 GFXGOAL

    GK:マイク・メニャン

    はちゃめちゃだったACミランの2023-24シーズンの一時期、メニャンは魔法の力を失ったのではないかと思われていた。プレーがまずかったというのではなく、それまでの高いレベルを維持できていなかったという方が大きい。しかしながら、メニャンはEUROで魔術を取り戻し、他のゴールキーパーの誰よりも多く無失点試合を成し遂げた。得点力不足に陥っていたフランスが準決勝に勝ち進めたのは、そのおかげでもある。

  • Emiliano Martinez World-Class Club 2024 GFXGOAL

    GK:エミリアーノ・マルティネス 🆕

    マルティネスは誰にでも好かれるタイプではない。フランスでは、おそらく完全に嫌われている。しかしながら、彼は真に偉大なゴールキーパーであり、今や異を唱える人はいない。2022年のワールドカップで英雄となったマルティネスは、コパ・アメリカの連覇を成し遂げたアルゼンチン代表でも大きな役割を果たし、アストン・ヴィラがプレミアリーグ4位という快挙を成し遂げる間も素晴らしかった。アーセナル出身のマルティネスは悩ましいほど賛否両論のある選手かもしれないが、その才能は本物である。

  • Dani Carvajal World-Class Club 2024 GFXGOAL

    DF:ダニ・カルバハル 🆕

    カルバハルはイングランドのサッカーファンの間では――ついでに言えばレアル・マドリーと敵対するファンの間では――人気のある選手ではないかもしれない。だが、このスペイン代表選手がワールドクラスの選手であることは間違いない。過去10年以上、彼よりも安定感のある右サイドバックは存在せず、カルバハルはいくつものメダルを獲ってそれを証明した。EURO2024で優勝し、レアル・マドリーがチャンピオンズリーグを制覇した決勝で大事な先制点を決めたことは、カルバハルが時に見逃されることはあっても、一貫して素晴らしいプレーをしてきたことが報われたにすぎない。

  • Ruben Dias World-Class Club 2024 GFXGOAL

    DF:ルベン・ディアス

    ペップ・グアルディオラ監督が就任してからのマンチェスター・シティで最も素晴らしい契約のひとつであるディアスは、2020年にベンフィカから加入して以来、一貫して模範的な選手である。ポルトガル代表のディアスは、空中でも地上でもほぼ負けたことがない。イングランドに来てからずっとプレミアリーグのタイトルを取り続けている。EURO2024ではペペと素晴らしいセンターバックのコンビを築いたが、惜しくも高みには届かなかった。

  • Achraf Hakimi World Class Club 2024 GFXGOAL

    DF:アクラフ・ハキミ

    世界で最も完成された右サイドバックであることは間違いないが、ハキミは攻撃にも守備にも長けている。25歳のハキミは2020年に不可解にもレアル・マドリーを去ったが、昨シーズン、バリ・サンジェルマンで5得点7アシストを記録し、PSGがチャンピオンズリーグの準決勝に進出する主力の一人であった。ハキミはモロッコ代表としてアフリカのネイションズカップにもフル出場した。

  • Theo Hernandez World-Class Club 2024 GFXGOAL

    DF:テオ・エルナンデス 🆕

    テオ・エルナンデスに花が贈られるときが来た。フランス代表はEURO2024で散々だったかもしれないが、勇敢なる左サイドバックはまったくそうではなかった。いつもACミランでやっているように、テオはレ・ブルーのために華麗なる攻撃を見せたし、何度も身体を張ってゴールを守り、大きな成果を挙げて、ついにディフェンスに関する懸念を払しょくしたのであった。一言で言って、彼は世界最高の左サイドバックである。

  • Joshua Kimmich World-Class Club 2024 GFXGOAL

    DF:ヨズア・キミッヒ

    キミッヒは地球上で最も完成されたサッカー選手の一人である。守備的ミッドフィルダーとして素晴らしいだけでなく、卓越したサイドバックでもある。キミッヒは、トーマス・トゥヘルのもとで混乱していたバイエルン・ミュンヘンがチャンピオンズリーグ決勝までもうあと少しのところまで行けた主な理由のひとつである。準々決勝のアーセナル戦のセカンドレグで見せたパフォーマンスは圧巻だった。ドイツ代表としてもEUROで誰よりも多くのチャンスを作り出していた(15回)。

  • Marquinhos World-Class Club 2024 GFXGOAL

    DF:マルキーニョス

    マルキーニョスは2013年にローマからパリ・サンジェルマンへ、3,400万ユーロ(約57億円)で移籍したとき、まだ19歳だったが、その金額以上の働きをすでにしている。昨シーズンはケガに悩まされたが、それでもPSGをチャンピオンズリーグの準決勝まで導いた。コパ・アメリカでのブラジル代表は残念な結果に終わったが、マルキーニョス自身は本質的に、ブラジル代表とPSGのスターだったチアゴ・シウバの後継者であり、優れたセンターバックであるとともに中盤でもプレーできる。

