Kofu(C)Kenichi Arai

”下剋上V”甲府、天皇杯初優勝!J2クラブの優勝は史上2度目の歴史的快挙に…広島はPK戦に屈し、悲願の初制覇ならず

16日、天皇杯JFA第102回全日本サッカー選手権大会・決勝戦が開催され、ヴァンフォーレ甲府とサンフレッチェ広島が対戦した。

次々とJ1勢を下し、準決勝は強豪・鹿島アントラーズを破ってクラブ史上初の天皇杯決勝進出を果たしたJ2の甲府。J2勢としては2014年のモンテディオ山形以来の決勝進出となった勢いそのままに、2011年のFC東京に次いで2度目の快挙となる優勝を狙う。

対する広島は、9大会ぶりの決勝進出。優勝は3回経験しているが、全てはJリーグ開幕前の東洋工業時代。天皇杯歴代最多70回の出場を誇る広島、53年ぶり、そして広島としての初優勝を目指す。

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両チーム、ポジションは3-4-2-1を敷いたミラーゲームに。序盤は互いに様子を見ながらチャンスを伺う、拮抗した展開が続く。

最初にチャンスを作ったのは甲府。スルーパスに抜け出した長谷川がエリア内右からシュートを放つも、GK大迫に阻まれた。

均衡を破ったのは甲府。26分、ショートーコーナーの展開から荒木がエリア内左に侵入し、グラウンダーのクロスを送る。中で待っていた三平が押し込んで先制に成功する。

広島はパスを繋ぎ、ポゼッションからチャンスを伺うも、甲府の粘り強い守備に苦しむ。決定機を作れないまま前半を折り返した。

後半、反撃を狙う広島が2枚替えを敢行。ドウグラスに代わりベン・カリファ、森島に代えてエゼキエウの外国人コンビがピッチに入った。

広島がポゼッションで押し込み、甲府は集中を切らさない徹底された守備からカウンターへ。目まぐるしい戦いを繰り広げる。

74分、カウンターから甲府が再び決定機。後半途中から入ったウィリアン・リラが自力で持ち上がり、エリア外から右足を振り抜く。強烈なミドルシュートが放たれるも、クロスバーを叩いた。

試合を振り出しに戻したい広島は78分にさらに攻撃陣を投入。野津田に代えてソティリウが入った。

猛攻を仕掛け続ける広島に遂に待望の得点が。39分、エゼキエウが左サイドでタメを作ると、相手の股を抜くスルーパス。エリア左に走っていたのは川村。左足から放たれたシュートは、ゴールニア上に突き刺さった。

その後、6分のアデショナルタイムでは決着がつかず。延長戦に突入した。

延長前半早々の1分、広島はエリア左手前の絶好の位置でFKを獲得する。キッカーの満田は直接シュートを狙うも、僅か枠を捉え切れず。クロスバーに阻まれた。

時間が経つにつれ、甲府は防戦一方に。それでもゴール目前での身体の張った守備で、得点は許さず。延長後半27分。甲府はエリア内でのPKの判定を受ける。広島は絶好のチャンスとなったが、満田のシュートを河田がセーブ。またも終盤にドラマが起こり、結果はPK戦に委ねられることとなった。

運命のPK戦、広島の4人目のキッカー川村のキックを河田が右横っ飛びでセーブ。最後は甲府の5人目、山本が決めて5-4で終了のホイッスル。数々の下克上を起こした甲府が広島との120分の激闘を制し、天皇杯初戴冠となった。

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