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エンバペ、オシムヘン…2024年夏の移籍市場で高額移籍の可能性がある30選手

1月の移籍市場は異常なほど静かだったが、再び移籍の歯車がトップスピードで回り始めそうだ。サッカー界のビッグネームの中には移籍を考えていそうな選手が何人かいるが、彼らは安い買い物ではない。今後数カ月、記録破りの高額移籍が発生する可能性がある。

サウジ・プロリーグは、トップレベルのサッカーの体質を恒久的に変えようとする計画の第二段階を実行すべく、再び市場で大きな動きをすることが予想される。一方、経済的な問題で冬には動けなかったいくつかのプレミアリーグのクラブが今回は比較的積極的な動きをすることになるだろう。

以下に、この夏注目すべき大きな移籍ベスト30を見てみよう。

  • Jarrad Branthwaite Everton 2023-24Getty

    ジャラッド・ブランスウェイト(エヴァ―トン)

    イングランドのDFに関して次に重要なことは、エヴァ―トンで大躍進したジャラッド・ブランスウェイトがトップに立つ運命にありそうだということだ。センターバックのブランスウェイトは、プレミアリーグで最も堅固なバックラインの一角を担い、当然ながらいくつかのビッグクラブから熱視線を浴びている。

    このところマンチェスター・ユナイテッドとの関係が取りざたされているし、マンチェスター・シティやニューカッスルが、移籍市場が開くのに先立って数週間前から姿を現してきている。だが、エヴァ―トンの提示価格が障害になる可能性は充分にあり、彼の評価額が8,000万ポンド(約160億円)になったのには悪名高い「イギリスの税金」が関係している。

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  • Bremer JuventusGetty Images

    グレイソン・ブレーメル(ユヴェントス)

    ユヴェントスのDFグレイソン・ブレーメルは、この夏移籍する可能性のあるセンターバックのひとりである。トリノとユーヴェでセリエAで活躍したこのブラジル代表は、プレミアリーグかラ・リーガで自分を試してみたいと言っている。

    イングランドの多くのチームから注目されているようで、夢が現実になるチャンスは充分にあるだろう。しばらく前からマンチェスター・ユナイテッドが興味を示しているが、移籍市場の開場が近づくにつれ、チェルシーが候補のひとつとして浮上してきた。6,000万ユーロ(約102億円)程度のオファーが来れば、白と黒のチームは喜んで取り引きするだろう。

  • Alphonso-Davies(C)GettyImages

    アルフォンソ・デイヴィス(バイエルン・ミュンヘン)

    アルフォンソ・デイヴィスにはしばらく前からレアル・マドリーが関心を示しているようだ。スペインの巨人は正式なオファーをする前に、バイエルン・ミュンヘンが最近申し出た契約延長についてデイヴィスがどう応えるかを待っているところだ。契約の最終年を迎えた選手に6,000万ユーロ(約102億円)より多くは出せないだろう。

    絶好調でやる気のある時のデイヴィスほど、観ていて痺れるフルバックは滅多にいない。サンティアゴ・ベルナベウへの移籍は、23歳の若者にとって当然のステップアップだろう。だが、すでにキリアン・エンバペの獲得に資金のほとんどを使いきっているレアル・マドリーにとって、デイヴィスの価格は適正なものでなければならず、バイエルン・ミュンヘンの言い値に従うことはないだろう。何より、レアル・マドリーにはすでにフェルラン・メンディという最高の左サイドバックがいるのだから。

  • Eberechi Eze Crystal Palace 2023-24 Premier LeagueGetty

    エベレチ・エゼ(クリスタル・パレス)

    エベレチ・エゼも今シーズン、クリスタル・パレスで新たな高みに到達した。この夏のユーロ2024を前に、イングランド代表のワイルドカードとなる可能性がある。

    エゼもプレミアリーグで2桁ゴールを記録し、イングランドで最も恐るべきドリブラーのひとりという評判を確立した。トッテナムがエゼを狙っていると言われているが、この夏エゼ獲得に名乗りをあげるのがトッテナムだけということはありえない。

