2019年12月、ミケル・アルテタの指揮官の就任からアーセナルは着実に成長を続けてきた。アーセン・ヴェンゲル退任後に低迷の一途を辿っていたチームは活力を取り戻し、特に直近3シーズンはいずれもプレミアリーグ優勝争いの主役の1つに。この若きチームは、今では「タイトルを逃す」ことが話題になるほどにまでなっている。
だが、この「タイトルを逃す」ことはシーズンを追うごとに重みを増している。アルテタがほぼ一からこのチームを作り上げたことは絶賛に値するが、未だ主要タイトルはFAカップ1つのみ。今季も、プレミアリーグでは最大のライバルだったマンチェスター・シティが躓いたにもかかわらず、新指揮官就任1年目のリヴァプールにまったく手が届かなかった。
そして残されたタイトルは、もうチャンピオンズリーグだけ。クラブ悲願でありながら、黄金期を誇ったヴェンゲル体制ですら成し遂げられなかった偉業である。しかし、ホームでの準決勝ファーストレグは0-1で敗戦。7日のセカンドレグでは、敵地で勝利が必須だ。このパルク・デ・プランスでの一戦は、アーセナルの将来に重大な意味を持つ試合となる。









