Nintendo Switch2の発売以降、家電量販店やオンラインショップでは“売り切れ”“抽選販売”の文字が並び、多くのユーザーが入手できない状況が続いている。SNSでは「また外れた」「抽選100連敗」など悲鳴に近い投稿が相次ぎ、定価での購入は今や幸運と呼べるレベルだ。
なぜ、これほどまでにSwitch2の入手が困難なのか。
本記事では、背景には任天堂の慎重な出荷戦略と世界的なサプライチェーンの問題について紹介する。
Switch2初回出荷は極めて限定的、段階的な市場投入
任天堂はSwitch2の初期出荷に際し、大規模な店頭在庫を用意するスタイルを取らなかった。各店舗での販売は基本的に抽選制となり、事前の会員登録や購入履歴が必要なケースも多い。さらに、店頭での“ゲリラ販売”は基本的に告知なしで行われることが多く、ユーザー側にとっては情報の把握が難しい状況が続いている。
これは、いわゆる転売ヤー対策の一環であり、出荷数を絞ることで市場価格の安定と流通の透明性を保とうとする任天堂の意図があるとされる。また、全世界同時発売を視野に入れていることから、地域ごとの供給を均等に調整せざるを得ない事情もある。再販時期についても明言されておらず、ユーザーは「次の抽選」を待つしかないという声も多い。「Switch2は定価で買えない?メルカリの転売価格と正規での入手方法を紹介」の記事では、メルカリ転売の現状とリスクについて紹介している。
Switch2が手に入らない理由は半導体不足が原因?
一時期は世界的な半導体不足がゲーム機の生産に深刻な影響を与えていたが、2025年現在、その状況はある程度改善されている。特に汎用的な半導体チップについては供給の安定化が見られ、自動車や家電業界との部材争奪も沈静化しつつある。
それでもSwitch2に搭載されている特定のカスタムチップや冷却システム、Joy-Con2などの新規設計部品は依然として供給が不安定とされており、これが出荷台数の制限要因となっている。Switch2は従来モデルよりも処理性能や描画能力が大きく向上している分、高度な部材精度が要求され、品質管理のハードルも上がっている。
また、製造を担当する台湾・中国の工場でも、高性能部材の納品遅延や輸送コストの高騰が継続しており、予定どおりの出荷が難しいケースもあるという。とくに中国南部の港湾渋滞や航空貨物の混雑、為替変動の影響も大きく、供給体制の不確実性はしばらく続く見込みだ。
任天堂がSwitch2を「欲しい人に行き渡るまで」にこだわる理由
任天堂は過去のWiiやSwitch初代でも、発売当初に“需要超過→供給不足”という混乱を経験している。とくにWiiでは過熱する報道と転売問題が大きな社会現象となり、一部では家電量販店の深夜待機や価格吊り上げといった混乱が発生した。この経験を受けて、任天堂は「初期段階では売り急がない」「流通量をコントロールする」という販売方針を明確に打ち出すようになった。
今回のSwitch2でも、数か月〜半年をかけて徐々に供給体制を整え、「本当に遊びたいユーザーの手元に正規価格で届く」ことを最優先にしていると見られる。これは単なる転売対策にとどまらず、任天堂のブランド価値を守り、ユーザーとの信頼関係を維持するための長期的な戦略でもある。
また、販売の主力をオンライン抽選や会員制に切り替えたことも、従来のような混乱を回避しつつ購買意欲の高いユーザーを正しく選別する仕組みの一環だ。単なる売上拡大よりも、安定供給と顧客満足を重視する任天堂の姿勢は、Switch2でも一貫している。
Switch2の今後の供給改善はいつ頃になる?
現時点で任天堂からSwitch2の出荷数や販売計画に関する具体的な数値は出ていないが、複数のアナリスト予測や系列流通業者の声によれば、2025年秋以降にかけて徐々に供給が安定する見通しがある。とくにグローバル供給のバランスが取れるようになるのが秋頃とされ、日本国内への割当数もそれに伴い増加していくとみられている。
特に年末商戦に向けては一定数の出荷が見込まれており、店舗によっては抽選なしの販売が実施される可能性も出てきている。また、任天堂が毎年11〜12月に集中して出荷を増やす傾向があることから、Switch2でもこのタイミングでの“準通常販売化”が期待されている。
WiiやSwitch初代の事例でも、発売から約半年後にかけて流通量が大きく増加し、抽選販売から店頭販売への移行が進んだ経緯がある。今回のSwitch2でも、同様のサイクルをたどる可能性は高く、焦らずに公式情報や各店舗の入荷告知を継続的にチェックしていくことが重要だ。「Switch2の店頭販売はいつから?過去のSwitch、Wii、DSの販売傾向から一般流通・再販の時期を予想」という記事では、Switch2の店頭販売・一般販売の時期について過去の任天堂ハード(Switch・Wii・DS)の販売傾向から詳しく紹介している。
Switch2を購入するには?抽選・店頭での購入方法を紹介
Switch2を手に入れるには、現在のところ「抽選販売」に応募するのが最も現実的なルートとなっている。任天堂公式のマイニンテンドーストアをはじめ、ヨドバシカメラやビックカメラ、ジョーシン、ゲオなどの家電量販店では、定期的に抽選受付を実施しており、当選者にのみ購入権が付与される仕組みだ。抽選店舗をまとめた記事はこちら。
一方で、「抽選に何度も落選している」「いつになったら普通に買えるのか」といった声も多く、実際に購入できていないユーザーが数多く存在する。こうした中で、抽選販売以外のルートを模索する動きも活発化している。
店舗によっては、キャンセル分や入荷分が極少量ながら店頭販売される可能性がある。また、販売店のSNSアカウント(Xなど)やアプリで配信される「入荷速報」や「ゲリラ販売情報」も見逃せない。入荷は火曜や金曜など特定の曜日に集中する傾向があり、開店時間に合わせて訪れることで購入のチャンスが高まる。
現時点では、Switch2を“いつでも買える”状態とは言いがたいが、情報を集めて行動を重ねることで、抽選なし・定価での購入が現実のものとなる可能性は十分にある。こちらの記事でSwitch2を抽選なしで購入する方法について紹介している。
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