AitanaGetty Images

世界王者スペイン女子代表、EURO決勝でイングランドに敗戦も…誰も銀メダルを外さず「勝っても負けても努力してきた事実と誇りは変わらない」

女子EURO2025決勝でイングランドに敗れたスペイン。メダルの授与において、彼女たちが“しなかった”行動が話題となっている。

2023女子ワールドカップで優勝を果たすなど、“世界最強”の呼び声高いスペイン女子代表。だが今回のEURO決勝では、25分に先制するも57分に追いつかれて1-1で120分間を終え、PK戦1-3でメジャータイトル連覇を逃している。

話題となったのは、彼女たちの試合直後の行動だった。こうした決勝の後、準優勝のチームの選手たちが首にかけられた銀メダルを“銀では価値がない”とすぐさま外すのは、よく見られる光景だ。だが“最たる勝者”であるスペインの選手たちは、誰もメダルを取ることがなかったのだ。

バルセロナ所属DFイレーネ・パレデスは、スペイン『DAZN』とのインタビューでなぜメダルを首にかけたままなのかを問われ、涙を流し、ときに声を震わせながら次のように返答している。

「私はこのメダルに、すでに価値を感じている。……ごめんなさい、今は感情が追いつかない。だけど私は誇らしいと思っている。自分たちがしてきたことに誇りを感じているの」

「もちろん、この結果は辛い。私たちはもっと良い結果に値したはずよ。だけど、それでもメダルを取ろうとは思わないわ」

また2年連続でバロンドールを受賞したバルセロナMFアイタナ・ボンマティは、銀メダルを首にかけられた直後、TVカメラに向かってそのメダルを堂々と示していた。アイタナも、準優勝に大きな価値を見出しているようだ。

「私たちの多くがクラブ、代表チームで多くのタイトルを勝ち取ってきた。それでも準優勝には素晴らしい価値があると思うの。誰だって決勝にまで到達したいと思っているはずだから」

「私たちは単純に、決勝で負けたというだけ。たとえ負けても、これまでの努力と歩んできた道程は、優勝したときと同じだった。違いは、勝ったか負けたか、ということだけよ」

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