  • Bruno Fernandes of Manchester United looks Getty Images

    ブルーノ・フェルナンデス(マンチェスター・ユナイテッド)

    マンチェスター・Uの新しい小規模オーナーのINEOSはこの夏、チームを大幅に変えることを計画しているが、ブルーノ・フェルナンデスは残留組のひとりとみなされている。赤い悪魔はクラブ史上最低の順位でプレミアリーグを終えたショックがまだ癒えていないが、キャプテンを任されたフェルナンデスは文字どおりチームを牽引していた。

    しかしながら、フェルナンデスのほうは我慢の限界にきている。30歳という円熟期に近づいて、大きな名誉のために戦いたいと望んでおり、ビッグクラブから引く手あまたである。報道によると、このポルトガル代表の司令塔の獲得競争の先頭に立つのはバイエルン・ミュンヘンで、アリアンツ・アレーナへの移籍にサウジアラビアへの移籍よりも大きな魅力があるのは間違いないが、本人は残留への意思を示している。

  • Conor Gallagher Chelsea West HamGetty

    コナー・ギャラガー(チェルシー)

    チェルシーが直近の地元育ちのヒーローを本気で現金化しようとするなどということがあり得るだろうか。コナー・ギャラガーは2023-24シーズンのブルーズにとって絶対に不可欠な選手であった。51試合中50試合に出場し、常にキャプテンマークをつけ、シーズン終盤、ヨーロッパの大会の出場権を取り戻した際の中心選手であった。

    しかしながら、彼の残留を望んでいたマウリシオ・ポチェッティーノが今や「元」監督となったことなど、あらゆる兆候を考えると、クラブの意思決定者たちはアカデミー出身のギャラガーを無感情に現金化しようとしているようだ。予想される5,000万ポンド(約100億円)という金額は100%大きな利益となる。チェルシーのロンドンでのライバルであるトッテナムが引き続き関心を示している他、アストン・ヴィラも移籍先となる可能性があると言われている。

  • Mason Greenwood GetafeGetty

    メイソン・グリーンウッド(マンチェスター・ユナイテッド)

    メイソン・グリーンウッドは、ヘタフェへのレンタル移籍で全公式戦で16ゴールを記録するなど、シーズンを通して活躍し、再びヨーロッパで最も引く手あまたの選手のひとりとなった。マンチェスター・Uは22歳のグリーンウッドに関して、新たなレンタル移籍ではなく完全移籍を考えて5,000万ポンド(約100億円)を提示しており、ユヴェントス、ナポリ、アトレティコ・マドリーなども準備万端である。

    ヘタフェもグリーンウッドと完全移籍の契約を結ぶことが可能だが、報道によると本人はもう一度チャンピオンズリーグでプレーしたいと考えているようだ。今のところ唯一確実らしいのは、イングランド代表で1試合プレーしたことのあるグリーンウッドがオールド・トラッフォードに戻ることはないということである。

  • Marc Guehi Crystal Palace 2023-24Getty Images

    マーク・グエーイ(クリスタル・パレス)

    あいにくイーグルズはこの夏、守備の要にしてキャプテンのグエーイを失うことになりそうだ。ここ数年、マーク・グエーイはイーグルズに著しく欠かせない選手であり続け、バックラインの中心でヨアキム・アンデルセンと強固なコンビを築いていた。

    そうしたプレーがプレミアリーグのビッグクラブのいくつかから注目されている。マンチェスター・ユナイテッドは4バックの補強が喫緊の課題であり、獲得を目指している選手のひとりがグエーイであると信じられている。ここ数年、イングランド代表の監督としてグエーイをスリー・ライオンズの試合に出し続けているガレス・サウスゲートがこの夏オールド・トラッフォードの監督に就任すれば、グエーイは移籍に大いに前向きになるかもしれない。