  • Antonio Rudiger World-Class Club 2024 GFXGOAL

    DF:アントニオ・リュディガー 🆕

    優れたセンターバックであるリュディガーは、身体的にも技術的にも、アーリング・ハーランドなどの最もパワフルなセンターフォワードに対処できる能力をもっている。ドイツ代表でもあり、レアル・マドリーがラ・リーガ優勝を果たす際はチームで最も信頼できる選手の一人であって、ラ・リーガのシーズンベストイレブンにも選ばれている。チャンピオンズリーグでも守備で圧倒的なパフォーマンスを発揮し続け、5年間で3度ベストイレブンに選ばれている。

  • Virgil van Dijk World-Class Club 2024 GFXGOAL

    DF:フィルジル・ファン・ダイク

    フィルジル・ファン・ダイク自身が指摘しているとおり、引退報道は大げさすぎた。昨季はスロー・スタートだったが、リヴァプールの主将としてサッカー界最高のDFのひとりであることを再構築した。シーズン最高のプレーはカラバオ・カップ決勝で、延長でヘディングシュートを決め、ユルゲン・クロップ監督のチームを勝利に導いた。空中戦におけるファン・ダイクの恐るべき能力は、EURO2024でまさかの準決勝進出を果たしたオランダ代表でも発揮された。

  • Jude Bellingham World-Class Club 2024 GFXGOAL

    MF:ジュード・ベリンガム 🆕

    フロレンティーノ・ペレス会長は正しかった。ベリンガムはレアル・マドリーでプレーするために生まれたのである。銀河系軍団の他の誰も、彼ほど素晴らしいデビューシーズンをサンティアゴ・ベルナベウで満喫した選手はいないと言ってもいいだろう。EURO2024の決勝では結果的に負けてしまったが、21歳のベリンガムはすでに、ワールドクラス・クラブに確実に入れる以上の活躍をしている。

  • Kevin De Bruyne World-Class Club 2024 GFXGOAL

    MF:ケヴィン・デ・ブライネ

    EURO2024でベルギー代表が最悪の結果だったことを見ると、キャプテンとしてのデ・ブライネはまだ足りないところが数多くあるかもしれないが、それでも世界最高の攻撃的MFであることに変わりはない。クラブでのアシスト数でデ・ブライネ(17)を上回るのはフロリアン・ヴィルツ(19)だけで、33歳のデ・ブライネがケガのためヴィルツよりも出場試合数が23も少なかったことを思えば、すごい結果である。デ・ブライネなしでは、マンチェスター・シティの4年連続プレミアリーグ制覇もなかったことだろう。

  • Ilkay Gundogan World-Class Club 2024 GFXGOAL

    MF:イルカイ・ギュンドアン

    昨年の夏、マンチェスター・シティはバルセロナにギュンドアンを行かせたくなかったが、それも当然である。33歳でありながら、ギュンドアンはそのポジションにおいて最高の選手の一人であり、勝利のメンタルとともに素晴らしい技術を持った、輝かしいボックス・トゥ・ボックスのMFである。2023-24シーズンはバルサで14アシストを記録し、チャンスを生みだした数は132と、ヨーロッパ5大リーグで第2位の成績であった。

  • Jamal Musiala World-Class Club 2024 GFXGOAL

    MF:ジャマル・ムシアラ 🆕

    ベリンガム同様、ムシアラもわずか21歳でワールドクラス・クラブに選定された。正直に言って、彼を入れないのは馬鹿げている。バイエルン・ミュンヘンでブンデスリーガを制覇した1年後、ムシアラはEURO2024で輝き、3得点でゴールデン・ブーツ賞受賞者の一人となった。破壊的なドリブル技術も絶賛されている。開催国ドイツの優勝の夢は破れたが、ムシアラは未来へ希望を与えている。

  • Pedri World-Class Club 2024 GFXGOAL

    MF:ペドリ

    ペドリにとって――そして、当然ながら我々中立の立場のものにとって――トニ・クロースの下手なチャージのせいでEUROを離脱しなければならなくなったことは残念なことである。このバルセロナのスターを失ったスペイン代表は、ダニ・オルモのおかげですぐさま復活し、ペドリもそうなることが期待されている。21歳のペドリはキャリア序盤でケガしやすいという不安があることを露呈したが、その才能は疑う余地がない。ケガが治ればスペインの偉大な選手となれるはずだ。

  • Rodri World-Class Club 2024 GFXGOAL

    MF:ロドリ

    ロドリはEURO2024の最優秀選手となったが、まったく驚くべきことではない。彼は現在、世界最高の選手なのだ。スペイン代表やマンチェスター・シティがほとんど無敵なのは、この素晴らしきMFのおかげである。ここ数シーズン、得点を重ねて完璧なサッカー選手になっていった。影響力と知性において、現在ロドリの右に出るものはいない。

