19日のチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント・プレーオフでレアル・マドリーに敗れたマンチェスター・シティ。ジョゼップ・グアルディオラ監督は、今のマドリーが「ここ数シーズンでも最高のチーム」と称賛を送っている。
本拠地エティハド・スタジアムでの1stレグを2-3で落としていたシティは、敵地サンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグではFWキリアン・エンバペにハットトリックを決められて1-3で敗戦。2戦合計6-3でCL敗退が決定している。
過去3シーズンでも連続でマドリーと対戦していたグアルディオラ監督は試合後、今季マドリーにこれまで以上の強さを感じたことを告白。その理由として、ポゼッションでもカウンターでも多くの攻撃の選択肢を持っていることを挙げた。
「私たちが良い状態でないのは確かだ。現在のチームはマドリーのようなリズムでプレーすることができない。私たちはパスをつないでいくことを望んだが、あれだけ早くゴールを許して、さらに2点目も決められてしまったら……。行ったり来たりの展開になれば、マドリーはまさに凄まじい」
「私たちはここ数年の中でも最高のマドリーに出くわしてしまった。彼らはポゼッションもできれば、守ることも走ることもできる。高い位置でも低い位置でもプレーすることが可能なんだ。……もう何も言うことはない。彼らを祝福するだけだよ」
「今日、私が目にしたマドリーは、プレーのあらゆる面が完璧だった。プレッシングも、個人、集団としての判断もね。過去の彼らはトランジションのチームだったが、現在はすべてのコンセプトを扱えるようになっている。加えて、彼らの擁する選手たちのクオリティーに、疑いの余地などあるわけがないだろう」
「今のマドリーの素晴らしいところは、そのプレーのダイナミズム、個々のクオリティーの高さだろう。現在の彼らは相手がそばについても、プレーを継続させられる力ある。過去の彼らは、もう少しだけそうした状況だけに苦労していたのがね」
「今のマドリーにはトランジションのほか、相手を自陣に沈めてもパスをつないでゴールを決める力もある。そしてこちらが前線からプレスを仕掛ければ、ロングボールからゴールを決めてくる……。中でもベリンガムの動きは良質で、彼はあらゆる面で見事な選手だ。こちらを引きつけてロングボールを出し、セカンドボールに勝ってくれば、こちらは丸裸同然となってしまう」
「以前のマドリーは様々な場所で捕まえられる感覚があったが、今季は多くのコンセプトが洗練されているよ」
なおベルナベウで、マドリーの一部サポーターは「グアルディオラ残ってくれ!」というチャントを歌っていたが、それを聞いていたかを問われたグアルディオラ監督は「もちろんだ。もっと続けたくなったよ」と返している。
取材/江間慎一郎