  • Bruno Guimaraes Newcastle 2023-24Getty

    ブルーノ・ギマランイス(ニューカッスル)

    今年初め、多額の経済的損失を計上したニューカッスルはこの夏、少なくともひとりは大金と引き換えに放出することを強いられるだろう。最も高額が期待される選手のひとりがブルーノ・ギマランイスである。このMFは今シーズンもプレミアリーグで活躍し、試合の組み立てと守備の役割のバランスを完璧にこなしていた。

    現在アーセナルとマンチェスター・シティが最もギマランイスを欲しがっているチームのようで、ニューカッスルのエディ・ハウ監督は、セント・ジェームズ・パークからギマランイスを奪い去るには高額の提示が必要だと警告している。このブラジル代表との契約には6月末に満了となる1億ポンド(約200億円)の契約解除条項が組みこまれており、彼に興味を示すクラブは夏の交渉が長引くのを防ぐべく早急に動く必要があるだろう。

  • Viktor Gyokeres Sporting CP 2023-24Getty Images

    ヴィクトル・ギェケレシュ(スポルティングCP)

    ブライトンからコヴェントリー経由でスポルティングCPに行くというのは伝統的なスターへの道筋ではないが、ヴィクトル・ギェケレシュのポルトガルでのプレーを見れば、この夏、あらゆる人々が彼の名前を語ることになるだろう。

    2023年、コヴェントリーがプレミアリーグ昇格を逃した後、ギェケレシュはヨーロッパ中から注目された。最終的にスポルティングに移籍し、直感を信じたことが正しかったことを証明した。今シーズンは40得点をあげ、15アシストも記録して、たちまちヨーロッパで最も引く手あまたなセンター・フォワードとなった。今回の移籍市場でのスポルティングの提示額が1億ユーロ(約170億円)近いというのも理解できる。

  • Alexander Isak Newcastle 2023-24Getty Images

    アレクサンデル・イサク(ニューカッスル)

    ニューカッスルも今後数カ月、もうひとりの主力選手に興味を示す他クラブと争うことになる。アレクサンデル・イサクは今シーズンに大ブレイクし、プレミアリーグで20得点の大台に乗った。これ以上の得点を決めたのはアーリング・ハーランドとコール・パーマーしかいない。

    彼のポゼッション力とチームメイトを操る能力は市場価値をあげる一方で、ギマランイス同様、イサクもアーセナルへの移籍が予想されている。それが最終目標でないことも同じで、スウェーデン代表のイサクは少なくとも現在の市場では1億ポンド(約200億円)の値がつくと思われている。

  • Joshua Kimmich FC Bayern 2024Getty Images

    ヨシュア・キミッヒ(バイエルン・ミュンヘン)

    ヨシュア・キミッヒも契約が最終年を迎えるバイエルン・ミュンヘンのスターのひとりであり、この夏、新たな挑戦に挑むだろうと広く予想されている。29歳のキミッヒはアリアンツ・アレーナで獲得できるすべてを手に入れ、その間バイエルン・ミュンヘンで390試合出場を果たしたが、契約更新の話し合いは行き詰まっており、多くのトップクラブが臨戦態勢に入ろうとしている。

    マンチェスター・C、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドが入札額をあげていると言われており、バルセロナが興味を示しているとの報道もあって、ラ・リーガもキミッヒの選択肢に入りそうである。彼自身が、その輝かしいキャリアの最後をどこで迎えるのがベストと思っているかだけが問題である。

  • Kylian-Mbappe(C)Getty Images

    キリアン・エンバペ(パリ・サンジェルマン)

    現代サッカーにおいて最も長く続いた移籍をめぐる物語が、この夏とうとう終わりを告げそうだ。キリアン・エンバペがフリーでレアル・マドリーに加入することはほぼ確定しているが、現在のパリ・サンジェルマンとの契約である1シーズン3,700万ユーロ(約63億円)という報酬の大幅カットは受け入れなければならなそうである。

