Euro Team of the Season GFXGetty/GOAL

24-25シーズン前半戦の欧州ベストイレブン:サラーにレヴァンドフスキ、復活の守護神も!

2024年の終わりが近づく中、ヨーロッパ主要リーグは2024-25シーズンの約半分が過ぎようとしている。フランスでは、パリ・サンジェルマンがチャンピオンズリーグの不調を跳ね返してリーグ・アン首位を独走。ドイツでは、昨季無敗の王者レヴァークーゼンに遅れを取ったバイエルンが、再びトップの座を握り返した。

一方で、その他の“欧州5大リーグ”は首位争いが加熱。プレミアリーグでは、4連覇中の王者マンチェスター・シティがペップ・グアルディオラ体制最悪の状況で、リヴァプールとチェルシーを追いかける状況に。スペインでは、バルセロナが序盤の勢いを失い、宿敵レアル・マドリーとアトレティコ・マドリーとの伝統的な三強争いに巻き込まれた。そしてイタリアで現在首位に立っているのは、意外にもアタランタ。ナポリ、インテルとのスクデット争いは誰が制するのか予測不能だ。

さらにリーグフェーズがスタートしたチャンピオンズリーグでは、リヴァプールが首位に立ち、アーセナルやレヴァークーゼン、インテルも好調。一方でパリ・サンジェルマンやマンチェスター・シティ、レアル・マドリーは苦しんでいる。

シーズンスタートから約半年、ここまでヨーロッパで最も安定したパフォーマンスを見せた選手は誰なのだろうか? 個人スタッツと周囲に与えた影響を基に、シーズン前半戦のベストイレブンを選出する。

  • Fiorentina v AC Milan - Serie AGetty Images Sport

    GK:ダビド・デ・ヘア(フィオレンティーナ)

    マンチェスター・ユナイテッド退団以降、1年間も無所属が続いたデ・ヘアは引退も囁かれていた。しかし、この34歳は好調フィオレンティーナで復活を遂げた。アルテミオ・フランキでクリーンシートを達成し続けており、大一番(ミラン戦)での2本のPKセーブでカルト的なヒーローになりつつある。クラブは公式SNSで「新たなダビデが街にやってきた!」とフィレンツェ市に保管されるダビデ像にちなんで活躍を絶賛したが、その熱狂も頷けるパフォーマンスだ。

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  • FBL-FRA-LIGUE1-PSG-LYONAFP

    RSB:アクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン)

    時にルイス・エンリケ監督は厳しい要求を課すこともあるが、それは彼がさらに成長できると信じているから。26歳のモロッコ代表は、すでに相手を恐怖に陥れる存在となっている。今季ヨーロッパ5大リーグで、ハキミよりも多くのチャンスを創り出した選手は6人だけ。また、ディフェンス登録の選手でボール奪取回数は2位だ。現在のサッカー界で最も完成されたサイドバックと言っても過言ではないだろう。

  • Virgil van Dijk Liverpool 2024Getty Images

    CB:フィルジル・ファン・ダイク(リヴァプール)

    リヴァプール側は高額な新契約をオファーすることをためらっているようだが、現在のパフォーマンスを考えれば選手の要求を満たさないのは愚かに見える。それほどファン・ダイクは素晴らしく、相変わらず世界最高レベルの試合で余裕を持ってプレーしている。アーリング・ハーランドやキリアン・エンバペといっ世界屈指のアタッカーにも難なく対処。今シーズンのフィールドプレーヤーで、ファン・ダイク以上に無失点試合に貢献した選手は存在しない。

  • West Ham United FC v Arsenal FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    CB:ガブリエウ・マガリャンイス(アーセナル)

    確かにパートナーであるウィリアム・サリバほど俊足でも優雅でもないかもしれないが、このブラジル代表はアーセナル真のリーダーとして台頭。特に相手ボックス内では絶対的な脅威となっている。今シーズンはすでに4回もネットを揺らしており、チームにとって欠かせない武器となった。

  • Bayer 04 Leverkusen v FC St. Pauli 1910 - BundesligaGetty Images Sport

    LSB:アレックス・グリマルド(バイエル・レバークーゼン)

    昨季の無敗優勝の立役者となったグリマルドだが、その輝きは今季も継続。シャビ・アロンソ監督のチームで左サイドに多才な攻撃を加えており、ヨーロッパ5大リーグでのチャンス創出数は3位だ。クロスの成功数でも2位にランクインしている。

  • Girona FC v Liverpool FC - UEFA Champions League 2024/25 League Phase MD6Getty Images Sport

    CDM:ライアン・フラーフェンベルフ(リヴァプール)

    リヴァプールファンは今夏、またも「No.6」を逃したことに落胆したはず。だが、アンフィールドにはすでに解決策が存在したようだ。フラーフェンベルフはまさに“新加入選手”のように、新たなポジションに適応して大活躍。インターセプト数はヨーロッパ5大リーグでトップであり、さらに攻撃時に見せる見事な反転で相手のプレスを剥がす様はファンを熱狂に包んでいる。

  • FC Bayern München v 1. FC Heidenheim 1846 - BundesligaGetty Images Sport

    CDM:ヨズア・キミッヒ(バイエルン・ミュンヘン)

    ドイツでの報道では、バイエルン側は減俸に動いて失敗したという。これは当然だ。今季のキミッヒはセンセーショナルな活躍を見せており、全く減俸に値するパフォーマンスではない。ヨーロッパ5大リーグでボール奪取数は2位、チャンス創出数は5位だ。まさに“トータル・フットボール”の申し子だろう。

  • Mohammed-Salah(C)Getty Images

    RW:モハメド・サラー(リヴァプール)

    「現在、世界最高の選手はだれなのか?」、この問いに対する最適解の1つだろう。サラー以上に決定的な存在は存在しておらず、ヨーロッパ5大リーグでのゴール関与数(29)は堂々の1位だ。リヴァプールは、彼無しでプレミアリーグとチャンピオンズリーグの両方でトップに立つことはできなかった。

  • Tottenham Hotspur FC v Chelsea FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    AMF:コール・パーマー(チェルシー)

    現在、プレミアリーグ最高のイングランド人選手であることは間違いない。昨季の衝撃から、マンチェスター・シティが“たった”4000万ポンド(約78億円)で売却したことは嘲笑の対象になり続けている。今季もすでに17ゴールに直接関与しており、チェルシーが予想外ばタイトル争いを繰り広げる原動力となっている。

  •  Barcelona's Brazilian forward #11 Raphinha celebrates scoringGetty Images

    LW:ラフィーニャ(バルセロナ)

    今季の劇的な変化は絶賛に値する。一時は放出候補ともされたが、新体制で絶対に欠かせない存在に。ヨーロッパ5大リーグにおいて、チャンス創出数はトップ。17ゴール8アシストの成績に文句をつけられる人は存在しないだろう。

  • FC Barcelona v Stade Brestois 29 - UEFA Champions League 2024/25 League Phase MD5Getty Images Sport

    CF:ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ)

    異次元だった全盛期の姿とは言えないかもしれないが、ベストフォームと遜色ないパフォーマンスを続けている。バイエルン時代に指導を受けたハンジ・フリック監督の就任は、復活における大きな要因に。36歳となった今シーズン、彼はバルセロナで1試合平均1ゴール。3度目のヨーロッパ・ゴールデンシュー受賞に向けてひた走っている。