5日のラ・リーガ第8節、本拠地サンチェス・ピスフアンでのバルセロナ戦に4-1で勝利したセビージャ。マティアス・アルメイダ監督は試合後、勝利のために選んだ戦術の内容を明かしている。
セビージャは前半からアグレッシブな姿勢でプレスを仕掛け、バルセロナのハイラインの裏を何度も突くと、アレクシス・サンチェス(PK)、イサーク・ロメロがゴールを奪った。前半アディショナルタイムにラッシュフォードに1点を返され、後半にバルセロナの攻勢を受けることになったたものの、彼らが前がかりになり過ぎた90分以降にカルモナ、アダムスが加点して勝負を決めている。セビージャがサンチェス・ピスフアンでバルセロナを破ったのは、2015年以来10年ぶりのことだ。
この試合の前日、「バルセロナと対戦する98%のチームが、後方に引いて最後には負ける……。違う方法を探さなければ」と語っていたアルメイダ監督は、試合後にその方法を説明。バルセロナを破る鍵は、後方に引くことなくプレスを仕掛け、ボール奪取後には彼らのプレスを恐れずにボールキープやパス回しを行い、ハイラインの裏を突く状況をつくることにあった。
「とても良い試合だった。分析していた通りの展開になった。先日も言ったように、バルセロナの前進を許せば間違いなくダメージを食らうことになる。だからこそ全員が献身的に、本当に集中してプレーしなければならなかった。1メートルも譲ってはならないし、そしてボールを奪った後には“プレーする”リスクを冒す必要があったんだ。彼らのプレスの質が世界有数だと知っていても、そこはリスクを取らなくてはいけない」
「私たちには彼らのプレスを食い止める策があった。大部分はうまくいったが、失点場面では機能しなかったね。だが私たちはしなければならないことを練習していたんだ」
アルメイダ監督が用意した、バルセロナのプレスに対抗する方法。それは4-2-3-1のシステムでMFジブリル・ソウをトップ下に入れ、よりボールを持てるようにすることだった。
「今日は3バックを使わなかった? 私たちは相手のFWが2枚のときに3バックを使ってきた。バルセロナは3トップだから4バックでよかったし、中盤にもっとフットボール成分を入れたかった。ジブリルはとても良かった。それが私たちの戦略で、彼らがそれが問題だと理解するまではうまく機能していたね」
「常のこのシステムを使う必要はない。一つの勝利、一つの敗戦で自分たちの仕事を修正する必要はない。私たちはこれまで通り、一試合一試合しっかり仕事に打ち込んでいく。チームが完璧なプレーを見せられるようにね」
後方ではなくミドルゾーンでボールを奪い、奪った後にはバルセロナのボール扱いが巧みな選手たちで中盤のプレスをいなして、ハイラインの裏を突く……。バルセロナの一つの攻略法となりそうだが、ハンジ・フリック監督はどのように対抗するのだろうか。