    それでも、このワールドカップ優勝選手は、レアル・マドリー史上最高額の選手となることに満足すべきであり、アタッキングサードでエンバペがヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴと並ぶことを予想すると、恐ろしいかぎりである。プレミアリーグもエンバペの移籍先として可能性があると言われており、リヴァプールやアーセナルが興味を示しているが、エンバペはサンティアゴ・ベルナベウのきらめく光のもとでプレーするべく生まれてきた選手であり、バロンドール獲得という夢をかなえるには最高の場所である。

  • Jamal MusialaGetty

    ジャマル・ムシアラ(バイエルン・ミュンヘン)

    バイエルン・ミュンヘンは12年ぶりにタイトルなしのシーズンを終え、アリアンツ・アレーナに暗雲が立ちこめているが、ジャマル・ムシアラはそれでも胸を張っていられる数少ない選手のひとりである。21歳のムシアラは、チームとしての結束が衰えていたバイエルン・ミュンヘンにあって12得点8アシストを記録し、ユーロ2024を開催するドイツの一番槍になる準備はできているようだ。

    『ガーディアン』誌によると、ムシアラの目覚ましいプレーは、マンチェスター・シティで攻撃的MFのオプションを増やしたいペップ・グアルディオラ監督から注目されているという。ムシアラは、これから何年もキャリア最高のシーズンを迎えるに違いなく、プレミアリーグ王者がバイエルン・ミュンヘンによるムシアラの評価額と報道されている1億ポンド(約200億円)にひるむ可能性も低い。

  • Joao Neves Benfica 2023-24Getty

    ジョアン・ネヴィス(ベンフィカ)

    ベンフィカがトップクラスの選手を輩出していることは有名であり、次にリスボンから巣立っていくのはジョアン・ネヴィスである。19歳のネヴィスは今シーズン、堂々とトップチームに昇格し、ベンフィカがスポルティングCPとの優勝争いに敗れたポルトガルのプリメイラ・リーガで、出場しなかったのは1試合だけであった。

    決して負けないポゼッションを誇るこの守備的MFは、すでに完成されたパサーでもある。彼のような選手は移籍市場では金の卵であり、この夏ビッグクラブが彼を獲得したがったとしても驚きではない。ただし、1億2,000万ユーロ(約204億円)の契約解除条項は、全当事者にとって困難な問題となるだろう。

  • Darwin Nunez LiverpoolGetty

    ダルウィン・ヌニェス(リヴァプール)

    アンフィールドで2度目の複雑なシーズンを終えた。ダルウィン・ヌニェスは全公式戦で18得点という堂々たる数字を記録したが、シーズン終盤の8試合は無得点だった。レッズの優勝争いが華々しく崩壊したのはヌニェスがビッグチャンスを何度も逃したからであった。

    8,500万ポンド(約170億円)のFWにサポーターが大きな期待をかけるのは当然であり、5月初旬、ヌニェスはインスタグラムのアカウントからリヴァプールに関係する画像をすべて削除して、リヴァプール信者の多くを遠ざけてしまった。ヌニェスは好調ならどんな守備も切り裂き、24歳という年齢を考えれば、まだ解き放たれていないポテンシャルがあるだろうが、マージーサイドに居続ける気はなさそうである。報道によると、バルセロナが、このウルグアイ代表選手を長くロベルト・レヴァンドフスキの代わりができる選手とみなしているようで、ヌニェスがバルセロナの方を向く可能性はある。

  • Olise-Crystal-Palace-2023-24Getty

    ミカエル・オリーズ(クリスタル・パレス)

    ミカエル・オリーズがプレミアリーグのエリート選手であるかどうか疑問が残っていたとしても、今シーズンのクリスタル・パレスのスターは別次元であることを証明した。ケガでシーズン大半を棒に振ったものの、フランス代表のオリーズは、右ウイングとして二桁得点を記録した。彼のコンディションが戻ったことで、イーグルズは最後の7試合で6勝をあげた。

