ブラジルのルーラ・ダ・シルヴァ大統領が、騒動となっている人種差別騒動について言及した。
21日のラ・リーガ第35節バレンシア戦で、バレンシアのサポーターから差別的行為を受けたレアル・マドリーFWヴィニシウス。差別したと目される人間を指差しながら訴え、試合は10分近くストップする事態に。主審の指示によってスタジアムのスピーカーからは差別的言動を行わないよう注意・警告するアナウンスが流れていた。
中央政府関係者も見解を述べるなど、スペインにとって大きな問題となっている人種差別騒動。レアル・マドリーも22日に声明を発表し、検察に訴えを起こしたことを報告している。
同件について、G7広島サミットに招待されているブラジルのルーラ・ダ・シウヴァ大統領が発言。ヴィニシウスの母国であるブラジルのトップが大統領は、広島から発信を行ったことを『AS』が伝えている。
「まずはじめに、レアル・マドリーでプレーする若い黒人ブラジル人選手が、昨日バレンシアのスタジアムでの試合で、強く攻撃され、猿と呼ばれたことに連帯の意思を示したい...」
「つまり、21世紀のほぼ中頃に、ヨーロッパのいくつかのサッカースタジアムで人種的偏見が強まりつつあるというのは、あり得ないことだ。人生で成功し、もしかしたら世界最高の選手になるかもしれない、レアル・マドリーでは間違いなく最高の選手である少年が、行く先々のスタジアムで侮辱されるなんて、フェアではないだろう？」
「FIFA、スペインリーグ、そして他の国のリーグが真剣に取り組むことが重要だと思う。ファシズムと人種差別がサッカースタジアムを支配することは許されない」