22日のチャンピオンズリーグ・リーグフェーズ第3節、サンティアゴ・ベルナベウを舞台としたレアル・マドリー対ユヴェントスは1-0で勝利した。
ユヴェントス戦に続いて、26日にはバルセロナをベルナベウに迎えるマドリー。シーズン序盤戦の評価を決める1週間を迎えたと言って差し支えない。
シャビ・アロンソ監督は現在6試合勝利から遠ざかる“イタリアの貴婦人”を相手に、考えられるベストメンバーから右サイドだけを変更。少し存在感を失いつつあるマスタントゥオノではなくブラヒムを起用している。全スタメンはGKクルトワ、DFバルベルデ、アセンシオ、ミリトン、カレーラス、MFギュレル、チュアメニ、ベリンガム、FWブラヒム、エンバペ、ヴィニシウスで、4-3-3のシステムを採用した。
マドリーは立ち上がりからボールを保持して、ユヴェントス陣地で試合を進める。が、相手が5-3-1で見せる堅守を前に流れの中からはチャンスをつくれない。中盤のゲームメーカー不在はもちろん、ハウセンも負傷離脱中で、アタッキングサードでスペースを生み出すような配球と動きに欠けていた。反対にユヴェントスの速攻は機能し、幾度かゴール前までたどり着いてアセンシオやクルトワの好守を引き出している。
マドリーの主要な攻撃手段はCKとなり、ギュレルの蹴る超高精度のクロスからチュアメニが次々とヘディングシュートを放っていく。しかしボールはGKディ・グレゴーリオにセーブされたり枠を捉えられなかったりと、ゴールにはつながらない。なかなか焦りが募る展開を強いられるマドリーは40分、ペナルティーアークで前を向いたブラヒムのスルーパスから、エリア内左のエンバペが左足で強烈なシュートを放つも、こちらもディ・グレゴーリオに弾かれる。結局、試合はスコアレスのまま折り返しを迎えた。
迎えた後半もマドリーがボールを保持して攻め込み、ユヴェントスが堅守速攻で対応する状況は変わらず。ユヴェントスは50分、速攻からヴラホヴィッチがマドリー陣地を独走。そのままペナルティーエリア内に入り込みクルトワと1対1になったが、放ったシュートはマドリー守護神に弾かれている。
その後もユヴェントスの守備ブロックとカウンターに手を焼いたマドリーだったが、57分についに彼らの堅守を穿つことに成功した。ペナルティーエリア内のヴィニシウスが、テクニカルなドリブルで3人を翻弄してから意表を突く左足のシュート。ボールは右ポストに当たって跳ね返り、ベリンガムが“らしい”嗅覚でボールを押し込んでいる。
ベリンガムは待望の今季初ゴール。ベルナベウに久々に“ヘイ・ジュード”のリフレイン部分が響き渡っている。またチーム全体の攻撃が停滞する中、ヴィニシウスは再び圧倒的な個人技を見せて、“際たる違いを生み出す選手”となった。
先制したマドリーは、前に出ざるを得なくなったユヴェントスを相手に、ヴィニシウスを起点とした速攻で追加点を目指す。71分にはヴィニシウスの横パスからエンバペ、ブラヒムと立て続けにシュートを放ったが、どちらもディ・グレゴーリオに弾かれた。
シャビ・アロンソ監督は74分に1枚目の交代カードを切り、ギュレルを下げてカマヴィンガを投入。さらに83分にブラヒム、ヴィニシウスとの交代でマスタントゥオノ、フラン・ガルシアを入れ、89分には左足を痛めたアセンシオをゴンサロと代えている。なおピッチから下がるヴィニシウスに対して、多数の観客がスタンディングオベーションを行っていた。
アセンシオの代わりにチュアメニをセンターバックとしたマドリーは終盤、ユヴェントスの意地の攻撃を防ぎ続け、1点リードを維持したまま試合終了のホイッスルを迎えた。マドリーはCL3連勝で、今季公式戦成績は11勝1敗に。週末のバルセロナとのクラシコに向けて、弾みをつけている。