    昨年の夏、チェルシーが大いに興味を示したが、パレスはまったく取り合わなかった。スティーブ・パリッシュ会長は相変わらず厳しい交渉人のひとりであり、この夏、オリーズが6,000万ポンド(約120億円)以下の値段でチームを離れることはないだろう。

  • Osimhen NapoliGetty Images

    ヴィクター・オシムヘン(ナポリ)

    ヴィクター・オシムヘンのナポリへの愛は、2023-24シーズンにスクデット防衛の望みがなくなった時点で、当然の結論に達したようだ。ナポリは順位表の中位でシーズンを終え、その結果、来シーズンはヨーロッパの大会に出場することができない。

    優勝した昨シーズンに比べ、オシムヘンの得点数は減り、評価も下がった。それでもナイジェリア代表のオシムヘンには移籍先の候補が多数あるようで、その筆頭がPSGである。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、チェルシーの名前も取りざたされている。だが、1億1,100万ポンド(約222億円)の契約解除条項が立ちはだかるかもしれない。

  • DANI OLMO RB LEIPZIGGetty Images

    ダニ・オルモ(RBライプツィヒ)

    ダニ・オルモは2020年にRBライプツィヒへ移籍して以来、何度も小さなケガに悩まされている。だが、コンディションが整えば、このスペイン代表はしばしば非常にセンセーショナルなプレーをする。バルセロナの有名なラ・マシアの卒業生であるオルモは非常にテクニシャンで、どちらのウイングでもプレーできるし、必要なら中盤でもやれる。

    バルセロナがオルモをカタルーニャに連れ戻したいと思っているのは当然であり、ライプツィヒは少なくとも6,000万ユーロ(約102億円)を要求するだろう。過去にはプレミアリーグとの話もあった。

  • Joao Palhinha Fulham 2023-24Getty

    ジョアン・パリーニャ(フラム)

    ジョアン・パリーニャは、昨年の夏の移籍市場の土壇場で、バイエルン・ミュンヘンは契約書にサインする用意ができていたにもかかわらず、移籍の夢が無残にも崩れ落ちた。その後、フラムと新たな契約を結び、西部ロンドンのチームはパリーニャを手放さないつもりだが、この夏、このポルトガル代表にとうとう大きな移籍が訪れないともかぎらない。

    バイエルン・ミュンヘンは今でもパリーニャに興味があると見られており、報道によると、辞任予定のトーマス・トゥヘル監督が、評価額5,600万ポンド(約112億円)のこの中盤の壊し屋の加入に大いに前向きだったらしい。そうでないにしても、ユーロ2024で活躍すればショーウィンドウに立つチャンスが来るだろう。

  • Raphinha PSG BarcelonaGetty

    ハフィーニャ(バルセロナ)

    ブラジル代表のハフィーニャは、この夏バルセロナが現金化したいと思っている選手のひとりとみられている。バルセロナは依然として経済危機に見舞われており、収支のバランスを取りたがっているのだ。リーズのウイングだったハフィーニャはプレミアリーグへの復帰もあり得るが、評価額は8,000万ユーロ(約136億円)と言われている。

    イングランドのトップリーグにいたことのあるハフィーニャなら、カタルーニャで決して楽な時間を過ごしたわけでないにせよ、上位6チームが賭けてみようと思っても不思議ではない。

  • Mohammed-Salah(C)Getty Images

    モハメド・サラー(リヴァプール)

    モハメド・サラーは昨年の夏、アル・イテハドから1億5,000万ポンド(約300億円)の声がかかった時、リヴァプールへの真の忠誠心を見せた。しかしながら、移籍市場が再び開いた時、その決意が試されることになりそうだ。サウジアラビアとのつながりは1年経って強くなるばかりであり、ユルゲン・クロップ監督の退任が公になったことは火に油を注いでいる。

