レアル・マドリーは12日にチャンピオンズリーグ決勝トーナメント・プレーオフ1stレグ、アウェーでのマンチェスター・シティ戦に臨み、3-2の勝利を収めた。FWヴィニシウス・ジュニオールは試合後、自身を皮肉る大横断幕が、さらなるモチベーションになったと語っている。
シティに2回リードを許しながらも食らいつき、92分にMFジュード・ベリンガムが逆転ゴールを決めて先勝したマドリー。ヴィニシウスは左サイドから幾度も鋭いドリブルを仕掛けてシティ守備陣の脅威となり、マドリーの2点目、3点目に絡むなど活躍を披露している。
この試合のキックオフ直前、シティのサポーターは「存分に泣くのを止めろ」というオアシスの歌のタイトルとともに、ロドリがバロンドールのトロフィーにキスをしている大横断幕を掲げた。明らかに、バロンドール受賞を逃したヴィニシウスを皮肉るものだったが、本人はどう受け止めたのだろうか。
スペイン『モビスタール・プルス』とのインタビューに応じたブラジル大代表FWは、横断幕を見たかと問われて、次のように返答している。
「ああ、見た。見たよ。でも相手チームのファンは、そういったことをしてくるものなんだ。そしてそれは僕がもっと良いプレーをするための力になるし、実際にそういったプレーをここで見せたわけだ」
シティのサポーターは試合中、ヴィニシウスに「お前のバロンドールはどこだ?」という野次も飛ばし、対して同選手はCL15回優勝のワッペンを指し示して笑顔を見せている。
「彼らは僕たちの歴史を、この大会で自分たちが成し遂げてきたことを知っている。このスタジアムに来たのは5回目で、いつも本当に寒いけど、今回は僕たちが勝った。このまま進み続けたいね」
ヴィニシウスはまた、試合自体について次のように振り返っている。
「僕たちは素晴らしい試合を演じた。良い守備を見せられたし、誰がゴールを決めても、誰がMVPになっても関係ない。僕たちはこのユニフォームのため、マドリーを最も高い場所に位置させるためにここにいるんだから」
「僕がエンバペと、彼のゴールが脛に当たって決まったことを笑い合っていたって? 重要なのは勝つことであり、どんな形でもそうできればいいんだ。最後のゴールだって、僕はシュートを打ったつもりだったけど、ジュードの方へと向かったね」
「とにかく、まだセカンドレグが残っている。僕たちは今日のような守備を見せなきゃいけない。ファンは魔法の夜を生み出すため、僕たちに寄り添ってくれるはずだ」
ヴィニシウスはその一方で、自身のドリブルに苦慮する相手選手が、乱暴なタックルを仕掛けてくることにも見解を示している。
「難しいときもある。審判は打撃を受ける選手を守るわけじゃなく、痛めつけられている僕にイエローカードを提示するからね。だけどチームメートもコーチ陣も、僕が集中してプレーできるようにサポートしてくれている。自分は聖人じゃない。ただ、どんな形でも勝利をつかみたいんだよ」
マドリーの背番号7は最後に、サウジアラビアが自身に対して、年俸20倍のオファーを準備しているとの報道についても言及。自身の希望がマドリーでプレーし続けることと強調した。
「サウジからのオファー? 僕も何も知らないんだ。そのことについて誰も自分と話をしていない。会長やほかの人と話さないといけないが、長い間ここにいることを願っているよ」
「チャンピオンズは僕たちに何か特別なものをもたらしてくれるし、僕は歴史をつくりたいと思っている