  • Bernardo Silva World-Class Club 2024 GFXGOAL

    MF:ベルナルド・シウヴァ

    ベルナルド・シウヴァはメディアから注目されすぎず、個人賞もあまり手にしていない。それはおそらく、彼が個人よりもチームを優先する選手だからだ。彼は決して利己的で押しつけがましいモンスターでないだけでなく、なめらかで美しいプレーをする、見ていて楽しい選手である。攻撃的MFとして得点力もアシストも優れた選手であり、マンチェスター・シティで6度のプレミアリーグ優勝を果たしている。EURO2024でクリスティアーノ・ロナウドの扱いに苦労していたポルトガル代表でも、誰よりも素晴らしいプレーをしていた。

  • Erling Haaland World-Class Club 2024 GFXGOAL

    FW:アーリング・ハーランド

    ここ1年、サッカー選手としてのハーランドの限界についてが大きな議論となっていたが、ノルウェーの背番号9は相変わらずゴールを量産し続けている。23歳のハーランドにとって平均以下と思われるようなシーズンであっても、全公式戦45試合出場で38得点を挙げ、それによって2年連続でプレミアリーグのゴールデン・ブーツ賞を受賞した。ハーランドがオールラウンドな選手になったら――年齢を考えると達成可能な目標である――完全に誰にも止められない選手となるだろう。

  • Harry Kane World-Class Club 2024 GFXGOAL

    FW:ハリー・ケイン

    ケインはEURO2024で苦労した。イングランド代表のキャプテンは、ゴールデン・ブーツ賞を同時受賞したものの、全体的にお粗末なパフォーマンスだった。もちろん、疲れていたせいではある。2023-24シーズンの大半においてバイエルンを牽引してきたケインが疲労困憊だったのは理解できる。30歳になったケインは、年齢に負けない姿を見せなければならないが、昨シーズン、欧州5大リーグで誰よりも多く得点に絡んだ(46)選手をこのリストに入れないわけにはいかない。

  • Kylian Mbappe World-Class Club 2024 GFXGOAL

    FW:キリアン・エンバペ

    エンバペの昨シーズンは、PSGに来てから最高のシーズンではなかった。それは彼自身が認めている。この夏のフランス代表のEURO制覇も「失敗」に終わった。しかしながら、鼻の骨折とディディエ・デシャン監督のせいで彼の努力は報いられず、2023-24シーズンの5大リーグで誰よりも多く得点を挙げた(44)ことも記憶しておくべきである。レアル・マドリーへの移籍という夢がとうとうかなった今後、エンバペがどれほど破壊的な力を発揮するか、想像してみよう…

  • Mohamed Salah World-Class Club 2024 GFXGOAL

    FW:モハメド・サラー

    サラーの今シーズンの終わり方は残念なものだった。アフリカ・ネイションズカップで負傷し、リヴァプールのエジプト王は大きなダメージを受けたのだ。その前は誰もが驚く素晴らしいプレーを見せていただけに、本当に残念だった。実際、サウジアラビアへの移籍話が絶えない中、サラーが最高レベルの能力を持ち続けていることはまったく明らかである。昨シーズン、先発したのは34試合だけにもかかわらず、38得点に絡んでいる。

  • Vinicius Jr World-Class Club 2024 GFXGOAL

    FW:ヴィニシウス・ジュニオール

    最高に大物の選手について語ろう! おぞましい人種差別に耐えることを強いられてきたにもかかわらず、ヴィニシウスはサッカーに集中し、レアル・マドリーが最も彼を必要としている時に活躍し続けた。レアル・マドリーがチャンピオンズリーグを勝ち進んでいく間、何度もステップアップしたし、コパ・アメリカでも、準々決勝のウルグアイ戦に、チーム最高の選手である彼を出場停止で欠いていなければ、ブラジルはもっと勝ち進めていたことだろう。

  • Benzema Messi Lewandowski GFXGetty/GOAL

    取り消された選手たち ⛔

    2024年のワールドクラス・クラブのメンバーから除外された中で、最も有名な選手は間違いなくリオネル・メッシだ。背番号10のメッシは、アルゼンチン代表として再びコパアメリカを制し、歴代最高選手としての地位を固めたが、大会中、年齢とケガがメッシを蝕みはじめていることが明らかになった。メッシはもはやカタール2022の時のような宇宙一のプレーをすることはできないが、それを恥じることはない。なんと言っても37歳なのだから!

    他に、サウジアラビアでかつてのような活躍ができないでいるカリム・ベンゼマはレアル・マドリーをちょうどよい時にやめたと言える。元チームメイトで劇的な衰えぶりを見せているカゼミーロも、まもなく中東のチームに加入するかもしれない。そこでなら最善を尽くせるだろう。

    ルカ・モドリッチはレアル・マドリーとの契約を1年延長したが、寄る年波には勝てず、もはやベルナベウで確実に先発することはできないでいる。35歳のロベルト・レヴァンドフスキはモドリッチよりも3歳若いが、かつてほど有能ではなくなっており、来シーズン、バルセロナでどのような成績を収めるか、興味深いところである。

    最後に、トニ・クロースの名をあげなければならない。この1年、レアル・マドリーとドイツ代表で素晴らしいパフォーマンスをしていた彼は、このクラブに残留するはずだった。だが、まだピークのうちに現役を引退するとの決断が発表された。