    アンフィールドでは新時代が始まっており、クロップ監督の後任がフェイエノールトのアルネ・スロット監督に決まって、サラーはそこに加わりたいと強く示唆している。だが、31歳のサラーに超高額のオファーが来れば、リヴァプールはそれを真剣に考えないほど愚かではない。とりわけ、今シーズン後半、パフォーマンスの質の低下が不安視されたことを考えればなおさらである。

  • Jadon Sancho Borussia Dortmund 2023-24Getty

    ジェイドン・サンチョ(マンチェスター・ユナイテッド)

    ジェイドン・サンチョのマンチェスター・ユナイテッドでの最初の3年間は悲惨だった。プレミアリーグの55試合に出て9得点5アシストという結果は、7,300万ポンド(約146億円)の選手にとって悲しいものだった。エリック・テン・ハーグ監督は、このウイングの応用レベルをあげるようとするたびに抵抗にあっていた。

    しかし、だからと言ってサンチョに成功の見込みがないわけではない。レンタルでボルシア・ドルトムントに戻って以来、自信を取り戻してきており、チャンピオンズリーグの準決勝でボルシア・ドルトムントが優勝候補のPSGを倒した際には、サンチョがどれほど破壊的な選手かを世界は思いだした。それにより、サンチョの株はタイムリーに高騰したのだった。

    ドルトムントがサンチョの完全復帰を望んでいることは明らかだが、マンチェスター・Uの5,500万ポンド(約110億円)という提示額を支払うのに苦労するかもしれない。他のチームがドルトムントを負かそうと名乗り出て来る可能性は充分にある。

  • Benjamin Sesko RB LeipzigGetty Images

    ベンヤミン・シェシュコ(RBライプツィヒ)

    ベンヤミン・シェシュコの名前が移籍話のコラムに出てくることは珍しくない。スロベニア代表のシェシュコは、レッドブルのサッカー組織の出身で、ザルツブルクで成功した後、2023年の夏にRBライプツィヒに移籍した。

    その後のブンデスリーガでの生活は水を得た魚のようで、半分の試合数しか先発していないのにもかかわらず、14得点を記録している。アーセナルが強い関心を寄せていると言われ、体格からすればプレミアリーグに適応するのに何の問題とないと思われる。契約には6,500万ユーロ(約110億円)の契約解除条項があるが、他の複数のクラブもこの夏、彼に注目するかもしれない。

  • Sudakov ShakhtarGetty Images

    ヘオルヒー・スダコフ(シャフタール・ドネツク)

    現代サッカーでは優れた攻撃的MFは金の卵であり、そのせいでヘオルヒー・スダコフとの契約をめぐる騒ぎが大きくなっている。スダコフはヨーロッパの5大リーグで実力が証明された選手ではない。だが、この21歳の才能をめぐって、ヨーロッパのエリートクラブのひとつが獲得の準備をしているようである。

    見事な技術をもつスダコフは、シャフタールのチームを牽引してスターとなり、今シーズンのプレーぶりと16得点という結果が、プレミアリーグの巨人アーセナルとチェルシーの関心を引いたようだ。評価額は6,500万ポンド(約130億円)ほどで、シャフタールのCEOはすでに、この夏スダコフは「あるトップクラブ」に行くと認めている。

  • Jean-Clair Todibo NiceGetty

    ジャン=クレール・トディボ(ニース)

    ジャン=クレール・トディボはバルセロナを去って以来復活し、リーグ・アンのニースで成功した後、今や高額移籍への準備ができているようだ。報道によると、2023年にはマンチェスター・ユナイテッドに加入する寸前までいっていたようで、INEOSがオーナーであるニースでプレーしていることが、今年のマンチェスター・Uとの関係を強めている。

