それは熊谷が故郷から約8,000キロ離れて孤独を感じていたからではなく、多くの日本人選手が最高レベルで活躍することが代表に影響するからである。今なぜ、多くの日本代表チームの選手たちが海外に移籍しているのかと聞かれ、日本代表キャプテンはこう答えた。「代表のユニフォームを着ている時は、もちろん、日本人同士で争っているわけではありません。いつだって相手は外国人選手で、だからみんな、成長したいと思い、日々高いレベルの素晴らしい選手と対戦することが重要だと気づいたんだと思います。それが理由だと思います」。
最初にフランクフルトへの移籍を決める前から熊谷はすでにヨーロッパへの移籍に興味を持っていたため、すでにドイツにいた安藤梢と永里優季に、その経験について尋ねていた。2人は、自分と同じようなチャンスを追求することを熊谷に勧めた。今、34歳の熊谷は、自分と同じ道を進みたいと思う選手たちの背中を同じように押したいと考えている。「その選手が行きたいと思うなら、多くのことを伝えますが、本人が行きたくないと思ったら、不可能だと思います。厳しい世界ですから」と言う。
とはいえ、多くの選手が飛躍を望んでいることを熊谷は非常に喜んでおり、それが日本人選手の質の高さゆえであり、トップクラブがそのような選手を獲得したがっていることも喜んでいる。「日本の選手たちはちょっと...うまく言えないけれど、ちょっとした特別な存在だと思います」と、熊谷は考えながら言った。最後に選んだ「特別」という言葉には複雑な意味が込められている。「私たちのプレースタイルは、ヨーロッパの選手やアメリカの選手と大きく違います。チームに馴染むことができれば、チームのために多くのことをすることができるかもしれません。それが多くのチームが日本の選手を獲得したい理由だと思います」。
「でも、もちろん、私たち日本人選手は、日本代表が勝つためにフィジカル的に多くのことを進化させる必要があります。選手が成長するにつれて、当然、日本代表も成長します。それが重要なことだと思います」。