    トディボは、現代的なボール扱いをするセンターバックで、チェルシーとトッテナムもこのフランス代表を評価していると言われている。報道ではニースが4,000万ポンド(約80億円)という定額で手放すと言われており、他の選手たちよりも安く移籍する可能性がある。まだ24歳のトディボは、現在から未来にかけての賢い投資となるだろう。

  • Ivan Toney Brentford 2023-24Getty

    イヴァン・トニー(ブレントフォード)

    8カ月の賭博規則違反の処分から復帰したイヴァン・トニーは、最も高いレベルで自分を試すべく、この夏ブレントフォードを去る予定だと明言している。唯一の問題は、シーズン終盤に調子を落としていたトニーに対して、ブレントフォードの要求額を支払おうとするクラブが見つかるかどうかである。

    それでも、トニーはプレミアリーグで実績のあるストライカーであり、28歳で絶頂期を迎えつつあることもあり、新しい環境で活躍できるだろう。報道によると、トニーの評価額はここ数カ月で大きく下がっており、アーセナル、チェルシー、トッテナムのようなチームにとって、リスクを取る価値がある選手かもしれない。

  • Manuel-Ugarte(C)GettyImages

    マヌエル・ウガルテ(パリ・サンジェルマン)

    PSGは昨年の夏、チェルシーに勝ってマヌエル・ウガルテと契約することに全力を尽くし、スポルティングのエースだったウガルテと、6,000万ユーロ(約102億円)の契約解除条項が発動した後、1,000万ユーロ(約17億円)の5年契約を交わした。ウガルテはポルトガルで恐るべきボランチとしての評判を確立したが、先が楽しみなスタートは切ったものの、いまだ巨額の投資に見合う成果をPSGにもたらしていない。

    2023-24シーズンが進むにつれ、ウガルテは次第にルイス・エンリケ監督のもとでの序列を落としていき、パルク・デ・ブランスでの未来に疑問が生じてきた。『レキップ』紙によると、PSGは当初の投資額を取り戻せるならウガルテを放出するようである。ユヴェントスとACミランはウガルテをレギュラーとしてもっと試合に出すつもりでいると言われており、攻撃的なプレースタイルはセリエAにうってつけだが、どちらのクラブが、最高レベルで活躍できることをもっと証明すべき選手に、多額のカネをかけるリスクを取るかは、まだ分からない。

  • Zirkzee BolognaGetty

    ジョシュア・ザークツィー(ボローニャ)

    ボローニャはヨーロッパ最大のビックリ箱のひとつである。高く評価されているチアゴ・モッタ監督に率いられ、来シーズンはチャンピオンズリーグに出場することになる。そして、それに大きく貢献したのがジョシュア・ザークツィーだ。

    バイエルン・ミュンヘンでは活躍できなかったオランダ出身のザークツィーは、ようやくイタリアでそのポテンシャルを発揮しはじめ、モッタ監督のチームの先頭に立って堂々とプレーしている。この夏は4,000万ユーロ(約68億円)の契約解除条項が有効で、インテルやユヴェントス、いくつものプレミアリーグのクラブが興味を示す一方、バイエルン・ミュンヘンが第一選択権を保持していると理解されている。

  • ZubimendiGetty Images

    マルティン・スビメンディ(レアル・ソシエダ)

    スペイン出身のMFにはスムーズなパスを繰りだせる選手が大勢いるが、そうした若手のひとりであるスビメンディは、そのレアル・ソシエダでのプレーぶりがヨーロッパのエリートチームからの熱視線を浴びている。守備的MFのプロとして、セルヒオ・ブスケツの再来とみなされてきたため、バルセロナがスビメンディを追ったとしても不思議ではないだろう。

    だが、それについては、中盤を完成させるため背番号6の役割を果たせる選手を探し続けているアーセナルが黙っていなさそうである。25歳のスビメンディに興味を示しているのはバイエルン・ミュンヘンも同じだが、彼の契約には6,000万ユーロ(約102億円)の契約解除条項がついている。レアル・ソシエダは彼を引き留めるつもりでいるようだ。

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